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草花一覧
奄美大島で出会った草花を、色や観察月で静かに辿れる一覧です。
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アダン
アダンの観察記録。奄美大島で撮影。 https://kametora-lab.github.io/kametora_kusabana_sanpo/plants/0365/

アカボシタツナミソウ
奄美大島に咲くアカボシタツナミソウ(学名: Scutellaria rubropunctata)。 葉の裏に輝く「赤い星」のような美しい腺点が特徴のシソ科の草花です。林縁や沢沿いで見つける観察ポイントを解説! 形態的特徴(花・葉・茎): 花: 1.3〜1.5cmほどの淡紫色〜青紫色の筒状花(唇形花)。花冠には目立つ紫色の斑点がある。同じ方向に並んで咲く。 葉: 長さ1〜6cmの三角状卵形で対生。裏面に密生する「赤褐色の腺点」があり、これが夜空の赤い星のように見える(名前の由来)。 茎: 白色の細毛が密生している。 分布域/生育環境: 種子島、屋久島から奄美大島、徳之島、沖縄諸島(南西諸島固有種と考えられてきたが、近年四国地方の山間部でも確認)。 低地の林縁や草地、沢沿い、石垣など適度な攪乱がある環境に生育する。 花期: 1月〜5月頃(南西諸島) 奄美特有情報: 奄美の名前を冠した変種「アマミタツナミソウ (S. rubropunctata var. naseana)」が存在しているらしい・・・が見分けがつかない!!!

アカカタバミ
アカカタバミの観察記録。奄美大島で撮影。

アカメガシワ(ゴサイバ、サイモリバ)
奄美大島の伐採跡地や林縁が観察ポイントのアカメガシワ。新芽が真っ赤な星状毛に覆われる外見的特徴がありますが、成長すると緑色の大きな葉に変化します。生命力あふれるパイオニア植物です。 形態的特徴: 花: 雌雄異株で、初夏に枝先に長さ7〜20cmの円錐花序を出します。花弁はなく、雄花は淡黄色で多数の雄しべが放射状に伸びて目立ちます。雌花は花数が少なく、紅色の3個の花柱が外側に反り返る独特の形をしています。 葉: 互生し、長い葉柄を持つ倒卵形〜菱型状卵円形の大きな葉です。最大の特徴は、春に出る新芽が鮮やかな紅色をしていることですが、これは葉の色ではなく表面に密生する紅色の「星状毛(せいじょうもう)」によるものです。成長に伴い毛は脱落し、本来の緑色になります。また、葉の基部には1対の「花外蜜腺」があり、蜜を出してアリを誘引します。 茎: 樹皮は暗緑灰色〜灰褐色で、若木では浅い縦の裂け目(しわ)がある程度ですが、成長すると縦に深く裂け目が入り、独特な網目状の模様になります。若い枝は淡灰褐色で、星状毛が密生しています。 分布域 / 生育環境: 日本(本州の岩手・秋田県以南、四国、九州、奄美大島を含む琉球列島)、朝鮮半島、台湾、中国南部に分布。熱帯性の祖先が落葉性を身につけ温帯に進出したとされ、明るい環境を好みます。 花期: 6〜7月 利用法: 奄美大島固有の利用法についての記録はありませんが、全国的に古くから葉を食べ物を盛る器(カシワ)として利用してきました。赤い新芽は天ぷらなどの食用になり、葉や種子は黒やグレーに染まる草木染めの染料になります。また、樹皮には「ベルゲニン」という成分が含まれ、胃潰瘍や胃酸過多などに効く健胃薬(生薬名:赤芽柏)として広く利用されています。

アキノキリンソウ
アキノキリンソウの観察記録。奄美大島で撮影。

アキノノゲシ
アキノノゲシの観察記録。奄美大島で撮影。

アマクサギ
花は白ですが、実は真っ赤な花が開いたようです。

アマミフユイチゴ
奄美諸島の固有種・アマミフユイチゴ(学名: Rubus amamianus)。 最高峰の湯湾岳など高地の多湿な林床にのみ自生する貴重な野イチゴです。 「フユ」と名がつくのに夏に赤い実をつける島独自の不思議な生態や、絶滅が危惧される変種のことなど深くご紹介します。 形態的特徴(花・葉・茎): 葉は直径約5cmの掌状円形で基部はハート形。 表面には数ミリの鋭い棘があり、裏面には密な毛が生える。初夏に直径数センチの白い5弁花を咲かせ、夏に約1cmの赤い果実(集合果)をつける。 分布域/生育環境: 奄美諸島(奄美大島、徳之島)の固有種。 湯湾岳山頂付近など高地の多湿な林床(雲霧林)や、渓流沿いの限られた環境にのみ自生。 花期: 5〜6月(果実は7〜8月に熟す) 奄美特有情報: 名前は「フユ」だが、本土の近縁種とは異なり「夏に実る」という島独特の適応進化を遂げている。 また、渓流環境に適応して葉が極小化した変種の「コバノアマミフユイチゴ」は、自生地確認が難しく野生絶滅が強く危惧されている。 https://kametora-lab.github.io/kametora_kusabana_sanpo/kusabanamemo/amami-barakanren-guide/

アマミヒイラギモチ
アマミヒイラギモチの観察記録。奄美大島で撮影。

アマミクサアジサイ
アマミクサアジサイの観察記録。奄美大島で撮影。

アマミセイシカ
アマミセイシカの観察記録。奄美大島で撮影。

アマミテンナンショウ
アマミテンナンショウの観察記録。奄美大島で撮影。 2026年2月に久しぶりに宇検へ行ったら小さな花を1つだけ見つけた。例年は3月頃が最盛期だと思われる。 https://kametora-lab.github.io/kametora_kusabana_sanpo/plants/0360/

アマシバ
奄美大島の深い森に自生するアマシバ。 学名Symplocos formosanaのこの木は、光沢のある葉と雪のような白い花の外見的特徴を持ち、若葉を噛むと甘いのが観察ポイントです。 現地の文化にも根付く不思議な植物の魅力を解説します! 形態的特徴: 花: 葉の付け根(葉腋)から長さ2〜3cmの穂状花序を出し、直径約3〜5mmの白色の小花を多数咲かせる。花冠の先は5深裂する。開花期には枝先に雪が積もったかのように大量に咲く。 葉: 長楕円状披針形〜卵状披針形で、長さ2〜6cm。茎に対して互生する。質は薄い革質で表面には光沢があり、先は鋭く尖り(鋭尖頭)、縁には細かい鋸歯(微鋸歯)がある。若葉は噛むとほのかな甘味がある。 茎: 樹皮は灰黒色で、小枝は暗褐色を帯びる。枝は横に伸びやすい特徴がある。果実は卵状壺形で長さ約4mm、熟しても赤や黒にはならず緑色(緑熟)のままである。 分布域 / 生育環境: 奄美群島、沖縄諸島、台湾、中国南部。奄美大島以南の照葉樹林や山地帯、林道沿いなどに自生。 花期: 3月〜4月 奄美特有情報: 方言: アマギ(沖永良部島)、フェカブリャ(沖永良部島)、サーターギ、ミジクルボーなど。 利用法: 昔から、噛むと甘みのある若葉は森の癒やしやおやつ代わりとされてきた。また、民間療法として根や葉を胃腸薬・入浴剤などに利用したり、庭木や街路樹としても植栽される。 レッドデータ等: 環境省のレッドリスト等での絶滅危惧指定は特になし(情報なし)。豊かな森の指標種の一つとなっている。

アメリカフウロ
アメリカフウロの観察記録。奄美大島で撮影。

アメリカハマグルマ
アメリカハマグルマの観察記録。奄美大島で撮影。

アメリカイヌホオズキ
アメリカイヌホオズキの観察記録。奄美大島で撮影。

アメリカクルマバナ
アメリカクルマバナの観察記録。奄美大島で撮影。

アメリカネナシカズラ
アメリカネナシカズラの観察記録。奄美大島で撮影。

アオモジ
アオモジの観察記録。奄美大島で撮影。

アオノクマタケラン
奄美大島の薄暗い林床で輝く植物、アオノクマタケラン。完全無毛の葉や、白地に紅色の斑が入る可憐な花という外見的特徴が魅力です。湿った沢沿いが主な観察ポイント!伝統的な利用法も紹介します。 基本情報: 奄美大島をはじめとする南西諸島に広く自生する常緑多年草。葉に強い防腐・抗菌作用があり、地元では古くから生活に密着した有用植物として親しまれている。 形態的特徴: 花: 長さ10〜40cmほどの総状または円錐花序を茎の先端から直立させる。花は長さ約2cmと小振りで、白地に鮮やかな淡紅色から紅色の縦方向の条線(斑紋)が2本入り、黄色味を全く帯びない。雄しべが鶴の首状に湾曲している。 葉: 長さ30〜50cm、幅6〜13cmの狭長楕円形で、先端が鋭く尖る(鋭尖頭)。最大の識別特徴として、葉の表面・裏面の主脈、縁にいたるまで一切の毛がない「完全無毛」であり、革質で強い光沢を持つ。 茎: 地下の多肉質な根茎から直立する偽茎を群生させる。 分布域 / 生育環境: 日本国内では伊豆諸島、本州(紀伊半島)、四国、九州、大東諸島を除く琉球列島などに分布。国外では台湾、中国南部、フィリピンなど。海岸沿いから山地森林内の、湿り気のある日陰〜半日陰環境を好む。 花期: 4月〜8月(奄美大島などの亜熱帯地域では主に4〜6月頃に開花) 奄美特有情報: 方言: サネン(奄美大島)、サンネン(与論島)、ムジギャハ(徳之島)、ムチサニン(沖永良部島)、ヤマバシャ(喜界島)、ヤマザネン 利用法: 葉の強い抗菌・防腐作用を活かし、おにぎりや奄美特産の「かしゃ餅(よもぎ餅)」を包むのに用いられるほか、生魚の下敷きなどにも使われてきた。種子は「黒手伊豆縮砂(クロデイズシュクシャ)」、根茎は「廉姜(レンキョウ)」という生薬になり、芳香性健胃薬や胃痛・咳止めとして重宝されている。近年では、抽出成分(β-ピネンなど)がアトピーや肌の炎症・かゆみを抑え、皮膚バリア機能を保全するとして、国産ボタニカルスキンケア化粧品にも応用されている。 レッドデータ等: 国レベルの指定はないが、和歌山県など一部自治体では沿岸林の改変等により絶滅危惧II類に指定されている。 https://kametora-lab.github.io/kametora_kusabana_sanpo/kusabanamemo/amami-gettou-kumatakeran-guide/

アレチハナガサ
奄美大島の河川敷や道端でたくましく育つアレチハナガサ。中実の四角い茎と淡紫色の小さな花の外見的特徴が魅力です。葉の付け根が茎を抱かないのが類似種との観察ポイント!南米から来た生命力あふれる野草の生態を解説します。 基本情報: 南アメリカ原産の帰化植物で、1950年代後半から日本で確認され、現在は広い地域に定着しています。高さ1〜2mにもなる茎の先端に、淡紫色の小さな花を多数咲かせます。強健な生命力を持つ先駆植物(パイオニア植物)であり、他の植物の生育を妨げるおそれがあることから、生態系被害防止外来種リスト(その他の総合対策外来種)に記載されています。 形態的特徴: 花: 花期になると、茎の先端が多数に枝分かれし、散房状の集合花序(穂状花序の集まり)を形成します。個々の花は径2〜3mmほどの淡紫色(または淡ピンク色)の5弁花です。花冠筒は萼のほぼ2倍の長さで短く、雄蕊と雌蕊は短くて筒内に隠れており、花冠が萼からあまり突き出ないのが特徴です。 葉: 緑色の広線形から狭長楕円形で、茎の節に対生します。上半分には不揃いな鋸歯がありますが、下半部はくさび形に細まり全縁となります。葉の上面は細脈まで凹み、粗い毛(剛毛)があって著しくざらつきます。最大の識別ポイントは、葉の基部が「茎を抱かない」ことです。 茎: 断面が四角形で、内部の組織が詰まった「中実(ちゅうじつ)」構造をしています。表面には剛毛がまばらに生えており、手触りはざらざらしています。 分布域 / 生育環境: 南アメリカ原産。日本では本州(東北地方北部を除く)、四国、九州、沖縄などに帰化しています。日当たりの良い河川敷、道端、空き地などに大群落を形成することがあります。 花期: 6月〜10月(環境条件によっては4月〜12月と長期にわたって開花することもあります)。 レッドデータ等: 全国的には、環境省の「生態系被害防止外来種リスト」において「その他の総合対策外来種」に指定されており、在来植物(河川植生など)への競合・駆逐の懸念から侵略的外来種として問題視されています。

アリアケカズラ(アラマンダ)
アリアケカズラ(アラマンダ)の観察記録。奄美大島で撮影。

アリドオシ
普段はトゲがたくさんある低木です。 白くて小さな花をつけます。 そして赤い実がなります。

アリモリソウ(有盛草)
【分布】 ・九州南部〜南西諸島 ・奄美群島全域(奄美大島・喜界島・徳之島ほか) ・台湾・中国南部・東南アジアにも分布 【生育環境】 ・薄暗い林内、湿った渓谷沿い ・強い直射日光に弱い 【保全状況】 ・鹿児島県レッドデータ:分布重要種 ・林冠伐採が最大の脅威 🌿 和名:アリモリソウ(有盛草) 学名:Codonacanthus pauciflorus 撮影:11月/住用フォレストポリス池周辺の林 見分け:白い花冠に赤い蜜標・白色中心

アツバアサガオ
アツバアサガオの観察記録。奄美大島で撮影。

バショウ
バショウの観察記録。奄美大島で撮影。

ベニバナボロギク
ベニバナボロギクの観察記録。奄美大島で撮影。 似ているもの https://kametora-lab.github.io/kametora_kusabana_sanpo/plants/0341/

ベニコウガン(紅合歓)
奄美大島で鮮やかな紅色の花を咲かせるベニコウガン(学名:Calliandra selloi)。パフのような雄しべと夜に閉じる繊細な葉が特徴です。サボテンにも「紅光丸」という種類があるらしいです。庭先での観察ポイント、四季咲きの魅力を「奄美の草花さんぽ帖」が詳しく解説します。 形態的特徴: 花: 鮮やかな紅色の糸状の雄しべが、球状(パフ状)に集まって咲きます。基部は白く、先がピンク〜赤色になります。 葉: 2回羽状複葉で、普通のネムノキよりも葉が細かく密生しています。 運動: 夜間や低照度下で葉が閉じる「就眠運動(休眠運動)」を行います。 分布域/生育環境: ブラジル南東部〜アルゼンチン原産。 奄美では庭園や公園の植栽として広く見られます。 奄美特有情報: 名称の混同: 奄美の多肉植物愛好家の間では、小型サボテンの Echinopsis arachnacantha(紅光丸)を指すこともあります。 地域性: 奄美大島や沖縄など暖かい地域では、周年開花に近く、風景を彩る「街の花便り」として定着しています。

ベニテマリ
ベニテマリの観察記録。奄美大島で撮影。

ビヨウヤナギ
ビヨウヤナギの観察記録。奄美大島で撮影。

ボチョウジ(リュウキュウアオキ)
ボチョウジ(リュウキュウアオキ)の観察記録。奄美大島で撮影。

ブクリョウサイ
ブクリョウサイの観察記録。奄美大島で撮影。

チャボイナモリ
チャボイナモリの観察記録。奄美大島で撮影。

チチコグサ
奄美大島の道端にひっそり咲くチチコグサ(Euchiton japonicus)。 茶褐色の花と白い綿毛のコントラスト、ハハコグサとの見分け方、花言葉「父の愛情」の由来を写真付きで詳しく解説します。 かつてはハハコグサ属(Gnaphalium)に含まれていたが、分子系統学の進展により独立したチチコグサ属(Euchiton)に再分類された。 花の特徴 5〜10月頃に茶褐色〜暗紫色の地味な頭花を茎の先端に密集して咲かせる。頭花の直下に3〜4枚の線状苞葉が放射状につき、小さな星形に見える 葉の特徴 根出葉はロゼット状に展開し、花期にも枯れず宿存する。表面は緑色で毛が薄く、裏面には白い綿毛が密生し真っ白に見える 茎の特徴 根元から直立し、全体に白い綿毛が密生。地表を這う匍匐枝(ストロン)を出してクローン増殖する 分布域/生育環境 日本全土(北海道〜沖縄)、朝鮮半島、中国、台湾、フィリピン、インドネシア、パプアニューギニア。道端・荒れ地・公園の芝生など明るく開けた場所 花期 5月〜10月(主に4月〜7月) 花言葉 「父の愛情」 奄美特有情報 奄美大島の道端や草地にも自生。中国・台湾では「細葉鼠麹草」と呼ばれ、消炎・鎮痛(外用)、鎮咳・去痰、祛風除湿、血圧降下など多岐にわたる薬効を持つ生薬として伝統的に利用されている

ダンドク
ダンドクの観察記録。奄美大島で撮影。

デイゴ
奄美大島・加計呂麻島でも力強く咲き誇る「デイゴ」。沖縄の県花としても有名なマメ科の落葉高木(学名:Erythrina variegata)です。 春から初夏にかけて見られる鮮烈な深紅の花の魅力と、樹齢300年を超える「諸鈍デイゴ並木」の歴史や興味深い生態について詳しく解説します。 形態的特徴: 【花】3月〜5月に深紅色の大きな花を咲かせる(旗弁が上を向く)。葉が落ちた枝先に咲く特有の姿。 【葉】3枚の小葉からなる3出複葉。 【茎・幹】枝を横に張り傘状の樹冠を作る。幹や枝に鋭い黒色の刺がある(老木では脱落傾向)。 【実】黒く変色する円筒形の豆果(莢)で、暗赤色〜紫黒色の種子を持つ。 分布域/生育環境: インド〜マレーシア等の熱帯アジア原産。国内では沖縄県〜奄美諸島に分布。痩せ地でも急速に成長する。 花期: 3月〜5月頃(春から初夏) 奄美特有情報: 加計呂麻島・諸鈍(しょどん)地区に樹齢300年を超える「諸鈍デイゴ並木」がある。映画『男はつらいよ 寅次郎紅の花』のロケ地であり、伝統行事「諸鈍シバヤ」の舞台としても有名。 成長が早く根が横に力強く広がるため、石垣や基礎を壊すことから「やしきこーさー(屋敷壊さー)」という異名も持つ。 琉球漆器(東道盆など)の材料としても重要。 https://kametora-lab.github.io/kametora_kusabana_sanpo/kusabanamemo/amami-deigo-guide/

エゴノキ
奄美の春に白い釣鐘形の花を咲かせ「森のシャンデリア」と呼ばれるエゴノキ(学名: Styrax japonicus)。 えぐみのある果実と野鳥ヤマガラの関係や、バナナのような形の虫こぶ、そして和傘の材料など、暮らしと自然を結ぶ興味深い生態をご紹介します。 形態的特徴(花・葉・茎): 枝はジグザグに屈曲して伸びる(仮軸分枝)。 葉は卵形から長楕円形で互生。 春に枝先や葉の付け根から白い星形・釣鐘形の花を下向きに多数咲かせる。 分布域/生育環境: 北海道南部から本州、四国、九州、沖縄にかけて全国的に分布し、国外でも東アジアの温帯〜亜熱帯域に自生。 比較的水分のある谷沿いや山野の雑木林などに自生する。 その他の特徴: 果皮に「エゴサポニン」という有害物質を含み、「えぐい」味がすることが名前の由来。 野鳥のヤマガラは種子を食べるため散布に貢献し、材は和傘の必須部品である「ろくろ」や将棋駒に使われるなど、自然や文化と深い関わりがある。

エノキグサ
エノキグサの観察記録。奄美大島で撮影。

フラサバソウ
フラサバソウの観察記録。奄美大島で撮影。

フウラン
フウランの観察記録。奄美大島で撮影。

フウトウカズラ
フウトウカズラは奄美大島の森林でも見られるつる植物。コショウに似た赤い実と5脈が目立つ葉という外見的特徴が魅力です。気根で岩や木を這い上がる姿は必見!海岸林での観察ポイントや育て方を解説します。 基本情報:本州(関東以西)から南西諸島にかけて分布する常緑性のつる性木本。気根を出して樹木や岩を這い上がり、秋から冬にかけてコショウに似た赤い実をつけるが、辛みはなく香辛料にはならない。 形態的特徴: 花: 雌雄異株で、葉と対生する位置から花弁も萼もない黄色の穂状花序を垂れ下げる。雄花序は長さ3〜12cmで雄しべが2〜3個つき、雌花序は葉身より短く雌しべが1個つく。 葉: 互生し、葉柄は長さ1〜4cm。葉身は長さ5〜12cmで、地を這う時は幅広で丸みを帯びるが、這い上がると先が尖った卵形〜狭卵形になる。葉の表面は光沢のある暗緑色で、基部から少し上で分岐する「5本の葉脈」が目立つのが特徴。 茎: 節が太く顕著に膨らみ、そこから気根(不定根)を出して岩や樹幹に付着する。若い茎には微細な短毛が散在し、うね状の隆起がある。全体に特有の香りをもつ。 分布域 / 生育環境: 本州(関東地方南部以西)、四国、九州、南西諸島、伊豆諸島、小笠原諸島に分布。国外では台湾、朝鮮半島南部、中国南部などに自生。温暖な海岸林の内部や林縁、崖地などに生育する。 花期: 4月〜6月。 利用法: 九州南部や奄美を含む南西諸島では、生の茎や葉を砕いて風呂に入れ、神経痛や打撲、腰痛などに効く「薬湯」として伝統的に利用されてきた。また、毒蛇による咬傷の解毒剤や、冬場の家畜の飼料としても活用された歴史がある。

ゲンノショウコ
ゲンノショウコの観察記録。奄美大島で撮影。

ゲットウ
奄美大島の路傍や庭先が主な観察ポイント!ゲットウは、大きく枝垂れて咲く黄色と赤の華やかな花や、艶やかな大きな葉という外見的特徴を持ちます。島での伝統的な利用法や美肌・健康効果もたっぷりご紹介します。 基本情報: 東南アジア原産で、九州南部から南西諸島に広く分布する大型の常緑多年草。独特の清涼感ある芳香と強力な抗菌・防虫作用を持ち、奄美大島などでは「サネン」と呼ばれ、お餅を包むなど生活に密着したハーブとして利用されてきた。 形態的特徴: 花: 5〜6月に偽茎の先端から長さ20〜30cmに達する総状花序を形成し、重みで美しく下垂する。花序の中軸には褐色の毛が密生する。先端が桃赤色に染まった白い苞に包まれた蕾が並び、そこから突き出すように大きな花を咲かせる。花の唇弁は黄色で、中央に赤から紅色の条紋(筋模様)があり、先端はやや3裂する。 葉: 長さ40〜70cm、幅15cmほどの広披針形から長楕円形。濃緑色でワックス成分による滑らかな光沢があり、葉縁部および葉舌部には微細な毛が密生している。ちぎると特有の清涼感あるハーバルな強い芳香(精油臭)を放つ。 茎: 地中に太く発達した多肉質の地下茎が横に這い、そこから地上に向かって葉鞘が重なり合った「偽茎」を多数直立させる。 分布域 / 生育環境: 日本国内では九州南部(鹿児島県の佐多岬を北限とする)から沖縄、小笠原諸島にかけて広く分布する。国外では台湾、中国南部、東南アジア、インドなどに分布。海岸沿いや人里の路傍、日向から半日陰の風通しの良い環境に生育する。 花期: 5月〜6月頃。 奄美特有情報: 方言: サネン(奄美地方)。ちなみに沖縄本島では「サンニン」と呼ばれる。 利用法: 葉には防虫、防カビ、防腐、抗菌作用があり、奄美群島や沖縄でお団子やおむすび、伝統菓子「ムーチー」や「かしゃもち」を包む材料として重宝されている。乾燥させた種子は「白手伊豆縮砂(シロテイズシュクシャ)」と呼ばれる生薬になり、芳香性健胃薬や整腸薬として用いられる。また、葉にはポリフェノールが豊富で健康茶(月桃茶)として飲用されたり、抽出した精油がアロマオイルやスキンケアコスメに利用される。さらに、茎の強靭な繊維は「月桃紙」などの紙原料や、沖縄の夏の正装「かりゆしウェア」の混紡布地としても活用されている。 レッドデータ等: 情報なし(広く自生、および人里で栽培もされており、絶滅危惧の指定は特にないと考えられる。) https://kametora-lab.github.io/kametora_kusabana_sanpo/kusabanamemo/amami-gettou-kumatakeran-guide/

ギーマ(別名:ヒメシャシャンボ)
奄美大島の酸性土壌の森が観察ポイント!ギーマは、スズランのような壺型の花や黒紫色に熟す実の外見的特徴を持つ野生のブルーベリーです。美味しくて可愛い自然の恵みを探してみませんか? 奄美群島以南の琉球列島から台湾にかけて分布する常緑低木です。 和名の「ギーマ」は沖縄方言に由来しています。 ブルーベリーの近縁種であり、春に咲くスズランのような可愛らしい白い壺型の花と、秋から冬にかけて黒紫色に熟す甘酸っぱい果実が特徴の、南国の山の恵みです。 形態的特徴: 花:春に、淡桃色から白色をしたスズランのような壺型の花を咲かせます。赤みを帯びた長い花柄を持ち、横に伸びた花序から下垂して咲くのが特徴です。近縁のシャシャンボと比べると花序が長く、花柄も長い傾向があります。 葉:互生し、楕円形から卵状楕円形、あるいは長楕円形を呈します。長さは3〜7cm、幅1.5〜3cmほどです。葉先は鋭く尖りますが、シャシャンボのように尾状に長く伸びることはありません。縁には細かく鈍い鋸歯があります。厚みのある革質で、表面は光沢のある緑色をしており、両面とも無毛です。 茎:木質化してよく分枝し、密な樹冠を形成します。樹皮は灰褐色で、古い枝では縦に細かく裂けることがあります。若い枝は細く、緑色から赤みを帯びますが、成長すると無毛になります。秋から冬にかけて、径7mmほどの球形の液果を結実します。 分布域 / 生育環境: 国内では奄美群島(奄美大島周辺が北限付近)から沖縄諸島、先島諸島にかけて分布します。ただし、石灰岩土壌で覆われた宮古諸島には生育しません。国外では台湾や中国華南に分布します。日当たりの良い林縁やマツ林内など、非石灰岩性の酸性土壌を強く好みます。 奄美特有情報: 方言:和名自体が沖縄周辺の方言「ギーマ(ギマ、ゲーマ、ウチギ)」に由来します。 利用法:果実は甘酸っぱい風味があり、アントシアニン等のポリフェノールを豊富に含むため、生食されるほか、ジャムや果実酒(氷砂糖等で漬け込むとルビー色の薬用酒になる)に加工されます。また、庭木や盆栽としても親しまれています。大島紬の泥染めで知られる奄美大島においては、シャリンバイ(テーチ木)と同様に植物体にタンニンを含むため、補助的な染料源として意識されていた可能性も指摘されています。 レッドデータ等: 絶滅危惧種等としての特段の指定はありません。しかし、日本の野生ブルーベリーの貴重な遺伝資源として、耐暑性向上や収穫期分散などの品種改良を目指し、農研機構などによって奄美大島や沖縄の自生個体が収集・研究されています。

ギンネム(ギンゴウカン)
奄美大島の日当たりの良い路傍が観察ポイントのギンネム。白い球状の花と羽のような葉が外見的特徴ですが、生命力が強すぎる外来種としての顔も持ちます。 基本情報: 中南米原産の外来植物。かつて緑肥や土壌流出防止目的で導入されたが、旺盛な繁殖力と他感作用(アレロパシー)により在来種を駆逐するため、現在は要注意外来生物として問題視されている。 形態的特徴: 花: 白い球状の花(頭状花序)を多数咲かせる。耳掻きの後ろについている梵天(ぼんてん)のようなふわふわとした可愛らしい外見をしている。 葉: 鳥の羽のような細かな2回羽状複葉で、小さな小葉を密につける。夜間や極度の乾燥時には、水分蒸散を防ぐために小葉を閉じる「就眠運動」を行う。 茎: 成長が非常に早く、枝先に細長く扁平な豆果(鞘)を多数つける。鞘が成熟して裂けると、中から多数の種子がこぼれ落ちて繁殖する。 分布域 / 生育環境: メキシコ南部から中央アメリカ原産。世界中の熱帯〜亜熱帯に広く帰化している。日本では小笠原諸島や、奄美大島を含む南西諸島全域に定着し、日当たりの良い空き地や荒れ地をすばやく占拠する。 花期: ほぼ通年(奄美や沖縄では特に春と秋に開花のピークが見られる) 利用法: 過去には緑肥や薪炭、赤土流出防止などの目的で人為的に植栽された。近年他地域(沖縄や小笠原)では、伐採したギンネムを健康茶、和紙、木工製品の材料やバイオマス資源として有効活用する取り組みも進められている。 レッドデータ等: 外来生物法における「要注意外来生物」、国際自然保護連合(IUCN)の「世界の侵略的外来種ワースト100」、環境省の「生態系被害防止外来種リスト(重点対策外来種)」に指定。奄美大島でも「外来植物防除優先度リスト」にて普及啓発等を通じて新たな拡散を防止する種類とされている。

ゴモジュ(胡麻樹)
奄美大島の冬を彩る和名「ゴモジュ(学名:Viburnum suspensum)」。光沢ある緑葉と、甘い香りを放つ白い小花のコントラストが魅力です。石灰岩地域の山野に自生し、古くは「御門樹」とも呼ばれた気品ある姿。散歩中の芳醇な香りが観察の合図です。 奄美特有情報: 名前の由来: 葉を揉むと胡麻(ゴマ)のような香りがすることから「胡麻樹」。あるいは、琉球王朝時代に王府の門前に植えられた「御門樹(御門の樹)」が転訛したという説もある。 利用法: 緻密に茂り潮風に強いため、奄美や沖縄では古くから生垣や庭木として重宝されてきた。 色のバリエーション: 咲き始めは純白に近いものが多いですが、時間とともにクリーム色を帯びたり、かすかに淡紅色(ピンク色のぼかし)が入ったりすることがあります

ゴンズイ
奄美大島の林縁が観察ポイント! ゴンズイは、赤い実と黒い種子のコントラストが美しい外見的特徴を持つ樹木です。ユニークな名前の由来も気になる、奄美の森の散策で見つけたい植物をご紹介します。 関東以西の本州から四国、九州、琉球列島にかけて分布する落葉小高木です。初夏に淡黄緑白色の小さな花を咲かせ、秋には赤く熟した果実から黒く光沢のある種子が顔を出す、コントラストの美しい姿が特徴です。 毒棘を持つ同名の魚「ゴンズイ」と同様に「材が脆くて役に立たないから」という説や、熊野信仰の「牛王杖(ごおうづえ)」に由来するなど、和名の語源には多くの興味深い諸説があります。 形態的特徴: 花:枝先に長さ15〜20cmほどの円錐花序を出し、淡黄緑白色の小さな花を多数咲かせます。花は直径3〜5mm程度で、5枚の花弁と5枚の萼片は形がよく似ており、平開しない(全開しない)ため蕾のように見えるのが特徴です。雄しべは5個、雌しべは1個で柱頭は3裂します。 葉:対生する奇数羽状複葉で、長さは10〜30cmになります。小葉は2〜5対あり、狭卵形〜卵形で先端が鋭く尖り、縁には細かい鋸歯があります。落葉樹でありながら葉は厚みがあり、表面は濃緑色で強い光沢を持ちます。葉をちぎると独特の不快な臭気があり、これが別名「クロクサギ」の由来ともなっています。 茎:樹皮は紫黒色から灰褐色で、細かい割れ目のような「白い縦の筋(皮目)」が入るのが特徴です。一年枝は緑褐色から紫褐色で太く、無毛です。枝先につく冬芽は赤く、しずく形をしておりよく目立ちます。 分布域 / 生育環境: 国内では本州(関東・富山県以西)、四国、九州、琉球列島に分布します。国外では朝鮮半島南部、中国中部から南部、台湾北部などに分布。日当たりのよい山地や二次林の林縁、適潤な土壌を好みますが、環境適応能力は高く乾燥気味の場所でも育ちます。 花期: 4月〜6月(主に初夏)

ゴールデンシャワー
ゴールデンシャワーの観察記録。奄美大島で撮影。

グアバ(ばんしろう)
グアバ(ばんしろう)の観察記録。奄美大島で撮影。

グンバイヒルガオ
グンバイヒルガオの観察記録。奄美大島で撮影。

グンバイナズナ
グンバイナズナの観察記録。奄美大島で撮影。

グラジオラス
グラジオラスの観察記録。奄美大島で撮影。

ギョクシンカ
ギョクシンカは奄美大島などの林縁に咲く常緑低木。長く突き出す雌しべや白く美しい花といった外見的特徴が魅力です。森での観察ポイントを詳しく解説します! 基本情報:九州南部から南西諸島、台湾にかけて分布する常緑低木です。初夏から夏にかけて、枝先にまとまって咲く白い花と、花冠から長く突き出した雌しべが特徴的です。乾燥させると植物体全体が黒変するという、植物化学的にもユニークな性質を持っています。 形態的特徴: 花: 枝の先端に直径10〜20cmほどの集散花序または散房花序を形成し、数十個の白い花を咲かせます。花冠は基部が3〜5mmほどの筒状(釣り鐘状)で、先端は5つに裂けて広線形から狭楕円形に開きます。最大の特徴は、線形をした雌しべが花冠から著しく長く(12〜15mm)突き出している点です。周囲には芳香が漂います。 葉: 枝に対生してつき、基部には先端が細く鋭く尖る広三角形の托葉(長さ3〜10mm)があります。葉柄は長さ1〜2.5cmで、短い伏毛が密生します。葉身は長楕円形から楕円形で、長さ6〜20cm、幅2.5〜9cmです。葉の先端と基部はともに鋭く尖り、縁は緩やかに波打ちます。表面は無毛で主脈や側脈の凹みが鮮明に浮き出て見え、裏面には短い伏毛が疎らに生えます。乾燥すると全体が黒変します。 茎: 若い枝には伏せた短い毛が密生しています。 分布域 / 生育環境: 日本国内では九州(中部以南)から奄美大島を含む南西諸島(琉球列島)にかけて分布し、国外では台湾の南部や蘭嶼などに自生します。常緑広葉樹林の林床や林縁、石灰岩地帯などで生育します。 花期: 5月〜9月 レッドデータ等: 環境省のレッドデータブックでの指定はありませんが、分布の北限にあたる佐賀県で絶滅危惧I類、長崎県で準絶滅危惧に指定されており、周辺地域での生息地の消失が懸念されています。

ハダカホオズキ
ハダカホオズキの観察記録。奄美大島で撮影。

ハハコグサ
ハハコグサの観察記録。奄美大島で撮影。

ハイキンゴジカ
ハイキンゴジカの観察記録。奄美大島で撮影。

ハイマエキハギ
奄美群島の徳之島以南など、南西諸島に分布するマメ科の野草「ハイマキエハギ(学名:Grona triflora)」。 芝生など地面を這ってマット状に広がり、小さな桃紫色の花を咲かせます。 「ひっつき虫」と呼ばれる種の仕組みなど、ハイマキエハギの生態や特徴、観察ポイントを詳しく解説します。 形態的特徴: 葉: 3つの小葉からなる3出複葉。長さ0.5〜1cmほどで、倒卵形・全縁。先端は丸みを帯びるか少し凹む。 花: 長さ約5mmの、桃色から紫色(青紫色)の小さな花。 果実: 表面にかぎ毛が生えた「節果」(動物などに付着していわゆる「ひっつき虫」になる)。 分布域/生育環境: 南西諸島(主に徳之島以南)および小笠原諸島。熱帯から亜熱帯域の低地、芝生の中や草地に群生(まれに本土の暖地でも帰化)。 花期: 3月〜11月頃(※資料未記載のため検索で補完。暖地では年間を通して開花する) 奄美特有情報: 奄美群島では 主に徳之島以南で見られる。マメ科特有の根粒菌による窒素固定能力で、土壌を豊かにする生態的役割を持つ。

ハカマカズラ
ハカマカズラの観察記録。奄美大島で撮影。

ハコベ
ハコベの観察記録。奄美大島で撮影。

ハマアズキ
ハマアズキの観察記録。奄美大島で撮影。

ハマボッス
ハマボッスの観察記録。奄美大島で撮影。

ハマダイコン
ハマダイコンの観察記録。奄美大島で撮影。

ハマゴウ
ハマゴウの観察記録。奄美大島で撮影。

ハマヒルガオ
ハマヒルガオの観察記録。奄美大島で撮影。

ハマヒサカキ
ハマヒサカキの観察記録。奄美大島で撮影。

マルバマンネングサ
奄美大島の石垣でも輝く、マルバマンネングサ。対生する丸く肉厚な葉と、開花直前の赤い葯が混じる黄色い星型花の外見的特徴が魅力です。苔生す岩場などの観察ポイントで、たくましい野草の姿を探してみましょう。 基本情報:日本の植物学の父・牧野富太郎博士が発見し、ロシアのマキシモヴィッチ博士により命名(種小名 makinoi)された日本在来の多肉植物です。黄色い星型の花と対生する丸く肉厚な葉が特徴で、乾燥に強くグラウンドカバーや屋上緑化用としても広く親しまれています。 形態的特徴: 花: 茎の先端に集散花序を形成し、直径1cmほどの黄色い5弁花を咲かせます。花弁は星のように平開します。最大の特徴は開花直前の葯(やく)が鮮烈な赤紫色(紅色~橙赤色)を呈することで、黄色い花弁と美しいコントラストを見せます。 葉: 茎の節に2枚向かい合ってつく「対生」です(他の多くのマンネングサは互生)。長さ7〜10mm、幅3〜6mmの倒卵形または円状倒卵形で、先端は丸みを帯びます。多肉質で厚みがあり、表面には光沢があります。 茎: 紅紫色を帯びることが多く、地を這いながら節から根を出して分枝し、群生して広がります。 分布域 / 生育環境: 日本国内では本州(群馬県以西)、四国、九州に分布し、国外では中国大陸に分布します。山地の岩上や石垣、林縁の湿り気のある過酷な環境に自生します。 花期: 5月〜7月(最盛期は6月中旬〜7月)

ハマナタマメ
ハマナタマメの観察記録。奄美大島で撮影。

ハマニンドウ
ハマニンドウの観察記録。奄美大島で撮影。

ハマセンダン
🌿 和名:ハマセンダン 学名:Tetradium glabrifolium (Champ. ex Benth.) T.G.Hartley var. glaucum (Miq.) T.Yamaz. 撮影:10月/須野ダムの林 見分け:

ハマトラノオ
ハマトラノオの観察記録。奄美大島で撮影。

ハマウド
ハマウドの観察記録。奄美大島で撮影。

ハマユウ(ハマオモト)
ハマユウ(ハマオモト)の観察記録。奄美大島で撮影。

ハナイバナ
奄美大島にも自生するハナイバナ。外見的特徴は数ミリの薄青い花で、葉の間に花をつけるのが観察ポイントです。キュウリグサとの違いなど可憐な野草の魅力を徹底解説! 基本情報: 北海道から沖縄、さらにアジア広域にかけて分布する1年草または越年草。 春から秋まで長期間、直径2〜3mmの極めて小さな淡青紫色の花を咲かせる。 キュウリグサに似ているが、花の中心が白色であり、葉と葉の間に花をつけるのが特徴。 形態的特徴: 花: 直径2〜3mmと非常に小型。花冠は淡青紫色から白色に近く、深く5裂して平開する(根元はつながっている合弁花)。各花冠裂片の基部に白い突出部(副花冠となる鱗片)が2個ずつあり、花の中心が白く見えるのが特徴。花茎を長く伸ばさず、茎の上部の葉(苞葉)の腋に1つずつ花をつける(無限花序)。 葉: 互生し、長さ1〜3cm、幅5〜10mm〜2cmほどの長楕円形から楕円形。縁に鋸歯はないが、しばしばよれたり波打つ傾向がある。全体に白い伏毛が多い。 茎: 基部は地を這うように伸び、途中から斜上して立ち上がる。茎全体には上向きの白い伏毛や剛毛が密生している。 分布域 / 生育環境: 日本全土(北海道から沖縄)をはじめ、朝鮮半島、中国、台湾、ロシア、インドなどアジア広域に分布する。日当たりのよい道端、野原、空き地、畑地といった人為的な撹乱のある身近な環境にごく普通に生育する。 花期: 3月〜11月(非常に長期間開花し続ける)。 https://kametora-lab.github.io/kametora_kusabana_sanpo/plants/0177/

ハナシュクシャ
ハナシュクシャの観察記録。奄美大島で撮影。

ハナタデ
ハナタデの観察記録。奄美大島で撮影。

ハンゲショウ
ハンゲショウの観察記録。奄美大島で撮影。

ハリツルマサキ
🌿 和名:ハリツルマサキ(針蔓正木) 学名:Gymnosporia diversifolia Maxim. 撮影:10月11月/大東諸島を除く奄美群島から先島諸島にかけて分布。果実の形状がハート型であることから、「ハートツリー」という名称で鉢植え品が市販されている。 見分け:花の直径は3~5 mm、単生(一つずつ咲く)するか、または腋生(葉の付け根から出る)の短い総状花序を形成・白 色

ハルジオン(ハルジョオン)
ハルジオン(ハルジョオン)の観察記録。奄美大島で撮影。

ハシカンボク
ハシカンボクの観察記録。奄美大島で撮影。

ハスノハカズラ
ハスノハカズラの観察記録。奄美大島で撮影。

ヘクソカズラ
ヘクソカズラの観察記録。奄美大島で撮影。

ヘツカリンドウ
ヘツカリンドウの観察記録。奄美大島で撮影。

ヒガンバナ(彼岸花)
ヒガンバナ(彼岸花)の観察記録。奄美大島で撮影。

ヒイラギ
ヒイラギの観察記録。奄美大島で撮影。

ヒカンザクラ(緋寒桜)
奄美大島の冬の風物詩、緋寒桜(カンヒザクラ)。鮮やかな緋色の花を釣り鐘状に咲かせるのが特徴です。1月〜2月にかけて見頃を迎え、奄美自然観察の森では満開の桜とルリカケスなどの貴重な野鳥観察も楽しめます。日本で一番早く咲く桜の生態をお届けします。 開花時期は1月〜3月頃で、奄美では1月中旬から開花が始まり、「日本で一番早く咲く桜」として知られています。 また、カワヅザクラ(河津桜)などの早咲き品種の交配親としても重要な役割を果たしています。 独特な花の形と色:ソメイヨシノのように花びらが大きく平らに開くのではなく、カンパニュラのように釣り鐘状(ベル状)で下向きに半開きの状態で咲くのが最大の特徴です。 花色は非常に鮮やかな濃い紫紅色(緋色)をしています。 樹高と葉:樹高は一般的に5~8m程度です。葉は長さ8~13cmの長楕円形で、表面は光沢のある濃緑色をしています。 潔い散り方:花びらが一枚ずつ舞い散るのではなく、萼(ガク)がついたまま花首から「ボトッ」と丸ごと落ちる特徴があります。 木の下に花がそのまま落ちてピンク色の絨毯のようになります。 本土の感覚では「首が落ちる」ようで縁起が悪いとされることもありますが、沖縄などでは「別々に散るより、家族が一緒という意味」と好意的に解釈されることもあります。 桜前線が「南下」する:サクラは通常、寒さを経験して休眠から目覚める(休眠打破)性質があります。 沖縄では冬の訪れとともに北部の山間部から先に冷え込むため、本土とは真逆で「北から南へ」と桜前線が降りていくという珍しい現象が起きます。 奄美における興味深い話 開花宣言の「標本木」:日本全国の桜の開花予想は一般的にソメイヨシノが基準ですが、ソメイヨシノが育ちにくい鹿児島県奄美地方や沖縄県では、このヒカンザクラが開花の基準となる標本木に指定されています。奄美大島の龍郷町では、「奄美自然観察の森」に植えられているヒカンザクラの「標準木」に5輪以上の花が咲くことで開花宣言が出されます。 野鳥観察と桜のコラボレーション:その「奄美自然観察の森」とその周辺の町道は、1月下旬から2月にかけて約1,000本ものヒガンザクラ(ヒカンザクラ)が満開になり、見事な景色を作り出します。 この時期の奄美大島では、鮮やかな桜の花とともに国指定天然記念物であるルリカケスなどの貴重な野鳥を同時に観察することができ、世界中から野鳥ファンが訪れる冬の風物詩となっています。

ヒメフタバラン(姫双葉蘭)
美大島の冬の森でひっそり咲く野生蘭「ヒメフタバラン(学名:Neottia japonica)」。 唯一の南方系フタバランで、沖縄などでは12月〜2月頃に開花します。 逆Y字形に裂けた独特な唇弁をもつ淡紫褐色の小さな花や、対生する2枚の葉といった外見的特徴と観察ポイントを詳しく解説! 形態的特徴(花・葉・茎): 葉:茎の中央付近に1〜2cmほどの卵状三角形の葉が2枚向かい合って(対生状に)つく。 茎:四角形で、葉より上の花茎には腺毛が生える。 花:淡紫褐色の小さな花が1本の花茎に2〜6個咲く。逆さまの状態で咲き、唇弁が長さ6〜8mmで先端が深く「逆Y字形」に裂ける。 分布域/生育環境: 本州(宮城県以南)から四国、九州、沖縄、韓国(済州島)、台湾。主に暖地の常緑樹林(照葉樹林)や湿った林床。日本に自生する唯一の「南方系」のフタバラン。 花期: 本州では3〜5月、奄美や沖縄などの南の島では12月〜2月頃の非常に早い時期。 奄美特有情報(方言・利用法・等): 本州とは異なり、南の島ならではの「冬場の非常に早い開花」を観察できるのが大きな特徴。

ヒメハギ
北海道から奄美大島、沖縄まで全国の草地で見られる「ヒメハギ(姫萩)」。 萩に似た紫色の可憐な花を咲かせますが、実はマメ科ではなくヒメハギ科の植物です。 ハチを呼ぶ精巧な花のつくりや、アリに種を運ばせる「アリ散布」など、小さな体に隠された驚きの生存戦略(生態)と観察ポイントを詳しく解説します。 形態的特徴: 葉: 互生。卵形〜楕円形で表面には光沢がある。 花: 紫色。花びらのように見える大きく開いた紫色の2枚は実は「側萼片(がくへん)」。 本当の花弁は筒状にくっついており、一番下にある舟形の花弁の先にはサンゴのように細かく裂けた白い「付属体」がついている。 果実・種子: 花が終わると側萼片が緑色になって果実を包み込む。 また、種子にはアリが好む「エライオソーム(仮種皮)」がついている。 分布域/生育環境: 北海道から本州、四国、九州、琉球(沖縄・奄美)に至るまで全国に広く分布。 海外でもアジアからオーストラリアまで大分布域を持つ。 主に山野の日当たりのよい、やや乾いた草地や斜面、明るい二次林の道端などに生育。 花期: 4月〜7月頃 奄美特有情報: 奄美群島を含めた琉球列島にも広く分布。 花粉を確実に昆虫に運ばせるトリガー機構や「二型柱頭」による自家受粉回避、さらに閉鎖花による確実な種子づくりと「アリ散布」など、非常に高度で多様な生存戦略を持つ。

ヒメハギの何か
10月、戸口の高台で見た。ハギの仲間かと思う。もしかしたらタデかも? 一旦不明でその他の花としておく。もうしおれかけていて、詳しくが分からなかった。

ヒメハマナデシコ
ヒメハマナデシコの観察記録。奄美大島で撮影。

ヒメイワダレソウ
ヒメイワダレソウの観察記録。奄美大島で撮影。

ヒメイヨカズラ
ヒメイヨカズラの観察記録。奄美大島で撮影。

ヒメジオン(ヒメジョオン)
ヒメジオン(ヒメジョオン)の観察記録。奄美大島で撮影。

ヒメジソ
ヒメジソの観察記録。奄美大島で撮影。

ヒメキランソウ
ヒメキランソウの観察記録。奄美大島で撮影。

ヒメキセワタ
奄美大島など南西諸島で探す幻の花、ヒメキセワタ。 白い毛が密生する花冠のキュートな外見的特徴が魅力です。 半陰地の林縁が観察ポイント。希少な姿を見つけよう! 山地の林縁、半陰地の草原、農道沿いのやや湿り気のある場所、適度な人為的攪乱(定期的な草刈りなど)がある環境を好む。 地下に塊茎を持つ、東アジアに隔離分布するシソ科の多年草です。花冠に密生する白い長軟毛を「綿を着た姿」に見立てたことが名前の由来で、大型の近縁種「キセワタ」に対し、小型で繊細なため「姫」が冠されました。環境省のレッドリストで「絶滅危惧II類 (VU)」に指定される希少種です。 形態的特徴: 花:茎の上部の葉腋に数個ずつ集まり、輪散花序を形成します。花冠は長さ2.5〜3cmほどの唇形で、美しい紅紫色をしています。上唇はフード状に直立し、外面に「着せ綿」の由来となる白い長軟毛が密生します。下唇は3裂し、中央の裂片が最も大きく下方に反り返ります。強二強雄蕊(4個中2個が長い雄しべ)と、先端が2裂する1個の雌しべを持ちます。 葉:対生し、卵形から広卵形を呈します。縁には鈍い鋸歯があり、基部はくさび形から切形となります。近縁のキセワタのような深い欠刻状鋸歯を持つことは少ないです。 茎:シソ科特有の四角柱状で直立します。表面には下向きの伏毛が生え、節の部分にはさらに毛が密生する傾向があります。 分布域 / 生育環境: 国内では九州、四国、沖縄などの南西諸島に局所的に分布します。国外では中国大陸(東北部・北部)、朝鮮半島、ロシア沿海地方に分布しています。氷河期の分布が断片化して生き残った遺存種と考えられており、適度な日照と湿り気のある林縁などを好みます。 レッドデータ等: 環境省レッドリストで「絶滅危惧II類 (VU)」、沖縄県で「絶滅危惧IA類 (CR)」、鹿児島県で「絶滅危惧II類 (VU)」に指定。遷移の進行、開発、シカの食害、園芸目的の盗掘により存続が強く危ぶまれています。

ヒメマツバボタン
ヒメマツバボタンの観察記録。奄美大島で撮影。

ヒメノウゼンカズラ
ヒメノウゼンカズラの観察記録。奄美大島で撮影。

ヒメオトギリ
ヒメオトギリの観察記録。奄美大島で撮影。

ヒメタムラソウ
ヒメタムラソウの観察記録。奄美大島で撮影。

ヒメヤブラン
ヒメヤブランの観察記録。奄美大島で撮影。

ヒナギキョウ
ヒナギキョウの観察記録。奄美大島で撮影。

ヒルザキツキミソウ
ピックアップ 5月の草花☀️似て非なる2種類「ヒルザキツキミソウ」と「ユウゲショウ」 🌿 今日は5月の草花、似て非なる2種類「ヒルザキツキミソウ」と「ユウゲショウ」についてです。🌸ヒルザ...(続く) http://amamikametora.blog.fc2.com/blog-entry-5235.html

ホソバワダン
🏖️ 奄美・沖縄の「ンジャナ(ニガナ)」=ホソバワダン 項目 内容 呼称 ンジャナ(奄美・沖縄方言)、島ニガナ 学名 Crepidiastrum lanceolatum 特徴 海岸沿いの岩場・砂地に自生。肉厚な葉で耐潮・耐乾性あり 文化的位置づけ 琉球王朝時代から「命の薬(ぬちぐすい)」として重宝 民間薬用途 風邪予防・解熱・胃腸の健康維持。根を泡盛に漬けた「ンジャナ酒」も 奄美・沖縄の食文化 島豆腐・ピーナッツバター・ごま油で和えた**「白和え(ウサチ)」**、イカ墨汁の具材 https://kametora-lab.github.io/kametora_kusabana_sanpo/plants/0373/

ホテイアオイ
ホテイアオイの観察記録。奄美大島で撮影。

ホトケノザ
ホトケノザの観察記録。奄美大島で撮影。

ホウキギク
ホウキギクの観察記録。奄美大島で撮影。

ホウオウボク
ホウオウボクの観察記録。奄美大島で撮影。

ホウライツユクサ
奄美大島の湿潤な林縁が観察ポイント。ホウライツユクサは、淡青色の2枚の大きな花弁と縁が波打つ葉の外見的特徴を持つ多年草です。南国情緒あふれる神秘的な青い草花を探しに出かけてみませんか? 基本情報:九州南部から奄美大島などの南西諸島にかけて分布する越冬性の宿根を持つ多年生草本です。一般的なツユクサより一回り大きく、葉の付け根にある耳状の突起や縁が波打つ葉、そして漏斗状に合着した苞葉から覗く淡青色〜淡紫色の美しい花が特徴的な南国の植物です。 形態的特徴: 花: 夏から秋(6月〜12月頃)にかけて開花します。葉の脇から出る漏斗状(カップ状)に両縁が合着した半円形の苞葉の中から、早朝に1つずつ花を突き出して咲かせ、夕方にはしぼむ一日花です。花は直径約2cmで淡青色から淡紫色。花弁(内花被片)は3枚ありますが、上部の2枚が扇状に大きく展開し、下部の1枚は極小で下向きに退化しているため、実質2枚だけが際立って見えます。雄しべは鮮やかな黄色です。また、マルバツユクサのような地下閉鎖花は形成しません。 葉: 長さ3〜8cm、幅0.9〜1.8cmの広披針形から卵状披針形で、先端が鋭く尖ります。葉の縁が不規則に波打つ傾向があることと、葉の基部(葉脚)が茎を抱く部分に顕著な耳状突起があるのが特徴です(学名の「auriculata(耳状の)」の由来)。葉裏や基部には粗い白毛が目立ちます。 茎: 基部から分岐して地表を匍匐し、土に接する節から不定根を出して広範囲にコロニーを形成します。上部は斜上あるいは直立し、茎を抱く円筒状の葉鞘には粗い毛が密生します。 分布域 / 生育環境: 国内では九州南部から南西諸島(北限は長崎県男女群島の女島)、国外では台湾、中国南部、東南アジアからオーストラリアにかけて広く分布します。適度な日照がある温暖で多湿な半日陰の林床や林縁、道端、湿った草地を好んで生育します。 花期: 6月〜12月

ホウロクイチゴ
奄美大島で見られるホウロクイチゴは、大きくて固い葉と裏面の綿毛が特徴的な常緑キイチゴです。 「イチゴの下にはハブがいる」という言い伝えや、甘酸っぱい赤い果実の魅力、野のイチゴにまつわる思い出などをご紹介します。 生育型/草丈: ややつる性の常緑低木。樹高は1.5m前後になり、太い枝が弓状に伸びて地を這うように成長する。 形態的特徴(花・葉・茎): 常緑キイチゴの中で最大級(長さ8〜17cm)の厚く硬い革質の葉を持つ。 葉の表面は深いシワ、裏面は綿毛が密生している。 枝や葉柄には綿毛とともに鋭い棘がある。花は直径2.5〜3cmほどの白色で下向きに咲く。 分布域/生育環境: 本州(関東・伊豆半島以西)、四国、九州、沖縄、南西諸島など。 海岸近くの山地の林内や林縁の斜面に好んで生育し群生する。 奄美特有情報: 奄美群島の徳之島などでは「春の森の甘味」として親しまれたが、実を採る際には「イチゴの下にはハブがいる」と言い伝えられ、注意喚起されていたという地域ならではの面白いエピソードがある。 https://kametora-lab.github.io/kametora_kusabana_sanpo/kusabanamemo/amami-barakanren-guide/

ホザキザクラ
奄美大島に自生する和名「ホザキザクラ」。外見的特徴は数cmの草丈と白い総状花序で、地面に這うような姿が最大の観察ポイントです。絶滅危惧種にも指定される希少な植物の生態や魅力を徹底解説します! 形態的特徴: 花: 花期になると茎の上部(花茎の先の葉腋)に2~10個の花をまばらな総状花序としてつける。花冠は白色の筒状杯形で径4~5mmと非常に小ぶり。5中裂し、裂片の先は少し凹む(凹頭)。雄蕊は5本あり花筒の内側に付着する。萼は長さ2~3mmで5全裂する。 葉: 根生葉はロゼット状に展開し、卵形~楕円形で長さ1~2cm。先は鈍頭~円頭で、縁には不揃いの鈍鋸歯がある。茎葉は互生し、下部のものは有柄だが上部にいくほど無柄となり、基部が茎を抱くような形状となる。 茎: 直立し、分枝しないかやや分枝する。茎全体に開出した腺毛が密生しており、微小昆虫の食害や乾燥から身を守るための粘着性の物質を分泌している。 分布域 / 生育環境: 本州(山口県)、九州(屋久島、奄美大島)、沖縄県北部に分布。国外では台湾や中国南部に分布する。やや湿った半日陰の斜面や林縁の裸地を好む。 花期: 4~5月(奄美大島など南西諸島では3月頃から一部の株が咲き始めることもある) レッドデータ等: 環境省のレッドリスト2020では「絶滅危惧ⅠB類 (EN)」に指定されている。鹿児島県版レッドリストでも「絶滅危惧Ⅱ類」に指定。奄美大島では「名瀬周辺に多く自生する」との記録もあるが、微細な環境条件に依存しているため森林の乾燥化などの影響を受けやすく、非常に希少な植物となっている。

イボタクサギ
イボタクサギの観察記録。奄美大島で撮影。

イイギリの実
2021年正月休み

イジュ
イジュの観察記録。奄美大島で撮影。

イヌガラシ
イヌガラシの観察記録。奄美大島で撮影。

イヌタデ
イヌタデの観察記録。奄美大島で撮影。

イルカンダ(ウジルカンダ)
奄美大島の森に咲く「幻の花」イルカンダ(和名:ウジルカンダ、学名:Mucuna macrocarpa)。シャンデリアのような暗紫色の巨大な花序が外見的特徴です。春の開花時期や沢沿いの観察ポイントを解説。熱帯の生命力あふれる姿は必見です。 特徴概要: 「森のシャンデリア」と称される巨大な暗紫色の総状花序を垂らす、大型のつる性木本。 詳細情報 生育型 / 草丈: 常緑のつる性木本。つるは太く成長し、他の高木に巻き付いて数十メートルに達する。 形態的特徴: 花: 枝や古い茎から直接垂れ下がる総状花序(15~30cm)に、長さ約5cmの暗紫色の蝶形花を密につける。旗弁は灰緑色を帯び、翼弁と竜骨弁は深い紫色。 葉: 3小葉からなる複葉で互生。頂小葉は長楕円形から狭卵形で、長さ8~18cm、幅4~10cm。革質で光沢がある。 茎: つるは非常に太くなり、古い茎の樹皮は灰褐色。断面からは赤い汁(血のような樹液)が出ることがあり、中国名「血藤」の由来となっている。 分布域 / 生育環境: 九州(大分県蒲江、鹿児島県)、琉球列島(奄美大島、徳之島、沖縄諸島など)、台湾、中国南部、東南アジア。 花期: 3月〜5月(年によって開花数に大きな波がある)。 奄美特有情報: 方言: イルカンダ(「イル」は色、「カンダ」はつる・カズラの意)。「ウジルカンダ」の「ウジル」は、奄美・沖縄の伝統楽器「三線(さんしん)」の一番太い弦(男弦)に見立てたもの。 利用法: かつては材が強くしなるため、茅葺き屋根を抑える資材や、生活道具の材料として利用された。 レッドデータ等: 自生地が限定的で、森林開発や環境変化により減少傾向にある。大分県など分布北限域では天然記念物に指定されている。独特の「生臭い(雑巾のような)」香りが観察時のポイント。

イソフジ
2025年10月21日 朝の散歩で庭木として植わっているのを見た。写真は撮らず確認のみ。 🌿 和名:イソフジ(磯藤) 学名:Sophora tomentosa L. 撮影:10月/民家の庭木として 見分け:花は鮮やかな黄色をしており、長さ15 cmほどの総状花序を茎の先端に付けます。

イソフサギ
イソフサギの観察記録。奄美大島で撮影。

イソギク
イソギクの観察記録。奄美大島で撮影。

イソマツ
イソマツの観察記録。奄美大島で撮影。

イソノギク
イソノギクの観察記録。奄美大島で撮影。

イタドリ
イタドリの観察記録。奄美大島で撮影。

イッペイ イッペー
イッペイ イッペーの観察記録。奄美大島で撮影。

ジシバリ
ジシバリの観察記録。奄美大島で撮影。

カゴメラン
カゴメランの観察記録。奄美大島で撮影。

カクチョウラン(カクラン)
カクチョウランは、外側が純白で内側が暗褐色の花と巨大な葉という外見的特徴を持つ大型の野生ランです。谷間の湿地や半日陰の林縁が観察ポイント。絶滅危惧種のため静かに見守りましょう。 基本情報:開花時の姿が空へ舞い立つ鶴を思わせる、草丈が1mを超えることもある大型の常緑地生ラン。乱獲や開発により激減し、絶滅危惧種に指定されている希少な植物である。 形態的特徴: 花: 偽球茎の基部(葉腋)から長さ50〜200cmに達する花茎を直立させ、直径7〜12.5cmの大型の花を10〜25個ほど総状につける。花は下向き(垂頭)に開き、花被片(萼片・花弁)は外側が純白色、内側が暗褐色または赤褐色という極端な色彩の対比を持つ。唇弁(リップ)は筒状で、基部が白く、先端にかけて鮮やかな赤紫色〜紫色に染まる。 葉: 偽球茎の頂部から2〜6枚の葉を展開する。葉身は長さ30〜100cm、幅8〜20cmに達する長大な楕円状披針形。無毛で肉厚であり、表面には明瞭な縦方向のひだ(縦襞)を持つのが特徴。 茎: 地表付近に長さ6〜8cm、幅3〜6cmの卵形・円錐形をした非常に強健な偽球茎(バルブ)を形成する。このバルブは水分や養分の貯蔵器官として機能し、しばしば鮮やかな紫色を帯びる。 分布域 / 生育環境: 日本国内では種子島を北限とし、屋久島、奄美大島、沖縄にかけて分布。国外では台湾、中国南部、ヒマラヤ、インド、東南アジアからオーストラリア、太平洋諸島まで広範囲に分布する。尾根間に形成される湿地帯や沼沢地の周辺、常に水が染み出すような斜面下部など、半日陰(遮光環境)で湿潤な場所を好む。 花期: 4月〜6月(※日本の自生地の場合。温室管理下では冬に咲くこともある) レッドデータ等: 環境省レッドリストで絶滅危惧II類(VU)。鹿児島県では絶滅危惧I類(CR+EN)、沖縄県では絶滅危惧IB類(EN)に指定されている。園芸目的の深刻な盗掘や、周辺開発に伴う自生地(湿地)の乾燥化により個体数が激減している。

カナムグラ
カナムグラの観察記録。奄美大島で撮影。

カンアオイの仲間
カンアオイの仲間の観察記録。奄美大島で撮影。

カラスノエンドウ(ヤハズエンドウ)
奄美大島の春を彩るカラスノエンドウ(ヤハズエンドウ)。学名 Vicia sativa subsp. nigra。紅紫色の可愛らしい蝶形花と、熟すと黒くなる特徴的な鞘が魅力です。名前の由来や「矢筈」に似た葉の形、アリとの不思議な共生関係など、散歩道で見かける身近な野草の観察ポイントを詳しく解説します。 形態的特徴: 花: 1.2〜1.8cmの紅紫色(赤紫色)の蝶形花。葉の付け根に1〜3個咲く。 葉: 8〜16枚の小葉からなる偶数羽状複葉。先端が「矢筈(やはず)」のようにくぼみ、巻きひげになる。 果実: 3〜5cmの平たい豆果。熟すと「カラス」のように真っ黒になり、ねじれて種子を飛ばす。 分布域/生育環境: 日本全土(北海道を除く)。奄美大島でも道端、畑、野原などの日当たりの良い場所に広く自生。 花期: 3月〜6月 奄美特有情報: 奄美では春の訪れを告げる身近な草花として親しまれている。子供たちが鞘で「ピーピー豆」として遊ぶ光景は島でも共通。

カスマグサ
カスマグサの観察記録。奄美大島で撮影。

カスミヒメハギ(コバナヒメハギ)
カスミヒメハギ(コバナヒメハギ)の観察記録。奄美大島で撮影。

カタバミ
カタバミの観察記録。奄美大島で撮影。

カッコウアザミ
カッコウアザミの観察記録。奄美大島で撮影。

ケラマツツジ
ケラマツツジの観察記録。奄美大島で撮影。

キダチキンバイ
2025年5月 おりじんたき植物園

キカラスウリ(黄烏瓜)
10月龍郷の奄美自然観察の森にて。花はまだ見ていないので色は不明としておく。花の時期はおそらく夏。 🌿 和名:キカラスウリ(黄烏瓜) 学名:Trichosanthes kirilowii var. japonica 撮影:**月/林床 花はまだ見ていません 見分け:夜に咲くレース状の花・白

キケマン
画像は笠利のあやまる岬で撮影したもの 2025年6月、ハートロックにつながる道端でも見た。その時の写真は無し。

キキョウラン
奄美大島の海岸が観察ポイント!キキョウランは、剣のような葉と青紫色の花や実の外見的特徴が美しい植物です。薬用にもなる一方で有毒な面も併せ持つ、不思議な生態をご紹介します。 基本情報:紀伊半島以南の暖かい地域や熱帯アジアなどに広く分布する常緑多年草。蘭や桔梗の仲間ではないが、剣のような葉と青紫色の花からその名が付いた。丈夫で庭の植栽としても人気がある一方、有毒植物であるため扱いには注意が必要。 形態的特徴: 花: 高さ50cm〜1mほどの花茎を伸ばし、先端にまばらな円錐花序を形成する。花は直径8〜10mmほどで、青色から青紫色の6弁花(外花被3枚、内花被3枚)を横から下向きに咲かせる。花被片は開花が進むにつれて平開し、反り返る。6本の雄しべがあり、花糸の上半部が膝折れ(屈曲)して肥厚するという独特の構造を持つ。 葉: 地際から多数生じ、互いに重なり合うように二列性に互生する。長さ40〜60cm、幅1.5〜2cm程度の線形あるいは剣形で、先端に向かって徐々に細くなる。革質で厚みがあり、表面には強い光沢を放つクチクラ層が発達している。基部は二つ折りの鞘状(V字型)になって重なり合う。 茎: 非常に強靭で分枝する地下茎(根茎)を持ち、地下を横に這ってクローン増殖する。地下茎の直径は約4mmで、そこから放射状に伸びる根の表面には水分を吸収するための軟毛が密生している。 分布域 / 生育環境: 国内では本州(紀伊半島)、四国、九州、小笠原諸島、および琉球列島(奄美大島を含む)に分布。国外では台湾、中国南部、インド、マレーシア、オーストラリアなど熱帯アジア広域に広く分布する。海岸の海食崖や砂丘から、低地の林縁、標高3000mの高山地帯まで、極めて高い環境適応能力を持つ。 花期: 5月〜7月(国内の暖地では3月〜4月、熱帯域では周年開花する) 利用法: 奄美大島などの南西諸島においては海岸近くに自生し、外来種である「ギンネム」の拡散を抑制するためのグラウンドカバー(被覆植物)として活用が推奨されている。また、国内外で観賞用(斑入り品種など)として庭園や鉢植えで親しまれる。果実の果汁を青色の染料として利用する文化や、根を駆虫薬・産後の回復薬などとする民間療法の記録(東南アジア・中国など)もあるが、人間や家畜に対して強い毒性を持つため素人の使用は危険である。

キキョウソウ
キキョウソウの観察記録。奄美大島で撮影。

キンチョウ
キンチョウの観察記録。奄美大島で撮影。

キンギンソウ
奄美大島の林縁で出会えるラン科植物、和名キンギンソウ(学名:Goodyera procera)を解説!花色が白から黄色に変わる外見的特徴からその名が付きました。渓流沿い等の湿った場所が観察ポイントです。ぜひ探してみてください。 アジアの熱帯から亜熱帯に広く分布し、日本では屋久島以南の琉球列島や小笠原諸島で見られる地生ランです。咲き進むにつれて花の色が変化するのが大きな特徴です。 形態的特徴: 太く肉質で直立する茎を持ち、茎の下半分には光沢のある少し多肉質な葉をつけます。初夏に茎の先端に長い穂状の総状花序を伸ばし、多数の小花を咲かせます。 花: 3〜6月頃に開花します。花は下方から上方へと咲き進み、咲き始めは白色ですが、時間が経つにつれてだんだんと黄色(または淡黄緑色)へと変化します。この白と黄色の花が混在する様子を「金と銀」に例えたことが和名の由来です。 葉: 茎の下半分にやや密に互生します。葉身は長さ8〜20cm、幅2〜8cmの披針形から楕円形で、先端は鋭く尖ります。少し多肉質で柔らかく、表面にはツヤがあります。同属の他の植物に見られるような白い網目模様(斑)はありません。 茎: 太く肉質で直立し、下部はやや傾上して多数の根を出します。 分布域 / 生育環境: 日本国内では屋久島、琉球列島(奄美大島、沖縄島など)、小笠原諸島に分布します。国外では台湾、中国大陸、インド、マレーシアなどアジア広域に分布します。山地の自然林の林床や林縁、渓流沿いなど湿り気のある環境を好みます。 花期: 3月〜6月 奄美特有情報: 琉球列島に広く分布する種であり、奄美大島でも渓流沿いや湿った林道沿いで観察されます。提供資料内に奄美固有の生態等の特筆すべき記載はありません。 利用法: 観賞用として栽培されるほか、中国では全株を「石風丹」と呼び、半身不随やリウマチの麻痺を治す薬用として利用されています。

キンゴジカ
キンゴジカの観察記録。奄美大島で撮影。

キンレイジュ
キンレイジュの観察記録。奄美大島で撮影。

キヌラン
奄美大島の海岸の草地などで見られるキヌランは、葉や茎の絹状の細毛が美しい外見的特徴を持つ地生ランです。適度に湿った芝生や小川の土手が観察ポイント!伝統行事でも供えられた野生ランを解説します。 春から秋冬にかけて白色から黄色の花を咲かせる小型の地生ラン。環境適応力が高く、自然の森の床のような有機物が豊富な土壌を好む。奄美や沖縄の伝統的な祭祀とも関わりが深い植物。 形態的特徴: 花: 春、秋、冬にかけて、白色から黄色の花を咲かせる。花茎には「絹(キヌ)」の名前の由来となる絹状の細かい細毛が見られる。 葉: 葉にも花茎と同様に絹状の細毛が密生している。この特徴が和名「キヌラン(絹蘭)」の語源となっている。 茎: 大きな根系を形成せず、有機物が豊富で水はけのよい土壌に根を下ろす。 分布域 / 生育環境: 日本国内では本州(中部地方)、四国、九州から琉球列島(奄美大島、沖縄など)にかけて分布。国外ではアジアの熱帯から亜熱帯に広く分布する。湿った砂地や小川の土手、海岸の草地などに生育する。 花期: 春、秋、冬 奄美特有情報: 奄美や沖縄などの地域では、古くから「清明祭(シーミー)」や「十六日祭(ジュールクニチー)」といった祖先を供養する伝統的な祭祀において、神聖な供え物として用いられてきた歴史と文化的背景を持つ。

キランソウ
キランソウの観察記録。奄美大島で撮影。

キツネノヒマゴ
キツネノヒマゴの観察記録。奄美大島で撮影。

キツネノメマゴ
キツネノメマゴの観察記録。奄美大島で撮影。

コバノセンナ
コバノセンナの観察記録。奄美大島で撮影。

コブシ
コブシの観察記録。奄美大島で撮影。

コガネタヌキマメ
コガネタヌキマメの観察記録。奄美大島で撮影。

コキンバイザサ
奄美大島の日当たりの良い草地が観察ポイント! コキンバイザサは、長い白毛に覆われた葉と星形の黄色い花が外見的特徴のキュートな山野草です。 各地で希少になりつつある、この小さな植物の魅力をご紹介します。 宮城県以南の本州から琉球列島、中国南部、東南アジアまで広く分布する多年草です。地表近くに黄色い星形の小さな花を咲かせるのが特徴で、葉など全体が長い白毛に覆われています。近年は自生環境である草地の減少により、各地で希少な存在になりつつあります。 形態的特徴: 花:葉の付け根(葉腋)から長さ5〜10cmほどの細い花茎を出し、その先端に直径1〜1.5cmの黄色い花を1〜2個咲かせます。花被片(花びら)は6枚あり、平らに開きます。近縁のキンバイザサと異なり、花被片の基部が花筒を作らないのが特徴です。外花被片の背面には長い軟毛が密生しており、先端の毛は直立します。花後は花茎が倒れ、果実が地表に接することがあります。果実は長さ6〜12mmの長楕円形(棍棒形)をした蒴果です。 葉:地下の根茎から4〜12枚が束生します。細長い線形で、長さは7〜30cm、幅は2〜6mmほどです。葉の表面には平行脈(縦じわ)があり、全体が長い白毛(軟毛)で覆われています。 茎:地下にある根茎は直径6〜10mmほどの球形または円筒形の塊状(球根状)になっています。地上に伸びる茎は目立たず、葉が根出状に出ます。 分布域 / 生育環境: 国内では本州(宮城県以南)、四国、九州、琉球列島にかけて分布します。国外では台湾、中国南部から東南アジア、インド、パプアニューギニアまで広く分布しています。日当たりの良い山地の草地や林縁、適度な湿り気のある露岩地などを好みます。 花期:4月〜7月 レッドデータ等: 環境省のレッドリストには指定されていませんが、全国の多くの県で絶滅危惧Ⅰ類などに指定されています。草地に生える丈の低い植物であるため、遷移の進行(藪化)によって生育環境が奪われていることが減少の大きな要因とされています。

コマツヨイグサ
コマツヨイグサの観察記録。奄美大島で撮影。

コメツブウマゴヤシ
コメツブウマゴヤシの観察記録。奄美大島で撮影。

コモウセンゴケ
奄美大島の日当たりの良い湿地や粘土質の崖地が観察ポイント! コモウセンゴケは、紅色の腺毛が密生するしゃもじ形の葉の外見的特徴が美しい食虫植物です。自生環境や育て方など詳細を解説します。 基本情報: 日本の太平洋側から南西諸島、海外まで広く分布する小型の食虫植物。葉の表面の紅色の腺毛から粘液を出して虫を捕食し、夏には可憐なピンク色の花を咲かせる。冬は赤く紅葉し常緑で越冬する。 形態的特徴: 花: 6〜9月頃、長さ5〜15cmほどの花茎を伸ばし、淡紅色(ピンク〜赤紫色)の小さな5弁花を数個から十数個咲かせる。蕾を巻き込んだ花序(巻散花序・サソリ尾状花序)の形をとり、下から順にほどけながら一日花を開花させる。 葉: しゃもじ形(へら形)をしており、葉身と葉柄の境界が不明瞭。葉の表面や縁には紅色の長腺毛(有柄腺)が密生し、甘い香りの粘液を分泌して虫を捕獲・消化する。冬期も葉を維持し、赤く紅葉する常緑性(部分休眠型)。葉の基部にある托葉は膜質で3深裂し、中央の裂片がさらに浅裂する。 茎: 茎は極めて短く、地面に這うように葉を放射状(ロゼット状)に広げる。地下の根系は黒色のひげ根状で貧弱である。 分布域 / 生育環境: 日本国内では本州(関東・宮城県以南)、四国、九州、南西諸島(奄美大島、沖縄など)に分布。国外では中国、台湾、東南アジア、オセアニアなど南北両半球に広範に分布する。日当たりの良い酸性の湿地や、粘土質の裸地などを好む。近縁のモウセンゴケよりもやや乾燥に耐えることができる。 花期: 6月〜9月 コモウセンゴケの白花種(シロバナコモウセンゴケ)に関するいくつかの情報: 主な特徴と情報は以下の通りです。 学名と分類上の扱い:白花種を「Drosera spathulata f. chionantha」とする学説がありますが、この記載文献は国内外で広く認知されておらず、花の色違いくらいでは品種のランクに値しないとされる傾向が強いため、基本種と同じ(シノニム)扱いになる可能性が高いと指摘されています。 分布域:日本では宮崎県以南の暖地に自生しており、国外ではオーストラリアなどにも分布しています。 耐寒性の低さ:通常のピンク色の花を咲かせる系統と比較して、白花種は特に寒さに弱い傾向があります。雪国などで栽培するとあっさりと枯れてしまうほどで、この耐寒性の違いは、単なる花色の違いにとどまらない生理的特性の分化を示唆していると考えられています。

コナミキ
奄美大島の海岸の草地が観察ポイント! コナミキは、葉の付け根に咲く白い小花の外見的特徴が可憐な希少植物です。波の音を聴きながら咲く小さな波来草を探してみませんか? 本州(千葉県以西)から沖縄にかけて分布するシソ科の常緑性多年草です。「波が来る海辺に生える」ナミキソウより小さいことが和名の由来です。タツナミソウの仲間ですが花穂を作らず、葉の付け根に白い小花を2個ずつ咲かせるのが特徴です。海岸開発や植生遷移により生息環境が減少し、環境省の絶滅危惧II類(VU)に指定されている希少種です。 形態的特徴: 花:春(2〜5月)に、茎の上部の葉腋(葉の付け根)に長さ7〜8mmの白色〜淡紫色の唇形花を2個ずつ横向きに咲かせます。近縁のタツナミソウのように花穂を作らないのが特徴です。萼(がく)には開出毛と腺毛があり、花が終わると口を閉じ、上唇の丸いふくらみが「小皿」のように見えます。また、夏にはつぼみのまま自家受粉する「閉鎖花」をつけ、確実に種子を残す二段構えの繁殖戦略を持っています。 葉:対生し、長さ・幅ともに1〜2cmほどの心形(円状卵形〜狭卵形)を呈します。表面には軟毛が、裏面には軟毛と腺点があります。縁には2〜4対の粗い鋸歯(ギザギザ)が見られます。下部の葉には柄がありますが、上部になるほど小さくなり、ほとんど無柄になります。 茎:地下に細く長い走出枝(ランナー)を伸ばして繁殖します。茎は細く直立してわずかに基部で分枝し、表面にはまばらに開出毛や腺毛が生えています。 分布域 / 生育環境: 国内では本州(千葉県以西)、四国、九州、沖縄諸島(伊平屋島、沖縄本島など)に分布します。国外では中国や済州島に分布しています。海岸に近い草地や林縁、礫浜など、人間による適度な攪乱(定期的な草刈りなど)によって維持される明るい半自然環境を好みます。 花期: 2月〜5月(春) レッドデータ等: 環境省レッドリストで「絶滅危惧II類 (VU)」に指定されています。海岸開発や道路・護岸工事、さらには草刈り放棄による植生遷移(藪化)によって生育環境が奪われ、全国的に減少が著しくなっています。

コナスビ
コナスビの観察記録。奄美大島で撮影。

コニシキソウ
コニシキソウの観察記録。奄美大島で撮影。

コンロンカ(ハンカチノハナ)
コンロンカは、白いハンカチのような萼片と黄色い星型の花の外見的特徴が魅力の植物です。梅雨の林縁がおすすめの観察ポイント。神秘的な姿を探しに行きませんか? 基本情報:黄色い小さな星型の花と、白く大きく肥大した1枚の萼片(がくへん)のコントラストが美しい、常緑の半つる性低木である。 形態的特徴: 花: 枝の頂部に集散花序を出し、直径約1cmの黄色い星型の筒状花(先端が5裂して平開する)を数個から多数咲かせる。最大の視覚的特徴は、5枚の萼片のうち1枚が長さ3〜4cm、幅約2cmほどの白色の卵形に著しく肥大することである。この白い萼片が「ハンカチ」のように垂れ下がり、暗い林縁で受粉媒介者を遠方から誘引する標識(semaphyll)の役割を果たしている。 葉: 対生し、長楕円形から長卵形で先端は鋭く尖り、基部は楔形となる。長さは8〜10cmほどで、葉身は薄い緑色をしており、表面には微細な毛が散生する場合があり、網目状の葉脈が明瞭に確認できる。 茎: 半つる性で、成長すると枝を長く伸ばす。 分布域 / 生育環境: 日本国内では種子島、屋久島以南から奄美大島、沖縄にかけて自生し、国外では台湾や中国南部に分布する。日当たりの良い場所を好むが、野生下では山地の森林のへり(林縁部)に生育している。 花期: 5月〜9月。奄美大島では特に梅雨時期に、黄色い小花と白い萼片がよく目立つ。 利用法: 奄美大島現地での特有の利用法についての明確な記載はないが、中国南部や東南アジアでは本種の蔓(つる)や根が、熱を取り毒を排出し、喉の痛みを和らげる漢方薬(生薬)の材料として伝統的に利用されている。

コショウノキ
1月初旬 ジンチョウゲのような良い香り

コウボウシバ
コウボウシバの観察記録。奄美大島で撮影。

コウテイヒマワリ(ニトベギク)
コウテイヒマワリ(ニトベギク)の観察記録。奄美大島で撮影。

コヤブミョウガ
奄美大島の林床にひっそり咲くコヤブミョウガ。ミョウガに似た葉や白い花の外見的特徴が魅力です。青く輝く金属のような美しい果実が最大の観察ポイント!日陰を彩る貴重な植物の秘密を解説します。 基本情報:日本の九州南部から奄美大島を含む南西諸島、台湾や中国南部に分布する常緑の多年草です。ヤブミョウガに似ていますが全体的に小型で、林床の薄暗く湿度の高い環境に適応しています。白い小さな花を咲かせた後、セルロースの構造色によってメタリックな青色(黒紫色)に輝く美しい果実をつけるのが最大の特徴です。近年は森林開発や環境変化などにより各地で絶滅が危惧されています。 形態的特徴: 花: 茎の先端に長さ3cm〜10cmの円錐状集散花序をつけ、白色の小さな花(径数mm)を咲かせます。花弁には斑点があり、完全な雄蕊が3個、仮雄蕊が3個あります。内花被片は萼片よりやや短くなっています。 葉: 長さ5cm〜15cm、幅3cm〜4cmの披針形から披針状長楕円形で、先端は鋭く尖ります(鋭尖頭)。基部は次第に細くなり短い柄になります。ショウガ科のミョウガの葉に似た外見を持っています。 茎: 直立しますが、下部は曲がります。地下には長く這う根茎(地下茎)があり、クローンを形成して広範囲に群生する特性を持っています。 果実: 花後には径約8mmの球形の液果をつけます。この果実は色素ではなくセルロースの多層構造による「構造色」で金属的に青く輝き、乾燥しても色褪せないという特徴があります。 分布域 / 生育環境: 日本国内では九州南部(甑島、屋久島以南)から奄美群島、沖縄諸島、先島諸島にかけて分布します。国外では台湾、中国南部、マレーシアに分布。山地の湿度の高い場所、林下や林縁の常緑広葉樹林の林床に生育します。 花期: 6月〜7月 利用法: 春先の柔らかい若芽を茹でてアク抜きし、味噌和えやお浸しなどにして食用とすることができます。また、その小型の草姿や美しい果実から、シェードガーデン(日陰の庭)やテラリウム用の観賞植物としても価値が注目されています。 レッドデータ等: 奄美大島が属する鹿児島県では絶滅危惧II類(VU)相当として検討対象となっているほか、沖縄県や石垣島でも絶滅危惧II類(VU)に指定されています。森林開発や林道開設に伴う林内の乾燥化が、本種の生存を脅かす大きな要因となっています。

コヤブラン
コヤブランの観察記録。奄美大島で撮影。

コヤブタバコ
コヤブタバコの観察記録。奄美大島で撮影。

コヨメナ
コヨメナの観察記録。奄美大島で撮影。

クマタケラン
奄美大島の森や人里で出会えるクマタケラン。大きくて柔らかな葉と、斜上して咲く白地に黄色と紅色の斑が入る花が外見的特徴です。林縁や日陰が主な観察ポイント。カシャ餅を包む葉としても有名です。 本情報:ゲットウとアオノクマタケランの自然交雑種とされる常緑多年草。奄美大島などでは「カシャ」と呼ばれ、葉が柔らかく爽やかな香りがするため、郷土菓子「カシャ餅」を包むのに欠かせない身近な植物として親しまれている。 形態的特徴: 花: 偽茎の先端から長さ20cmほどの総状の円錐花序が斜め上方(斜上)に伸び、側枝に2〜5個の白色の大きな花を咲かせる。花序の主軸(花軸)は完全な無毛である。内花被から変形した唇弁は長さ2〜3cmで、黄色を帯びており、鮮やかな紅紫色(紅色)の縦線(紅条)が2本走る。また、機能する1個の雄しべが「鶴の首」のように前方に大きく湾曲するのが特徴的。 葉: 長さ50〜100cm(通常50〜70cm)、幅8〜15cm(通常8〜12cm)の長楕円状披針形で大型。表面は無毛で平滑、強い光沢があり、平行脈が明瞭に浮き出ている。葉先は鋭く尖り、葉の縁にのみ微細な毛が密生する。ゲットウの葉に比べてやや細身で、薄く軟らかい質感を備える。 茎: 太い地下茎(根茎)が地中を横に這い、そこから多数の偽茎を直立させて大きな株(群落)を形成する。旺盛な栄養繁殖力を持つ。 分布域 / 生育環境: 原産地は台湾。日本では九州南部から琉球列島(奄美群島や先島諸島など)、四国の温暖な地域に分布(野生化・自生状態)。低地から山地の林縁、あるいは人家に近いやや湿気のある日陰地に生育する。 花期: 5月〜8月(主に初夏) 奄美特有情報: 方言: カシャ 利用法: 葉は軟らかく包みやすく、加熱すると食品に優しい香りが移るため、奄美大島の郷土菓子「カシャ餅(よもぎ餅)」や法事の団子、おにぎりを包む材料として重宝されている。強力な抗菌・防腐・消臭作用があり、生魚の下敷きにも使われた。カシャ餅は厄除けや、火災予防を願う伝統行事「ムチモレ踊り」の引き出物としても振る舞われる。また、丈夫な偽茎の皮は、ロープや魚網を編む天然繊維資源としても活用されてきた。根茎は生薬「廉姜(レンキョウ)」の代用として胃もたれや胃痛の緩和に用いられる。 レッドデータ等: 情報なし(ゲットウとアオノクマタケランの自然雑種と推測されており、不妊性が高く結実しにくい特性があるため、特段の指定はないと考えられる。) https://kametora-lab.github.io/kametora_kusabana_sanpo/kusabanamemo/amami-gettou-kumatakeran-guide/

クマツヅラ
クマツヅラの観察記録。奄美大島で撮影。

クロイワザサ
クロイワザサの観察記録。奄美大島で撮影。

クロミノオキナワスズメウリ
クロミノオキナワスズメウリの観察記録。奄美大島で撮影。

クロツグ
クロツグの観察記録。奄美大島で撮影。

クロヨナ
クロヨナの観察記録。奄美大島で撮影。

クサトベラ
クサトベラの観察記録。奄美大島で撮影。

クワズイモ
クワズイモの観察記録。奄美大島で撮影。

クズ
🌿 和名:葛(クズ) 学名:Pueraria lobata 撮影:7から10月 見分け:藤のような紫紅色の花

キョウチクトウ
キョウチクトウの観察記録。奄美大島で撮影。

キュウリグサ
奄美大島にも自生するキュウリグサ。外見的特徴である2mmの青い花やサソリ型花序が最大の観察ポイントです。葉を揉むとキュウリの香りがする身近な野草の魅力を解説します! 基本情報: 北海道から沖縄まで日本全土、アジア温帯域に広く分布する1年草または越年草。 麦作の伝来と共に日本へ渡来したとされる史前帰化植物(古代帰化植物)の1つ。 春に直径約2mmの淡青紫色(水色)の小花を咲かせる。 葉や茎を揉むと「キュウリ」のような青臭い匂いがするのが名前の由来。 形態的特徴: 花: 直径約2mmの極めて小さな淡青紫色(水色)の花を咲かせる。花序の先端がサソリの尾のようにゼンマイ状に巻く「サソリ型花序(さそり形花序)」を形成し、下から順に開花しながら次第に真っ直ぐに伸びていく。花冠は5裂して平開し、中心部(喉部)には鮮やかな黄色の鱗片(副花冠)があるのが特徴。 葉: 互生する。秋に発芽した根生葉はロゼット状となり、スプーン形〜卵円形で長い葉柄がある。成長して伸びた茎につく葉(茎葉)は細長い長楕円形で、上部に行くほど葉柄が短くなり、最上部では無柄となる。 茎: 基部から盛んに分枝して斜上・直立する。茎や葉全体には白い細毛(伏毛)が密生している。茎や葉を揉むことで、キュウリの香り成分(キュウリアルデヒドなど)が放たれる。 分布域 / 生育環境: 日本全土(北海道から沖縄)、朝鮮半島、中国、中央アジア、東ヨーロッパなどに広く分布する。人為的な撹乱がある環境を好み、身近な道端や農地などの日当たりの良い場所に生育する。 花期: 3月〜5月(地域によっては秋まで見られることもある)。 https://kametora-lab.github.io/kametora_kusabana_sanpo/plants/0074/

マンリョウ
マンリョウの観察記録。奄美大島で撮影。 https://kametora-lab.github.io/kametora_kusabana_sanpo/plants/0275/

マルバデイゴ(アメリカデイゴ、カイコウズ)
初夏から秋にかけて鮮やかな真紅の花を咲かせる「マルバデイゴ(アメリカデイゴ/カイコウズ)」。 一番大きな花びらが下を向く「あっかんべー」のような独特の形が魅力のマメ科の樹木です。 葉に丸みがある特徴や、奄美大島でも懸念されるデイゴヒメコバチの被害など、その生態や歴史を詳しく解説します。 形態的特徴: 【花】初夏から秋(6〜9月頃)にかけて、朱紅〜暗紅色の鮮烈な花を咲かせる。花柄がねじれており、大きな花びら(旗弁)が下を向いて開く「あっかんべー」のような姿が最大の特徴。 【葉】3枚の小葉からなる3出複葉で、表面に強い光沢がある。小葉の先端が丸みを帯びるため「丸葉デイゴ」と呼ばれる。 【茎・幹】幹はひび割れたコルク質。葉柄や葉の裏面の主脈、枝には鋭い棘がある。 【実】花後に長さ10〜15cmほどの豆果(莢)をつけ、中に褐色の種子ができる。 分布域/生育環境: 南アメリカ(ブラジル、アルゼンチンなど)原産。日本では関東以西など温暖な地域で庭木や公園樹、街路樹として広く植栽される。 花期: 初夏から秋(主に6〜9月頃) 奄美特有情報: 特定の伝承はないものの、奄美大島や徳之島でも2006年に深刻な外来害虫「デイゴヒメコバチ」による虫こぶ被害(新芽や葉への寄生)が確認されており、保護対策の課題に直面している。鹿児島県の「県木」としても指定されている。 https://kametora-lab.github.io/kametora_kusabana_sanpo/kusabanamemo/amami-deigo-guide/

マルバツユクサ
マルバツユクサの観察記録。奄美大島で撮影。

マツバウンラン
マツバウンランの観察記録。奄美大島で撮影。

マツバゼリ
マツバゼリの観察記録。奄美大島で撮影。

メドハギ
🌿 和名:メドハギ(シベリアメドハギ) 学名:Lespedeza cuneata 撮影:10月/林床 見分け:腋に1〜3個ずつ集まる・紫、クリーム色、白、または黄白色 基本情報:真っ直ぐに立ち上がり、上部で多数枝分かれする箒(ほうき)のような姿が特徴の多年草。秋には淡黄色に紫色の斑点がある小さな蝶形花を咲かせ、かつては占いの道具「筮(めどぎ)」として使われた。 形態的特徴: 花: 8〜10月にかけて葉腋に2〜4個集まって開花する。長さ5〜7mmほどの白色から淡黄色の蝶形花で、旗弁(上部の大きな花びら)の基部に一対の紅紫色の斑紋がある。また、花弁が開かず自花受粉を行う微小な「閉鎖花」も多数つけ、環境に左右されず確実に種子を残す二重の繁殖戦略を持つ。 葉: 互生し、3枚の小葉からなる3出複葉。小葉は長さ10〜25mmほどの狭倒卵形から線状長楕円形で先端は丸みを帯びる。表面は平滑で無毛だが、裏面には絹状の白い伏毛が密生し、植物体全体に独特の灰緑色の光沢を与える。葉は茎に非常に密生してつく。 茎: 直立または斜上し、表面には白い伏毛が密生する。基部は成長とともに著しく木質化し、非常に強靭な構造となる。途中から多数の枝を出し、それらがほぼ上へ向かって伸びるため、全体として逆さまにした竹箒のような独特の姿となる。 分布域 / 生育環境: 北海道から琉球諸島まで日本全土に広く分布。国外では朝鮮半島、中国、台湾、ヒマラヤからインド、マレーシア、オーストラリアなどに分布。日当たりの良い草地、道端、空き地、河川敷などに自生し、適度な撹乱がある環境を好む。 花期: 8月〜10月 利用法: 奄美地方では、お盆の時期にメドハギの真っ直ぐで硬い木質化した茎を適当な長さに折り、「ショウロウバシ(精霊箸)」としてお供えの膳に添える風習がある。また、メドハギの枝先を束ねた小さな箒を作り、祖先の霊が長旅の後に足を洗うためのものとして水と共にお供えされる。

メヒルギ
メヒルギの観察記録。奄美大島で撮影。

メジロホオズキ
メジロホオズキの観察記録。奄美大島で撮影。

メキシコハコヤナギ
メキシコハコヤナギの観察記録。奄美大島で撮影。

ミツバハマゴウ
ミツバハマゴウの観察記録。奄美大島で撮影。

ミヤコグサ(エボシグサ、コガネバナ)
奄美大島でも見られるミヤコグサ。鮮やかな黄金色の蝶形花が道端を彩る身近な野草でありながら、マメ科初の全ゲノム解読に貢献した「モデル植物」。花言葉・見分け方・窒素固定の仕組みを解説します。 セイヨウミヤコグサとの違い:本種は2倍体でセイヨウミヤコグサは4倍体。花数(1〜3個 vs 3〜7個)、萼裂片の長さでも見分けられる。 花の特徴 4〜10月頃、花柄の先に1〜3個の鮮やかな黄色の蝶形花を咲かせる。花には昆虫を誘う赤い蜜標がある。自家受粉も可能 葉の特徴 3枚の小葉からなる複葉だが、葉柄基部に小葉と同サイズの托葉が2枚あり、一見5枚の葉が集まって見える 茎の特徴 根元から細い茎を多数出し、匍匐して広がる。茎は中実(中空でない)で無毛 果実 長さ2〜3.5cmの細長い円柱形の豆果。熟すと黒褐色になり、ねじれるように2片に裂けて種子を弾き飛ばす 分布域/生育環境 日本全土(北海道〜南西諸島・宮古島まで)。朝鮮半島、台湾、中国、ヒマラヤ、インド。道端・野原・海岸の砂地など日当たりの良い場所 花期 4月〜10月 花言葉 「また逢う日まで」「気まぐれな心」 生薬名 百脈根(ひゃくみゃくこん)── 民間療法で疲労回復などに使用 モデル植物 ゲノムサイズが小さく世代交代が早い(2〜4ヶ月)ため、マメ科の代表的モデル植物として根粒菌共生・窒素固定の研究に世界中で利用されている 奄美特有情報 奄美群島にも分布。宮古島で採取された系統「Miyakojima MG-20」は、2008年にマメ科初の全ゲノム解読に用いられた。南西諸島の海岸に自生していた野草が、持続可能な農業技術の未来を切り拓く研究に貢献している

ミヤコジマソウ(ヒロハサギゴケ)
開花期は「ほぼ一年中」らしいです。

ミゾソバ
ミゾソバの観察記録。奄美大島で撮影。 似ているもの https://kametora-lab.github.io/kametora_kusabana_sanpo/plants/0337/

ミズガンピ
重複あり!! https://kametorakusabana.fc2.page/mizuganpi/は後で消す

モダマ
奄美大島の森に自生する世界最大の豆、モダマ。長さ1mに達する巨大なさやと、うねる太いつるの外見的特徴が魅力です。 滝壺に広がる神秘的な姿が観察ポイント!天然記念物の巨大植物の生態を解説。 基本情報:「世界最大の豆」として知られる、つる性のマメ科常緑植物です。豆果(さや)は長さ1m〜1.5mに達し、「ジャックと豆の木」のモデルになったとも言われています。種子は内部に空間があり、海水に浮いて海流に乗って漂着するため、海藻の玉に見立てて「藻玉」と名付けられました。日本国内では屋久島を北限とし、奄美大島では住用町東仲間集落が唯一の自生地として市の天然記念物に指定されています。 形態的特徴: 花: 春から夏にかけて、小さく芳香のある淡黄色や緑白色の花を穂状に咲かせます。昼間はミツバチやチョウ、夜間はガやコウモリを誘引して受粉を行うと考えられています。 葉: 提供された資料内に葉の詳細な形態に関する記載はありません(情報なし)。※一般的なマメ科の羽状複葉を持ちます。 茎: 非常に太く木質化したつるが、ウネウネとねじれながら森の中をくねって周囲の木々に巻き付きます。 果実(追加情報): 長さ1m〜1.5m、幅10cm〜15cmに達する巨大な木質のさや(豆果)をつけます。中には直径5cmほどのツヤのある黒褐色の硬くすべすべした種子が9〜15個ほど入っています。 分布域 / 生育環境: アフリカからアジア、オセアニア、中南米に至る熱帯・亜熱帯地域に広く分布。日本では屋久島を北限とし、奄美大島、沖縄本島、先島諸島に分布します。マングローブ林や海岸近くの湿潤な森、滝のある渓流沿いなどを好みます。 花期: 春〜夏。果期(さやが実る時期)は奄美大島では主に5月下旬から6月上旬頃に観察されますが、結実サイクルは不定期なことが多いです。 奄美特有情報: 方言: 本土などの海岸に漂着した巨大な種子が、海藻に混じっていたことから「海藻の種子(玉)」と考えられ、「藻玉(モダマ)」と呼ばれるようになりました。 利用法: 古くは江戸時代に「榼藤子(もだま)」と呼ばれ、薬入れやタバコ入れとして珍重されました。現代では、海を渡って漂着することから「幸運をもたらす豆(ラッキービーンズ)」や「シーハート」と呼ばれ、アクセサリーやオブジェとして利用されることがあります。 レッドデータ等: 環境省レッドリストで絶滅危惧IA類(CR)、鹿児島県で絶滅危惧I類(CR+EN)に指定される希少種です。奄美大島唯一の自生地(奄美市住用町東仲間)の個体群は「奄美市指定文化財(天然記念物)」として厳重に保護されており、無許可のさややつるの伐採・採取、周辺工事は条例で禁じられています。 https://kametora-lab.github.io/kametora_kusabana_sanpo/plants/0342/

モミジヒルガオ
モミジヒルガオの観察記録。奄美大島で撮影。

モンパノキ
モンパノキの観察記録。奄美大島で撮影。

モロコシソウ
モロコシソウの観察記録。奄美大島で撮影。

ムベ
秋に赤紫色に熟すアケビ科のつる植物「ムベ(郁子)」。 近縁のアケビと違って「実が割れない」のが特徴です。 成長に合わせて葉の数が3・5・7枚と増える縁起の良さや、天智天皇に「むべなるかな」と言わしめた不老長寿の伝説など、知れば知るほど面白いムベの生態と見分け方を詳しく解説します。 形態的特徴: 葉: 厚みと光沢のある革質。木の成長に伴い、1本の枝につく小葉の数が「3枚→5枚→7枚」と増えていくのが特徴(七五三の縁起木とされる)。 花: 4〜5月頃に開花。外側が白〜クリーム色で内側に赤紫色の筋が入った、ベル型(釣鐘型)の花をうつむくように咲かせる。 果実: 10〜11月頃に卵型の果実が赤紫色に熟す。アケビと異なり、熟してもパカッと割れない(裂開しない)のが最大の特徴。果肉はゼリー状で甘く、多数の黒い種が入っている。 分布域/生育環境: 関東・東北地方南部以西の温暖な地域。朝鮮半島、中国、台湾。主に沿岸部の森や低山の雑木林などに自生。 花期: 4月〜5月頃(果実の旬は10月〜11月頃) 特有情報・伝説: 古くから「不老長寿の霊果」としての伝説を持つ。 飛鳥時代に天智天皇が長寿の夫婦からこの果実を献上され、「むべなるかな(なるほど、もっともであるな)」と発したことが名前の由来になったとされ、皇室への献上品とされてきた歴史を持つ。

ムカゴソウ
奄美大島にも自生するラン科の多年草「ムカゴソウ(Herminium lanceum)」。 地下に「むかご」に似た塊根を持ち、初夏に淡緑色の小さな花を穂状に咲かせます。 絶滅危惧種に指定される貴重な植物の、目立ちにくい外見的特徴や観察ポイントを詳しく解説します。 形態的特徴(花・葉・茎): 茎は直立し、中部に線形〜広線形の葉を3〜5枚互生します。初夏に茎の先端に長さ5〜15cmほどの穂状になり、淡緑色の非常に目立たない小さな花を多数密につけます。花の唇弁は基部から3裂しますが中裂片がごく短く、2裂に見えるのが特徴です。距(きょ)はありません。地下には「むかご(零余子)」に似た球状の塊根があります。 分布域/生育環境: 北海道南部から本州、四国、九州、南西諸島にかけて広く分布。日当たりが良く、やや湿った草原や原野、林縁に生育します。 花期: 6〜8月(地域により3〜8月) 奄美特有情報(方言・利用法・レッドデータ等): 奄美群島(奄美大島、徳之島、沖永良部島など)の草原等で見られます。環境省レッドリストでは絶滅危惧IB類(EN)、鹿児島県のレッドデータでも準絶滅危惧(NT)に指定されており、非常に貴重な植物です。沖縄などでは一部道端で見られることもあります。

ムラサキカタバミ
ムラサキカタバミの観察記録。奄美大島で撮影。

ムラサキカッコウアザミ
ムラサキカッコウアザミの観察記録。奄美大島で撮影。

ムラサキケマン
ムラサキケマンの観察記録。奄美大島で撮影。

ムラサキムカシヨモギ
奄美などの路傍に生えるキク科の雑草「ムラサキムカシヨモギ」。紫色の小さな花の特徴から、世界で注目される薬用ハーブとしての効能、そして侵略的雑草としての今後の管理課題まで詳しく解説します。 形態的特徴: 花: 茎の先端にまばらな散房花序(または円錐花序)を出し、紫色の小さな頭花(長さ約7mm、径約2.5mm)を咲かせます。小花はすべて両性の筒状花(管状花)で、ヤグルマギクを極端に小さくしたような形をしています。痩果の先端には風で飛ぶための白い綿毛(冠毛)があります。 葉: 互生し、下部の葉はへら状〜倒卵形(長さ2〜6cm)、上部の葉は披針形になります。縁には荒い鋸歯があり、表面には毛が生えています。 茎: 細くて直立し、上部でまばらに枝分かれします。茎の表面は緑褐色で、T字状の細かい毛(トライコーム)が生えています。 分布域 / 生育環境: 国内:九州(南部)、奄美群島を含む琉球列島、小笠原諸島。 国外:台湾、中国南部、インド亜大陸、東南アジア、オーストラリア北部、ポリネシア、アフリカ熱帯域に広く分布し、アメリカ大陸にも帰化しています。 花期: 主に夏から秋にかけてですが、温暖な地域ではほぼ年間を通じて開花が見られます。 奄美特有情報: 利用法: 日本国内での特別な利用はありませんが、インドやアフリカ、南アメリカではマラリアや皮膚病の治療など伝統医療に用いられており、近年は禁煙補助のハーブとしても研究・利用されています。 レッドデータ等: 環境省のレッドリストには記載されていませんが、分布の北限にあたる宮崎県では絶滅危惧IA類に指定されています。一方で、熱帯・亜熱帯の農地などでは強害雑草(侵略的外来種)として扱われることもあります。 奄美における今後の話(保全と管理の課題): ムラサキムカシヨモギは二面性を持つ植物です。農業的視点からは、作物の成長を阻害し病害虫の温床となる「厄介な雑草」であり、防除の対象となります。一方、伝統医療の観点からは、有用な化学成分を含む「薬用ハーブ」としての価値が見直されつつあります。奄美群島を含む琉球列島においては普通に見られる植物ですが、今後、この植物を治療薬や有用資源として商業利用していく可能性を探る一方で、無秩序に広がって地域の在来生態系や農業に悪影響を及ぼさないよう、適切な生態学的管理とバランスをとっていくことが重要な課題となります。

ムラサキソシンカ
ムラサキソシンカの観察記録。奄美大島で撮影。

ムラサキヤハズカズラ
ムラサキヤハズカズラの観察記録。奄美大島で撮影。

ナンバンギセル
ナンバンギセルの観察記録。奄美大島で撮影。

ナンバンキブシ
ナンバンキブシの観察記録。奄美大島で撮影。

ナンゴクアオキ
ナンゴクアオキの観察記録。奄美大島で撮影。

ナンゴクホウチャクソウ
ナンゴクホウチャクソウの観察記録。奄美大島で撮影。

ナンゴクネジバナ
奄美大島など南国の芝生や草地に春を告げるナンゴクネジバナ。外見的特徴であるピンク色の螺旋状の花と無毛の茎が最大の観察ポイントです。希少な野生ランの生態や魅力を徹底解説します! 基本情報: - 奄美大島など南西諸島から台湾、中国南部などに分布する野生の小型ラン。 - 春(3月〜5月)に、ピンク色の小さな花を螺旋状にねじれるように咲かせる。 - 本土で初夏に見られる「ネジバナ」に酷似するが、花茎や子房に全く毛がない(無毛である)ことで区別される。 - 鹿児島県では絶滅危惧Ⅱ類(VU)に指定されている希少な植物。 形態的特徴: 花: 茎の先端に長さ4〜10cmの穂状花序を出し、淡紅色の小花を多数、螺旋(らせん)状にねじれるようにつける。花のねじれ方には右巻きと左巻きの両方がある。花は長さ4〜5mmで、下側の唇弁は白色で倒卵形・縁に細かなギザギザがあり、その他の花弁や萼片は淡紅色をしている(稀に白花品や緑花品もある)。本土のネジバナと異なり、花序の軸、子房、萼片に毛が全く生えていない(無毛)のが最大の特徴である。 葉: 根生葉(根出葉)は2〜5枚がロゼット状または斜上してつき、長さ3〜20cm、幅0.5〜1cmほどの広線形から広線状披針形で、先端は尖る。表面には3〜5本の明瞭な葉脈が見られる。茎の上部にも鱗片状の葉が茎に圧着するように数枚つく。 茎: まっすぐに直立し、表面は平滑で無毛。 分布域 / 生育環境: 日本国内では奄美大島を含む琉球列島(奄美群島、沖縄群島、宮古群島、八重山群島など)や四国、伊豆大島などに分布。国外では台湾や中国南部、インドシナに分布する。日当たりが良く、定期的な草刈りなどの適度な人為的撹乱が入る海岸の草地、丘陵地の原野、公園の芝生、路傍などを好む。 花期: 3月〜5月(地域によっては1月や2月の温暖な時期から咲き始めることもある)。本土のネジバナ(主に夏咲き)よりも開花が早い。 レッドデータ等: 鹿児島県版レッドリスト(2016年改訂)において「絶滅危惧Ⅱ類(VU)」に指定されている。奄美大島などの南西諸島は本種の分布の北限域のコアとなっており、リゾート開発や農地開発、あるいは公園の芝生における過度な草刈りや除草剤の使用による生息地の喪失が脅威とされている。

ナンテンカズラ
ナンテンカズラの観察記録。奄美大島で撮影。

ナワシロイチゴ
奄美大島の林縁や道端で見かけるナワシロイチゴ(学名: Rubus parvifolius)。 葉の裏の白い綿毛や、完全に開かないピンクの可憐な花が特徴。 初夏に赤い実をつけるこの野イチゴの観察ポイントや、自然の中での生育環境を詳しく紹介! 形態的特徴(花・葉・茎): 葉の裏面に白い綿毛が密生して白く見える。 5〜7月頃に淡紅紫色(ピンク色)の花を咲かせるが、5枚の花弁が完全に開かず直立するのが特徴。 茎には軟毛と下向きの刺がある。 分布域/生育環境: 北海道から沖縄までの日本全土に分布。 奄美でも、日当たりのよい畑地や土手、道路脇、林縁などの開放的な環境によく出現する。 https://kametora-lab.github.io/kametora_kusabana_sanpo/kusabanamemo/amami-barakanren-guide/

ネコノシタ(ハマグルマ)
ネコノシタ(ハマグルマ)の観察記録。奄美大島で撮影。

ネムノキ
ネムノキの観察記録。奄美大島で撮影。

ニンニクカズラ
ニンニクカズラの観察記録。奄美大島で撮影。

ニラバラン
奄美大島の草地にひっそり咲くニラバラン(Microtis unifolia)。 葉が1枚だけのラン科植物で、緑色の極小の花が草原に溶け込む不思議な野生ラン。特徴・見つけ方・保全状況を写真付きで解説します。 ニラバランは各地で絶滅危惧種に指定されている希少な野生ラン。見つけても採取せず、踏み荒らさないよう注意が必要。 花の特徴 4〜6月頃、花茎の先端にくすんだ緑色〜黄緑色の極小の花(直径約2.5mm)を穂状に15〜30個密につける。周囲の草地に溶け込む保護色で、非常に見つけにくい 葉の特徴 葉は1枚のみ。円柱状(ニラのような扁平ではなく、ネギやノビルのように筒状)で、地下の塊茎から生える。成長末期には先端が茶色く変色して曲がる 茎の特徴 葉の下部1/3あたりの切れ目から花茎が突き出るように直立する 分布域/生育環境 千葉県以西の本州〜伊豆諸島〜沖縄。海外では中国南部、台湾、東南アジア、オセアニア。海岸近くの湿り気のある日当たりの良い草地、芝地、開けた法面 花期 4月〜6月(主に4〜5月) 受粉の仕組み ジガバチ類・小型甲虫による虫媒花。自家受粉も可能。アリとの共生関係も示唆されている 保全状況 日本国内では10以上の都道府県で絶滅危惧種に指定。都市化・草地の減少が主な脅威。長崎県では新産地発見により絶滅危惧II類(VU)→準絶滅危惧(NT)へランクダウンした例もある 奄美特有情報 奄美大島の海岸付近の草地にも局所的に自生。雑草に紛れやすく発見が難しい「隠れたラン」。環境変化に脆弱なため、観察時は自生地環境への配慮が必要

ニワゼキショウ
奄美大島の芝生で見られるニワゼキショウ。外見的特徴は剣状の葉と中心が黄色の紫や白の小花です。朝開いて夕方しぼむ一日花である点が観察ポイント。可憐でたくましい野草の魅力を解説します! 基本情報: - 北アメリカ原産で、明治時代に観賞用として渡来したのち野生化した帰化植物。 - 葉の形がサトイモ科の「セキショウ(石菖)」に似ており、庭によく生えることが名前の由来。 - 朝に花を開き、夕方にはしぼんでしまう「一日花」の性質を持つ。 - 環境適応能力と繁殖力が高く、日本全国の身近な場所に群生する。 形態的特徴: 花: 5〜6月頃、茎の先端に直径約1.5cmの小さな放射相称の花を咲かせる。花被片(花びらと萼片)は6枚で、先端はやや丸みを帯びて急に小さく尖る。花色は赤紫から薄紫、または白で、中心部は鮮やかな黄色をしており、花被片には濃い紫色の筋が入る。英名で「Blue-eyed grass(青い目の草)」と呼ばれる美しい姿をしている。 葉: 根出葉がロゼット状に展開し、茎に沿って直立する。長さ4〜8cm、幅2〜4mmほどの剣状(線形)で、表裏の区別がない「単面葉」。基部は茎を抱くような形(跨状)になっている。 茎: 基部で枝分かれして直立する。茎の断面は扁平で、両側に目立たない翼(ひれ)状の突起があるのが特徴。 分布域 / 生育環境: 日本全国(北海道から沖縄まで)に広く分布。本来は北米原産。他の大型雑草が生い茂ることができないような、定期的に草刈りが行われる日当たりの良い芝生や、乾燥気味の痩せた平地を好む。 花期: 4月下旬〜6月(暖地では春早くから咲き始めることもある)。

ノアサガオ
奄美大島の野山を鮮やかな青色で彩るノアサガオ(アミフリバナ)。夕方には赤紫色に変化する不思議な花色や、驚異的な繁殖力の秘密を解説。夏のグリーンカーテンとしても親しまれる、南国の宿根アサガオの魅力と観察のヒントを紹介します。 形態的特徴(花・葉・茎): 花: 直径6〜10cm。早朝は鮮やかな青色、午後から夕方は赤紫色〜ピンク色に変化する。 葉: ハート形、または3裂した形。茎や葉には細かい伏毛が密生している。 つる: 地面を這う節から発根し、爆発的に広がる「栄養繁殖」が得意。 分布域/生育環境: 九州以南の温暖な地域、南西諸島、小笠原諸島。世界の熱帯・亜熱帯全域。 花期: 6月〜11月(奄美ではほぼ一年中花が見られることもある) 奄美特有情報(方言・利用法等): 方言名: アミフリバナ(雨降り花)、アムィフリバナ。 伝承: 地域によっては「この花を摘むと雨が降る」「雨を呼ぶ花」という言い伝えがある。 注意点: 繁殖力が非常に強く、放置すると在来種を駆逐してしまう「重点対策外来種」でもあるため、付き合い方には工夫が必要。種子や根に有毒成分が含まれるのも要注意。

ノボタン
ノボタンの観察記録。奄美大島で撮影。

ノゲイトウ
ノゲイトウの観察記録。奄美大島で撮影。

ノジアオイ
ノジアオイの観察記録。奄美大島で撮影。

ノシラン
ノシランの観察記録。奄美大島で撮影。

ヌマダイコン
ヌマダイコンの観察記録。奄美大島で撮影。

オヒルギ
オヒルギの観察記録。奄美大島で撮影。

オカワカメ
オカワカメの観察記録。奄美大島で撮影。

オキナワチドリ(沖縄千鳥)
奄美大島の海岸沿いや草地で可憐な紫紅色の花を咲かせる「オキナワチドリ(学名: Amitostigma lepidum)」について解説。 千鳥が飛ぶ姿に似た特異な形や独自の「夏休眠・冬生育」のサイクル、奄美での保護に関する教訓など、野生ランの生態に迫ります。 形態的特徴: 大きく3つに裂けた唇弁に紫紅色の斑紋が入る「千鳥の飛ぶ姿」に似た可憐な花。(花色は基本淡い紅紫色だが、白や濃色など変異も多い) 分布域/生育環境: 九州南部から沖縄周辺の南西諸島 / 直射日光の当たる海岸近くの隆起サンゴ礁石灰岩の岩場、草地、土手、芝生など 花期: 2月〜4月頃(夏休眠・冬生育のサイクル) 奄美特有情報: 奄美大島・徳之島は園芸名品の産地として知られる。 環境省レッドリストで絶滅危惧II類 (VU)。過去に奄美で保護の難しさを示す「誤伐採事件」の教訓がある。

オキナワギク
オキナワギクの観察記録。奄美大島で撮影。

ヤンバルツルハッカ(ヤンバルクルマバナ)
奄美大島で見られるヤンバルツルハッカは、全体が白い毛に覆われた外見的特徴を持つシソ科の野草です。観察ポイントは、這うように伸びる茎とふかふかの白い唇形花。日当たりの良い海辺を探してみましょう! 基本情報:南西諸島を中心に分布する亜熱帯・熱帯性の多年生草本です。極めて高い光要求性を持ち、過酷な乾燥や塩水噴霧に耐えるため、植物体全体が白い柔毛で覆われ白っぽく見えます。「ツル」「ハッカ」という名がついていますが、巻き付く蔓性器官は持たず、ハッカ特有のメントールの香りもありません。 形態的特徴: 花: 枝の上部の葉腋に、2〜8個の花がまとまって輪散花序(擬頭花序)を形成し、各花序は互いに離れて位置します。花冠は長さ8〜12mmの白色の2唇形です。上唇はフード状で、外面に白い柔毛が極めて密生し「ふかふか」とした外観を呈します。下唇は3裂して展開します。萼は長さ4〜5mm(果時には6〜7mmに伸長)の筒状で、10本の縦脈と長短交互の10個の萼歯を有します。 葉: 対生し、長さ0.5〜3.5cm、幅0.5〜2.5cmの卵形から卵円形をしています。海岸の乾燥や潮風に対抗するため多肉質傾向で厚みがあり、両面(特に裏面)に白い毛が密生しています。縁には3〜5対の円く鈍い粗い鋸歯があります。葉柄は長さ1〜5mmと極めて短いです。 茎: 断面は径1〜2mmの細い四角形です。基部から非常に多く分枝し、地表を這うように展開(匍匐)した後に先端が斜め上方へと立ち上がります。表面には下向きに伏した白い柔毛が密生し、微気候の空気層を作り出して蒸散を抑制しています。 分布域 / 生育環境: 九州南部(トカラ列島口之島以南)から奄美諸島、沖縄諸島、八重山諸島を含む南西諸島全域。国外では台湾、中国南部、フィリピン北部、南アジアなどに広く分布。強烈な直射日光と潮風を受ける海岸の岩場や隆起サンゴ礁、荒れ地などを好みます。 花期: ほぼ周年(温度が保たれる限り継続的に開花します)。 レッドデータ等: 環境省の全国レッドリストでの指定はありませんが、鹿児島県では「準絶滅危惧(NT)」に指定されています。また、近年の研究では、沖縄島などの個体群において生息地の断片化により遺伝的多様性が極度に低下しており、地域個体群の絶滅リスクが極めて高いことが指摘されています。広域分布種ではあるものの、局所的な環境変化に脆弱な側面を持っています。

オキナワキョウチクトウ(ミフクラギ)
オキナワキョウチクトウ(ミフクラギ)の観察記録。奄美大島で撮影。

オキナワスズメウリ
オキナワスズメウリの観察記録。奄美大島で撮影。

オキナワテイカカズラ
奄美大島の森や海岸に自生するオキナワテイカカズラ。外見的特徴であるプロペラ状の白い花と甘い芳香がスズメガを呼ぶ観察ポイントです。強靭なつるの生態や活用法を解説! 基本情報: - 奄美大島などの琉球列島や台湾、小笠原諸島に分布する常緑のつる性木本。 - 樹幹や岩壁に付着根を出してよじ登り、長さ10〜15mに達する。 - 5〜8月にジャスミンに似た強い芳香を放つ、プロペラ状の白い花を咲かせる。 - スズメガに花粉を運ばせる特異な受粉生態を持つ。 形態的特徴: 花: 5〜8月に枝先や葉腋から集散花序を出し、直径10〜30mmほどの小花を密に咲かせる。花冠は先端が大きく5裂し、プロペラ状によじれる「高坏形」。開花初期は乳白色だが、咲き進むにつれて淡黄色から橙色へと変色する。花筒の長さは約7〜9mmで、強い芳香を放つ。 葉: 対生し、長さ4〜10cm、幅1.5〜3cmの倒卵状楕円形〜披針形。厚い革質で表面は無毛で強い光沢があり、裏面は側脈や主脈の網目が明瞭に目立つ。塩害や強い紫外線から身を守るための適応とされる。 茎: 極めて頑健で、節から付着根(気根)を出して樹木や岩に強固に張り付きながらよじ登る。茎を切断すると、キョウチクトウ科特有の有毒なアルカロイドを含む白い乳液(ラテックス)が分泌される。 分布域 / 生育環境: 鹿児島県佐多岬以南、南西諸島(奄美諸島、沖縄諸島など)、小笠原諸島、台湾に分布。低地から山地の明るい林縁、海岸付近の隆起石灰岩地、さらには深い森の内部まで、多様な環境に適応して生育する。 花期: 5月〜8月 利用法: 茎(つる)は非常に強靭で簡単には千切れないため、奄美や沖縄の伝統的な生活において、地面を這う枝分かれの少ないつるを採取し、籠(かご)の骨組みや補修素材、農作物や薪を縛るための天然のロープ(結束材)として重宝されてきた。 レッドデータ等: 絶滅危惧種の指定はないが、海岸地域の開発や林道の拡幅工事、外来種(ギンネムなど)との競合による自生地の消失が懸念されている。

オニキランソウ
オニキランソウの観察記録。奄美大島で撮影。

オニユリ
オニユリの観察記録。奄美大島で撮影。

オオバグミ(マルバグミ)
奄美大島の海岸を銀色に彩るオオバグミ(マルバグミ)。厚く光沢のある葉の裏側は、潮風から身を守る銀白色の鱗状毛で輝きます。熟す赤い実はまだ見ていないので観察を続けたいです。 形態的特徴(葉) 互生し、厚い革質 。表面は深緑色で光沢があり、裏面は銀白色の鱗状毛(Lepidote Scales)が密生し、金属的な光沢を放つ 。 形態的特徴(茎) 若い枝には稜があり、淡褐色と褐色の鱗状毛が密生する 。逆枝(さかえだ)を持ち、周囲の樹木に引っ掛かりながら成長する 。 分布域/生育環境 本州(関東以西)、四国、九州、沖縄、朝鮮、中国、台湾 。海岸の林縁、崖地などの極限環境に強い 。 奄美特有情 報奄美から与那国、台湾にかけては、極めて近縁なリュウキュウマルバグミ。これはオオバグミに比べ葉がさらに丸く、萼筒や果実が小ぶりなのが特徴。

オオバナサルスベリ
オオバナサルスベリの観察記録。奄美大島で撮影。

オオハマボウ(ユウナ)
奄美大島の海岸を彩るオオハマボウ(ユウナ)。学名 Hibiscus tiliaceus。朝は黄色、夕方は赤へと色が変化する神秘的な一日花の魅力や、かつて生活必需品として親しまれた伝統的な利用法を解説します。亜熱帯の自然観察に役立つ情報を紹介。 形態的特徴(花・葉・茎): 花: 直径7〜10cm。咲き始めは黄色(中心が暗赤色)で、時間とともに橙色→赤褐色へと変化する「一日花」。 葉: 直径10〜20cmの大きなハート形(円心形)。厚い革質で表面は光沢があり、裏面は灰白色の毛が密集している。 茎: 枝が地面に接すると根を出す「伏条性」が強く、密な茂みを作る。 分布域/生育環境: 屋久島・種子島以南の南西諸島、小笠原諸島。海岸近くの低地。 花期: 6月〜8月(奄美では初夏から夏にかけてよく見られる) 奄美特有情報(方言・利用法等): 伝統的利用: 樹皮の繊維で縄や織物を作り、大きな葉はかつてトイレットペーパーの代用(「自家用の製紙工場」)として重宝された。 食用: 花は天ぷらにして食べることもある。

オオイヌノフグリ
オオイヌノフグリの観察記録。奄美大島で撮影。

オオイタビ
オオイタビの観察記録。奄美大島で撮影。

オオカラスウリ(リュウキュウカラスウリかも?)
オオカラスウリ(リュウキュウカラスウリかも?)の観察記録。奄美大島で撮影。

オオキンケイギク
オオキンケイギクの観察記録。奄美大島で撮影。

オオムラサキシキブ
オオムラサキシキブの観察記録。奄美大島で撮影。

オオシマガマズミ
オオシマガマズミの観察記録。奄美大島で撮影。

オオシマコバンノキ
オオシマコバンノキの観察記録。奄美大島で撮影。

オオシマノジギク
オオシマノジギクの観察記録。奄美大島で撮影。

オオシマウツギ
奄美群島の固有種「オオシマウツギ(大島空木)」の生態や、マルバウツギとの違い(葉柄の有無)を詳しく解説。 徳之島で旧暦3月3日の墓正月にお供えされる文化的背景や、現在の保全状況(レッドデータ)まで網羅した植物図鑑です。 形態的特徴: 花: 春(3~5月頃)に、今年枝の先の頂端に長さ3~10cm程度の円錐花序を出します。白色の5弁花(花弁の長さ6~7mm)を25~30個ほどつけます。 葉: 対生し、長さ3~8cm、幅2~4.5cm程度の卵形~卵状楕円形をしています。厚い草質で、先端は鋭く尖り、基部は鈍形または円形、縁には細かい鋸歯があります。 茎・果実: 樹皮は淡灰褐色で、年数を経ると剥がれます。今年枝は赤褐色を帯び、星状毛が散生します。花後には径3~4mm程度で椀形の蒴果をつけます。 近縁種との違い: マルバウツギに似ていますが、花序のすぐ下(根元)にある葉に短い葉柄がある(無柄ではない)ことが明確な区別点となります。 分布域: 日本固有種。奄美群島(奄美大島、徳之島、喜界島、沖永良部島)および加計呂麻島という限られた地域にのみ分布します。 ※なお、名前の「大島」は伊豆大島ではなく、奄美大島にちなんだものです。 花期: 3~5月(陰暦4月の「卯月」の頃がウツギの花の盛りとされます)。 奄美特有情報: 利用法: 徳之島の東部地区(喜念や目手久などの集落)では、旧暦3月3日を「先祖祭りの日(墓正月)」とし、墓参りの際にヨモギ、ユリ、そしてこのオオシマウツギの3種を花生けに供える伝統的な習慣があります。 レッドデータ等(奄美における今後の話): 個体数が少ないため、鹿児島県のレッドデータブックで準絶滅危惧に指定されています。また、変種のオオバナオオシマウツギ(徳之島固有)は情報不足、オキナワヒメウツギ(沖縄島固有)は環境省および沖縄県で絶滅危惧IA類に指定されており、これら固有植物の動向把握と保全が地域における課題となっています。

オオヤブツルアズキ
オオヤブツルアズキの観察記録。奄美大島で撮影。

オランダミミナグサ
オランダミミナグサの観察記録。奄美大島で撮影。

オトギリソウ
【分布】日本全域〜九州、奄美大島・喜界島 【花期】主に夏〜初秋 【特徴】 多年草で高さ40〜60cm。直立する茎には2〜4本の稜があり、葉には半透明の腺点と黒い腺点が見られる。花は鮮やかな黄色で、花弁の縁に散る黒い腺点が識別ポイント。 【奄美での生育環境】 山地や林縁の明るい草地。散策路沿いでも観察できる。 【薬用】 古くから全草を利用し、搾り汁は打撲・創傷、煎汁は止血・腫れ物などに用いられてきた。 【注意】 ヒペリシン含有により、家畜が摂取後に日光を浴びると光過敏症を起こすことがある。 🌿 和名:オトギリソウ 弟切草、小連翹、奄美方言:ミッチャル 学名:Hypericum erectum 撮影:11月/フォレストポリスの池のほとり 見分け:花弁5枚・黄中心

ルリハコベ
ルリハコベの観察記録。奄美大島で撮影。

アマミアセビ
奄美大島固有の希少植物「アマミアセビ(学名: Pieris amamioshimensis)」の生態と特徴を解説。 本土の「アセビ」や沖縄の「リュウキュウアセビ」との分かりやすい見分け方、毒による賢い生存戦略や絶滅の危機からの保全活動まで、純白の大きな花が物語る独自の自然史に迫ります。 形態的特徴: 葉は幅が広く、縁の鋸歯(ギザギザ)がほとんど目立たない厚い革質で、強い光沢がある。花は2月〜3月頃にアセビ類で最大級(約1cm)の純白でつぼ形の花を房状(鈴なり)に咲かせる。 分布域/生育環境: 鹿児島県奄美大島の固有種 / 湯湾岳などの中南部の山頂付近や尾根筋の岩場、湿度の高い雲霧林帯など特定の環境のみに生育。 花期: 2月〜3月(アセビの仲間では最も早い) 奄美特有情報: かつてリュウキュウアセビと混同されていたが、2010年に新種として発表された。園芸目的の盗掘により環境省レッドリスト「絶滅危惧IA類」に指定。全草に神経毒「グラヤノトキシン」を含み、草食動物の食害を逃れる強力な生存戦略を持つ。

リュウキュウバライチゴ
奄美大島の春を彩るリュウキュウバライチゴをご紹介。 白く大きな花と、甘酸っぱく紅熟する実が特徴です。自生環境や見分け方、方言名の由来まで、散歩が楽しくなる観察ポイントをプロが詳しく解説します。 形態的特徴(花・葉・茎・果実): 花: 2月下旬~4月に直径約4cmの大きな白い花を咲かせる。 葉: 3〜7枚の小葉からなる奇数羽状複葉(広披針形で先端が尖る)。表面に毛がなく、裏面脈上に刺がないのが特徴。 茎: 鋭いカギ状の刺と、赤みを帯びた腺毛(せんもう)を持つ。2年サイクルで枯死する(二年生)。 果実: 4~6月に直径約1cmの球形〜楕円形の集合果が赤〜紅紫色に熟す。 分布域/生育環境: 房総半島以西、四国、九州、沖縄諸島、石垣島、西表島、大東諸島(国外:朝鮮半島南部、中国、台湾) / 低地の林縁や道端などの日当たりの良い場所(攪乱地)。大きめの群落を作ることもある。 花期 / 果実期: 花期は2月下旬〜4月頃、果実は4月〜6月頃 奄美特有情報(方言・利用法・レッドデータ等): 方言名: 「インギイチブ」 希少性: 鹿児島県(奄美群島含む)のレッドデータブックで「分布特性上重要な種」に指定。 利用法: 完熟すると森林のような芳香があり、酸味が少なく非常に甘い(黒ずんでも甘い)。生食のほか、ジャムや果実酒に利用される。昔から子供たちのおやつとして親しまれた郷愁の味。 https://kametora-lab.github.io/kametora_kusabana_sanpo/kusabanamemo/amami-barakanren-guide/

リュウキュウガネブ
🌿 和名:琉球紫葛,リュウキュウガネブ 学名:Vitis ficifolia var. ganebu Hatusima 撮影:10月/笠利・須野ダムの林道 見分け:無限花序ともいえる四季なり性(エバーベアリング性)の性質を有しており、母本として使用すれば周年交配が可能となります。

リュウキュウハギ
リュウキュウハギの観察記録。奄美大島で撮影。

リュウキュウイチゴ
リュウキュウイチゴ(Rubus grayanus)は奄美群島から沖縄に自生するトゲのないキイチゴ。 春に下向きの白い花を咲かせ、初夏に甘いオレンジ色の実を結ぶ。方言名「イチュビ」で親しまれる島の味覚をご紹介。 茎・葉の特徴 トゲがほとんどない(キイチゴ属として極めて特異)。葉は長さ4〜10cmの卵形〜卵状楕円形の単葉、縁に鋸歯 花の特徴 1〜3月、直径3〜5cmの純白の5弁花を下向きに咲かせる(大雨からの花粉保護の適応) 果実の特徴 4〜6月、直径1.2〜1.3cmの球形の集合果。半透明で鮮やかなオレンジ色(橙黄色)に熟す。甘みと酸味のバランスが非常に良い 分布域 屋久島・種子島以南〜奄美群島・沖縄・八重山諸島。国外では中国東部(福建・広東・浙江省など) 生育環境 沿岸部の斜面、山地の林縁、伐採跡、林道脇などの日当たりの良い場所(パイオニア植物) 花期 1〜3月(南西諸島) 方言名 イチュビ、イチョビ(奄美〜沖縄の島言葉) 利用法 生食、泡盛と氷砂糖で漬ける「イチュビ酒」、ジャム加工 文化的エピソード 「イチゴの下にはハブがいる」(徳之島の言い伝え)、子供のおやつ文化 https://kametora-lab.github.io/kametora_kusabana_sanpo/kusabanamemo/amami-barakanren-guide/

リュウキュウコスミレ
奄美大島の冬から春を彩るリュウキュウコスミレ(学名:Viola yedoensis var. pseudo-japonica)。多彩な色の花と常緑の葉が特徴のスミレ科多年草です。そっくりな種類との見分け方や、南国ならではの観察ポイントを詳しく紹介します。 形態的特徴(花・葉・茎): 花: 直径1.5〜2.5cm程。淡紫色から濃紫色、青紫色、桃色、稀に白色など変異に富む。側弁(横側の花びら)は無毛。花後は「閉鎖花」をつけ種を飛ばす。 葉: 三角状披針形やハート型をしており、葉柄には明瞭な翼がある。冬でも枯れない常緑性。 分布域/生育環境: 九州南部(屋久島以南)から沖縄県、南西諸島にかけて広く分布。 日当たりの良い路傍、草地だけでなく、海岸近くや石垣の隙間などにも生育。 花期: 11月〜4月頃(冬から春にかけて非常に長く咲き続ける) 奄美特有情報: 奄美周辺で単に「スミレ」といえば本種を指すことが多い。 そっくりな「リュウキュウシロスミレ」との違いは、横側の花びら(側弁)に毛があるかないか(本種は無毛)。 冬の間も同じ株で「花」と「実」が同居する南国ならではの姿が見られる。 check! 奄美で出会ったスミレたち https://kametora-lab.github.io/kametora_kusabana_sanpo/kusabanamemo/amami-sumire-guide/

リュウキュウコザクラ
リュウキュウコザクラの観察記録。奄美大島で撮影。

リュウキュウミヤマシキミ
リュウキュウミヤマシキミの観察記録。奄美大島で撮影。

リュウキュウルリミノキ
奄美大島の薄暗い森で輝く瑠璃色の実、「リュウキュウルリミノキ(学名:Lasianthus fordii)」の魅力をご紹介! 冬に咲く可憐な白い花や、近縁種「ルリミノキ」とのマニアックな見分け方など、植物愛好家必見の観察ポイントを詳しく解説します。 形態的特徴(花・葉・茎): 葉は対生し、楕円状披針形で先端が尾状に尖る。 側脈が7〜10対と多く、茎には毛が密生しているのが特徴。 花は葉の付け根に長さ7〜8mmの白色(稀に淡いピンク)の小さな花を束生させる。 果実は直径4〜8mmの球形(核果)で、熟すと鮮やかな瑠璃色(ラピスラズリ色)になる。 分布域/生育環境: 屋久島・種子島以南の南西諸島、台湾、中国南部、東南アジアからオセアニアにかけて広く分布する。 主に照葉樹林などの薄暗い林床に生育する。 花期: 11月〜2月頃の冬季 奄美特有情報(方言・利用法・レッドデータ等): 近縁のルリミノキとは地理的な棲み分けが見られ、リュウキュウルリミノキは奄美大島以南の島々に限定して分布している。 ルリミノキとの識別は葉脈のカーブなどで判断するが、現場で見分けるのは至難の業で植物愛好家を唸らせる奥深さがある。 また、稀に白色の果実をつける珍しい変異株の話題もある。

リュウキュウシロスミレ(別名:エナガスミレ)
奄美大島の道端を彩るリュウキュウシロスミレ(学名:Viola betonicifolia var. oblongo-sagittata)。 「白」と名がつきながら多彩な色を咲かせるスミレ科多年草です。そっくりなリュウキュウコスミレとの確実な見分け方など、観察のポイントを詳しく解説します。 形態的特徴(花・葉・茎): 花: 別名エナガスミレと呼ばれるように、葉よりもずっと高い位置で咲く長い花柄が特徴。 花色は「白」と名がつくものの、純白から淡紫色、濃紫色、赤紫色など非常に多様。側弁(横側の花びら)に毛が生えているのが大きな特徴。 葉: 卵状披針形から長三角状披針形。根元に群がってつき、冬期でも枯れずに残る(常緑性)。 分布域/生育環境: 九州南部から沖縄県、南西諸島にかけて分布。海岸、路傍、畦、草地など、日当たりの良い環境を好む。 花期: 11月〜4月頃(非常に長く咲き続ける) 奄美特有情報: 奄美では3月がスミレの季節として各地で咲き乱れる。 同じく海岸近くでよく見られる「リュウキュウコスミレ」とはそっくりだが、花の横側の花びら(側弁)に毛があるかどうかで確実に見分けられる(本種は毛がある)。 check! 奄美で出会ったスミレたち https://kametora-lab.github.io/kametora_kusabana_sanpo/kusabanamemo/amami-sumire-guide/

リュウキュウスズカケ
リュウキュウスズカケの観察記録。奄美大島で撮影。

サガリバナ
サガリバナの観察記録。奄美大島で撮影。

サイヨウシャジン
奄美大島など南西諸島や西日本に分布するキキョウ科の多年草「サイヨウシャジン(細葉沙参)」。秋の野原で風に揺れる、淡紫色の可憐な釣鐘形の花が魅力です。よく似たツリガネニンジンとの見分け方や、生薬・山菜としての側面など、秋の散歩で見つけたいサイヨウシャジンの特徴を詳しく解説します。 形態的特徴: 茎・葉: 葉は線形から卵状楕円形で、3〜4枚が輪生(まれに対生や互生)。茎に微細な稜があり、切ると白い乳液が出る。 花: 茎の頂部に円錐状の花序を出し、淡紫色の釣鐘形(先端が狭まって壺形)の花を下向きに多数咲かせる。 本州等のツリガネニンジンよりも雌しべが長く突出するのが特徴で、萼片に鋸歯がない(全縁)。 分布域/生育環境: 中国地方以西、四国、九州、琉球列島(奄美各島など)。 日当たりのよい低地の原野、山地の路傍、ススキ草原、カルスト台地などに生育。 花期: 7月〜10月頃・・・とはいえ、奄美の3月頃もチラホラみてます! 奄美特有情報: 奄美大島、徳之島、喜界島、沖永良部島など群島内に広く分布。 肥大した根茎は生薬「沙参(シャジン)」に、また春の若芽は「トトキ」と呼ばれる美味しい山菜として親しまれている。

サキシマフヨウ
サキシマフヨウの観察記録。奄美大島で撮影。

サクララン
奄美大島の森で樹木に着生するサクララン。肉厚で光沢のある葉と、手毬のように咲く星形の桜色の花が美しい外見的特徴です。一度咲いた花座を切らないのが毎年の観察ポイント!熱帯植物の不思議な魅力を解説。 基本情報:日本の九州南部から沖縄などの亜熱帯域に自生する常緑つる性低木です。肉厚で光沢のある葉と、ロウ細工のような淡いピンク色の星形の花を手毬状に咲かせるのが特徴です。一度花が咲いた短い茎「花座(ペダンクル)」から毎年繰り返し花を咲かせるという非常にユニークな生態を持ち、観葉植物「ホヤ」としても絶大な人気を誇ります。 形態的特徴: 花: 直径1.5cm〜2cmほどの星形をした5弁花が、散形花序となって10〜30個ほど半球状(手毬状)に密集して咲きます。花びらは淡い桜色(ピンク色)や白色で、表面は細かい微毛に覆われており、ベルベットや陶磁器、ロウ細工のような光沢と質感があります。開花時はバニラのような甘い芳香を放ち、粘り気のある蜜を出すこともあります。 葉: 対生し、長さ5cm〜10cmの長楕円形で先端が鋭く尖ります。水分を蓄える多肉質で厚みのある革質をしており、表面は厚いクチクラ層に覆われているため、ワックスを塗ったような強い光沢を持ちます。 茎: つる性で長く伸び、周囲の構造物に巻き付きながら成長します。節から「気根」を発生させ、湿った岩肌や樹皮に固着して生育します。茎などを切るとラテックス成分を含む白い乳液が出ることがあります(かぶれに注意)。 分布域 / 生育環境: 日本国内では九州南部から沖縄、南西諸島にかけての亜熱帯域に自生します。国外では熱帯アジアからオーストラリア、太平洋諸島に広く分布します。森林の垂直構造を利用し、樹木や岩壁に着生して生育します。 花期: 主に4月〜10月(最盛期は初夏から夏にかけて)。

サクラツツジ
奄美大島の湯湾岳など湿潤な森で、冬から淡いピンク色の花を咲かせるサクラツツジ(Rhododendron tashiroi)。 常緑のミツバツツジ類という特異な種で、雄しべが10本あるのが特徴です。 独特な樹形は銘木としても愛用されます。自生の観察ポイントや魅力を解説! 形態的特徴(花・葉・茎): 【花】直径3.5〜5cmの淡桃色〜白色漏斗状。上側内側に赤紫色の斑点があり、雄しべは10本。 【葉】枝先に3枚輪生(または2枚対生)、革質で厚く強い光沢がある。 【茎・幹】樹齢を重ねると幹が激しく屈曲し、「ねじれ」「へこみ」が生じる。 分布域/生育環境: 四国(高知県)、九州、南西諸島、台湾。海岸近くから山頂付近まで広く分布。奄美大島では低山の林縁や湿潤な谷間(湯湾岳や金作原など)に自生。 花期: 1月〜5月(奄美大島では2月の湯湾岳でも観察可能) 奄美特有情報: 奄美では2月頃に咲くこの花を「シロサクラ」と呼ぶことも。 幹の独特な形状は茶室や床の間の柱(変木・銘木)として重宝される。 なお、徳之島産はすべて変種のアラゲサクラツツジ(別名:ノマツツジ)とされる。

サンダンカ
サンダンカの観察記録。奄美大島で撮影。

サネカズラ(ビナンカズラ)
🌿 和名:サネカズラ(実葛、核葛、五味葛、狭根葛、佐禰加豆良)、 ビナンカズラ(美男葛) 学名:Kadsura japonica (L.) Dunal (1817) 撮影:10月/須野ダム集権の林 見分け:• 花は直径1〜2cmほどの小さな花です。 • 花の色は淡黄色または淡黄白色です。 • 花被片は8〜17枚あり、萼片と花弁の区別ははっきりしません。 • 基本的に雌雄異株の単性花をつけますが、まれに雌雄同株や両性花をつけることもあります

サンゴシトウ(ヒシバデイゴ)
刀のような細長い筒状の真紅の花を咲かせる「サンゴシトウ(別名:ヒシバデイゴ)」。 オーストラリアで交配されたマメ科の園芸品種で、デイゴやアメリカデイゴに似ていますが、花の形やひし形の葉に特徴があります。 その名前の由来や、年に何度も花を楽しめる切り戻しのコツなど、サンゴシトウの魅力を詳しく解説します。 形態的特徴: 【花】初夏から秋(6〜9月頃)にかけて濃赤色〜暗赤紫色の花をつける。旗弁(一番大きな花びら)が開かず、細長い筒状(刀状)のまま咲くのが最大の特徴。 【葉】3枚の小葉からなる3出複葉。小葉の先端が尖った「菱形(ひし形)」をしており、光沢はない。 【茎・幹】茎や葉の裏側の主脈には鋭いトゲがある。幹の質感が桐(キリ)に似ている。 【実】交雑種であるため、豆果(種子)が成熟することは少ない。 分布域/生育環境: 野生種ではなく、1840年代にオーストラリアで作出された園芸交配種(アメリカデイゴ×エリスリナ・ヘルバケア)。日本では関東地方以西の太平洋側など温暖な地域の公園や街路に広く植栽されている。 花期: 初夏から秋(主に6〜9月頃)。咲き終わった枝を切り戻すと年に3〜4回も繰り返し開花する。庭木や公園樹として楽しまれている。 https://kametora-lab.github.io/kametora_kusabana_sanpo/kusabanamemo/amami-deigo-guide/

サンショウ
アマミザンショウなのかどうか?

サンショウソウ
サンショウソウの観察記録。奄美大島で撮影。

サツマサンキライ
奄美大島の冬の森を彩るサツマサンキライ(学名: Smilax bracteata)。「カカラン」の名で親しまれ、郷土菓子を包む葉としても有名らしいです(知らなかった!)。真冬に咲く球状の花や、光沢ある葉の観察ポイントを詳しく解説。奄美の自然と文化を繋ぐ植物の魅力を探ります。 形態的特徴: 花: 雌雄異株 。葉腋から散形花序を出し、淡い黄緑色の6弁花を球状に多数咲かせる 。花柄や花序柄は赤みを帯びることがある 。 葉: 互生 。長さ5〜10cm(巨大なものでは20cm超)の卵形〜楕円形で、厚みと光沢がある 。3〜5本の主脈が目立ち、先端が尖るのが特徴 。 茎: つる状で、サルトリイバラと比較して棘が少ないか、あるいは無い場合もある 。葉柄には托葉が変化した一対の巻きひげがある 。 果実: 直径約0.5〜0.7cmの液果。熟すと黒色になる(サルトリイバラは赤) 。 分布域/生育環境: 九州南部から南西諸島(奄美、沖縄など)、台湾、フィリピン、ミクロネシアまで分布 。山地の林縁や原野に自生する 。 奄美特有情報: 方言・利用法: 奄美や種子島では「カカラン」と呼ばれ、その丸い葉は「かからん団子(もち)」を包むために古くから利用されている 。 生態的役割: ルリタテハの幼虫の食草としても重要である 。 レッドデータ: 環境省レッドリストでは指定なしだが、地域によっては分布が限られる 。 https://kametora-lab.github.io/kametora_kusabana_sanpo/plants/0367/ https://kametora-lab.github.io/kametora_kusabana_sanpo/plants/0402/

サザンカ
サザンカの観察記録。奄美大島で撮影。

セイヨウタンポポ
セイヨウタンポポの観察記録。奄美大島で撮影。

センダン(アフチ、オオチ、アミノキ)
奄美大島で見られるセンダンは、淡紫色の花と羽状複葉の外見的特徴が美しい落葉高木です。初夏の花と秋冬の黄色い実が観察ポイント! 基本情報: 春から初夏にかけて淡紫色の花を咲かせ、秋冬には落葉した枝に黄色い実を残す成長の早い落葉高木。有毒成分を含むため果実の誤食には注意が必要。 形態的特徴: 花: 5〜6月頃、本年枝の葉腋から長さ10〜20cmの円錐花序(複集散花序)を出し、淡紫色の5弁花を多数つける。花弁の表は白色、裏が薄紫色。中心にある10個のおしべは合着して濃紫色の筒状になる。石鹸やバニラのような爽やかで芳醇な芳香がある。 葉: 2回から3回奇数羽状複葉で互生し、全体の長さは50〜80cm以上に達する。小葉は長さ3〜6cmの卵形から楕円形で、革質で薄く、縁には鈍鋸歯がある。 茎: 若い樹皮は暗緑色で楕円形の白っぽい皮目が多く目立つ。太い幹になると黒褐色になり、縦に裂けて顕著な凹凸ができる。枝は太く四方に広がる。 分布域 / 生育環境: 本州(伊豆半島以西)、伊豆諸島、四国、九州、沖縄にかけて分布。日当たりの良い海岸近くや、森林の辺縁などに自生する。 花期: 5〜6月(初夏)

センダングサ
センダングサの観察記録。奄美大島で撮影。

センニンソウ
センニンソウの観察記録。奄美大島で撮影。

センリョウ(千両)
冬の林床を赤く彩る縁起物「センリョウ(千両)」。 学名Sarcandra glabra。奄美大島でも見られるこの植物は、葉の上に上向きにつく赤い実と、光沢のあるギザギザの葉が特徴です。 お正月の飾りとして知られるセンリョウの生態や、マンリョウとの見分け方のポイントを詳しく解説します。 形態的特徴(花・葉・茎): 茎: 節が関節状にプクッと膨らみ、株立ち状になる。被子植物の中では原始的な特徴(導管がない)を持つ。 葉: 長さ6〜17cmの楕円形〜卵状披針形で対生。革質で強い光沢があり、縁に鋭いギザギザ(鋸歯)がある。 花: 花被(花弁・萼)を持たない「無花被花」で、黄緑色の小さな花を穂状に咲かせる。 果実: 冬に赤く熟し、葉の上に直立して(上向きに)つくのが特徴(マンリョウは葉の下にぶら下がる)。 分布域/生育環境: 本州(関東南部以南)から四国、九州、沖縄にかけてのほか、東〜南アジアに広く分布。暖地の照葉樹林など、適度に湿り気のある明るい日陰(半日陰)の林床に生育。 花期: 6月〜7月頃(果実は10月〜2月頃) https://kametora-lab.github.io/kametora_kusabana_sanpo/plants/0178/

シャリンバイ
奄美大島の海岸が観察ポイント! シャリンバイは、車輪状の光沢葉と白い花が外見的特徴です。大島紬の泥染め染料テーチ木として有名な植物の魅力をお届けします。 本州(宮城・山形県以南)から四国、九州、南西諸島にかけて広く分布する常緑低木です。枝先に車輪状に集まる光沢のある葉と、初夏に咲くウメに似た白い花が名前の由来です。奄美大島では「テーチ木」と呼ばれ、本場大島紬の「泥染め」に欠かせない染料植物として、島の文化と産業を支える重要な役割を担っています。 形態的特徴: 花:枝先に円錐花序または総状花序を出し、直径1〜1.5cmほどの可愛らしい白色の5弁花を多数咲かせます。花弁はやや肉厚で、基部がわずかに淡紅色を帯びることもあり、ほのかに甘い芳香を放ちます。 葉:枝の先端付近に集中して互生するため、上から見ると車輪状(輪生状)に見えます。長楕円形から倒卵形で、厚みのある革質です。表面は深緑色でクチクラ層が発達しており、潮風や乾燥から身を守るための強い光沢があります。縁には浅い鋸歯(ギザギザ)が見られます。春には新しい葉と入れ替わるように、古い葉が赤く色づいて落葉します。 茎:若い枝には褐色の綿毛が密生しますが、成長するにつれて無毛になり、灰褐色から紫褐色の滑らかな樹皮になります。秋(10〜11月)には枝先に直径約1cmの球形のナシ状果を結実し、ブルーベリーのように黒紫色に熟して白い粉(ブルーム)を被ります。 分布域 / 生育環境:日本の本州(宮城・山形県以南)、四国、九州、琉球列島、小笠原諸島に分布。国外では朝鮮半島南部、台湾、中国などに分布します。海岸の岩場や砂地などの過酷な環境に適応しており、強健な性質を持ちます。 花期:4月〜6月(主に初夏) 奄美特有情報: 方言:テーチ木、テーチキ(※沖縄ではテカチ、トゥカチキなどとも呼ばれます) 利用法:奄美大島の特産品である絹織物「本場大島紬」の泥染めの染料として極めて重要です。幹や樹皮をチップ状にして長期間煮出した液(タンニン酸を豊富に含む)で絹糸を染め、その後、奄美特有の鉄分豊富な泥田で揉み込む「鉄媒染」を行うことで、独特の深みと光沢のある黒褐色(カラスの濡れ羽色)が生み出されます。また、民間療法として、葉の煎じ液や生葉の搾り汁が消炎や潰瘍、打撲傷の治療に利用されたり、根を焼酎漬けにして古傷の痛みに用いるなど、伝統的な生薬としても親しまれています。

シバハギ
シバハギの観察記録。奄美大島で撮影。

シキミ
シキミの観察記録。奄美大島で撮影。

シコンノボタン
シコンノボタンの観察記録。奄美大島で撮影。

シマアザミ
シマアザミの観察記録。奄美大島で撮影。

シマギンレイカ
奄美大島の渓流沿いが観察ポイント! シマギンレイカは、葉裏の紫褐色の腺点と、小さな花冠から長く突き出す雄しべというキュートな外見的特徴を持つ湿生植物です。 南国の森でひっそり咲く魅力をご紹介します! 屋久島以南から琉球列島、台湾や東南アジアなどに広く分布する湿生・南方種の多年生草本です。葉裏に密生する紫褐色の腺点と、花冠の外に長く突き出す雄しべが特徴的で、南西諸島の湿潤な森を代表する希少な植物の一つです。 形態的特徴: 花:長さ3〜4mm程度の鐘形または筒状をした、赤みを帯びた白色の小花を総状花序にまばらに咲かせます。最大の特徴は、5個の雄しべが花冠の外に長く突出することです。花柄や萼はほとんど無毛で、下から順次開花するため蕾から花、果実へ至る過程を同時に観察できます。果実が熟す時期には果柄がやや下向きになります。 葉:軟らかい紙質で広披針形から狭卵形をしており、長さ5〜10cm、幅1〜3cm程度です。先端は鋭く尖り、基部はしだいに狭まって翼のある葉柄へと続きます。葉の裏面一面には紫褐色の細点(腺点)が散在しており、全体的に紫色がかって見えます。 茎:直立し、上部で分枝します。断面は四角形で、稜が際立つ「四稜形」を呈しています。 分布域 / 生育環境: 国内では鹿児島県の屋久島および種子島を北限とし、奄美諸島を含む琉球列島全域に分布します。国外では台湾、中国大陸南部、東南アジア、バヌアツなどに広く分布しています。湿度の高い林縁や林内、渓流のそばなどの半日陰を好みます。 花期:3〜5月(南西諸島などの暖地)、6〜7月(北方や高地) レッドデータ等:環境省レッドリスト等で「準絶滅危惧 (NT)」に指定されています。森林伐採や開発に伴う生育環境の乾燥化、外来種の侵入などが減少の脅威となっています。

シマイボクサ
シマイボクサの観察記録。奄美大島で撮影。

キツネノボタン
奄美大島など水辺に自生するキツネノボタン。外見的特徴である黄色く輝く花と、金平糖のような実が最大の観察ポイントです。セリと間違えやすい有毒植物の生態や魅力を徹底解説します! 基本情報: 北海道から九州、台湾などアジア広域の水辺に生える多年草(または越年草)。 黄色く強い光沢のある花びらと、金平糖(コンペイトウ)のようなトゲトゲの集合果が特徴。 葉の形が牡丹(ボタン)に似ていることが名前の由来。 全草にラヌンクリンを含み、傷つけると有毒なプロトアネモニンを生成するため注意が必要。 形態的特徴: 花: 春から初夏にかけて、直径1〜1.5cmの黄色い5弁花を咲かせる。花弁の表面にはクチクラ層が発達しており、強い光沢(てかり)があるのが特徴。開花時には萼(がく)が反り返る。花後は、長さ3.5〜4mmの平たい痩果(そうか)が多数集まって、直径約1cmの球状の集合果(コンペイトウのような形)を形成する。痩果の先端にある花柱はフック状(鉤状)に強く曲がる。 葉: 根生葉は長い葉柄を持ち、1つの柄に3枚の小葉がつく「3出複葉」。頂小葉は卵形でさらに2〜3裂し、縁には不揃いな鋸歯がある。この葉の形がボタン(牡丹)に似ている。茎生葉は上部にいくほど葉柄が短くなり、最上部では無柄となって互生する。 茎: 直立または斜上に伸び、上部で盛んに分枝する。内部は中空で、緑色だがしばしば節や葉柄の基部で赤紫色を帯びる。標準的なキツネノボタンはほぼ無毛か、下部にわずかな斜上毛がある程度である(※全体に荒い開出毛が密生するケキツネノボタンとは異なる)。 分布域 / 生育環境: 北海道から本州、四国、九州、および朝鮮半島南部、台湾、中国などに分布。水田の畦、用水路の縁、休耕田、河川敷など、常に一定以上の土壌水分がある環境を好んで生育する。 花期: 4月〜7月(地域や環境によっては9月頃まで見られることもある)。

シマムラサキツユクサ
シマムラサキツユクサの観察記録。奄美大島で撮影。

シマオオタニワタリ
シマオオタニワタリの観察記録。奄美大島で撮影。

シマサルスベリ
シマサルスベリの観察記録。奄美大島で撮影。

シマツユクサ
シマツユクサの観察記録。奄美大島で撮影。

シマウリカエデ
奄美大島固有の希少種、シマウリカエデの観察ポイントを徹底解説!美しい白い縦縞の樹皮や、成長で変化する葉の外見的特徴、生育環境まで詳しく紹介します。自然愛好家必見の植物図鑑です。 詳細情報 形態的特徴: 若木から成木初期にかけて、緑色の地色に鮮やかな白色の縦縞(ヘビ皮状模様)が形成されるのが最大の特徴です。成木化が進むにつれて樹皮は徐々に灰褐色から黄褐色へと変色し、縞模様は不明瞭になります。 花: 3月に新葉の展開とともに開花します。雌雄異株(まれに雄性同株)で、枝先に長さ5〜7cmの総状花序が下垂します。花は黄緑色の控えめな色彩で、雄花には8個の雄しべがあり、雌花の子房には赤褐色の短毛が密生しています。 葉: 対生し、葉身は卵形から卵状長楕円形で、不分裂〜極めて浅く3〜5裂し、先は尾状に鋭く尖ります。顕著な「異形葉性」を持ち、幼苗時は深く5裂しますが、成長して樹冠が成熟するにつれ分裂の少ない卵形へと移行します。近縁種との最大の識別ポイントとして、葉裏の脈腋に毛ではなく「膜(スケール)」が存在します。葉柄は長さ2〜6cmで赤みを帯びます。 茎: ウリハダカエデ節に属し、スネークバーク(ヘビ皮)と呼ばれる特徴的な緑と白の縦縞模様の樹皮を持ちます。樹皮が薄く、過度な直射日光による日焼けを起こしやすいため、本来は半日陰の環境に適応しています。 分布域 / 生育環境: 鹿児島県の奄美大島および徳之島に極限して自生する固有種です。台風等の攪乱によって生じたギャップや林縁部において、急速に成長して空間を占有する先駆植物(パイオニア植物)的な性格を持っています。 花期: 3月。 奄美特有情報: 島嶼環境の多湿や頻繁な台風による物理的な葉の破損を防ぐため、本州のカエデ類と比べて葉の切れ込みが少ない卵形に進化したと考えられています。 レッドデータ等: 個体群の小ささやインフラ整備による生息地の断片化が脅威となっており、鹿児島県のレッドデータブックにおいて「絶滅危惧II類 (VU)」に指定されています(IUCNではLeast Concern)。

シナガワハギ
シナガワハギの観察記録。奄美大島で撮影。

シラン
シランの観察記録。奄美大島で撮影。

シラタマカズラ(白玉蔓)
奄美大島の森で見かけるシラタマカズラ(Psychotria serpens)。 岩や木に這い登る肉厚な葉と、冬に実る真珠のような白い果実が特徴です。 名前の由来や観察ポイント、民間薬としての側面まで専門的に解説。奄美の自然散策をより深く楽しむための図鑑です。 奄美特有情報 利用:民間薬として中国や台湾等では全草を「絡石藤」の名で流通させ、消炎や鎮痛に用いる例があるらしい。 レッドデータ:和歌山、高知、徳島県で絶滅危惧II類指定。南西諸島では普通種。

シロツメクサ(クローバー、ホワイトクローバー、オランダゲンゲ)
奄美の道端を彩るシロツメクサ(クローバー)。学名 Trifolium repens。幸運の四つ葉探しで親しまれる身近な野草ですが、その名の由来が江戸時代の「詰め物」だった歴史や、土を豊かにする驚きの生態をご存知ですか?花言葉や見分け方など、散歩が楽しくなる情報を詳しく解説します。 形態的特徴: 葉: 三出複葉(3枚の小葉)で、V字型の白い斑紋が入ることが多い。 花: 4月〜9月頃、白い小さな蝶形花が球状に集まった「頭状花序(とうじょうかじょ)」を咲かせる。 生態: 地表を這う茎(ストロン)から根を出し広がる。根粒菌と共生し、土壌を肥沃にする「窒素固定」を行う。 分布域: ヨーロッパ原産。日本全土に帰化。 花期: 4月〜9月(奄美では春先から長く見られる) 奄美群島特有情報: 奄美大島でも公園や道端に広く自生。名前の由来が、江戸時代にオランダから輸入されたガラス器の「緩衝材(詰め草)」だったという歴史的エピソードは、図鑑コンテンツの読み物として非常に人気が高い!

シソ
シソの観察記録。奄美大島で撮影。

ナンバンアワブキ
ナンバンアワブキの観察記録。奄美大島で撮影。

ショウゾウソウ
ショウゾウソウの観察記録。奄美大島で撮影。

ソクシンラン
奄美大島・徳之島でも出会える希少植物・ソクシンラン(学名:Aletris spicata)。 ランに似た細い葉のロゼットから伸びる穂状の白い花は、先端に淡いピンクを帯びた繊細な美しさ。 4〜6月が花期で、日当たりの良い草地や湧水のある崖地に生育します。 形態的特徴(葉) 線形で長さ10〜30cm・幅2〜7mm。 根元から多数が放射状に展開しロゼット形成(ランに似た姿) 形態的特徴(花) 壺型で長さ6〜8mm、先端が6裂。 白〜黄白色・黄緑色で、先端が淡紅紫色(ピンク)を帯びる。花茎・花に白い縮れ毛が密生 花序 穂状花序で花茎先端に花が密に並ぶ(種小名"spicata"=穂状の) 花期 4〜6月(初夏) 果実 倒卵形のさく果。おが屑状の微細な種子を多数含み風で散布 生育環境 日当たりの良い低山地の草地、湧水のある崖地・崩壊地、ため池の畔など。適度な湿気がありつつ大型植物と競合しない環境 分布域 本州(関東以西)・四国・九州・奄美群島(奄美大島・徳之島)・沖縄諸島。国外:中国南部・台湾・朝鮮半島南部・フィリピン・マレーシア北部 保全状況 土地開発・里山管理放棄・盗掘などにより個体数激減。多くの都道府県で絶滅危惧種・準絶滅危惧に指定 利用(薬効) 中国・日本の民間療法で「肺形草」として咳・気管支炎の薬に利用。 現代では育毛・発毛促進の可能性も示唆 和名の由来 葉が束になりその中心から花茎が立ち上がるランに似た姿から「束心蘭」 学名語源 属名Aletris=ギリシャ語「粉をひく女」(花・花茎が粉状の突起で覆われることに由来)

ソナレムグラ
ソナレムグラの観察記録。奄美大島で撮影。

ソテツ
ソテツの観察記録。奄美大島で撮影。

ソウシジュ
ソウシジュの観察記録。奄美大島で撮影。

スモモ
スモモの観察記録。奄美大島で撮影。

スナヅル
スナヅルの観察記録。奄美大島で撮影。

スズメノエンドウ
スズメノエンドウの観察記録。奄美大島で撮影。

スズメノトウガラシ
スズメノトウガラシの観察記録。奄美大島で撮影。

スズメノトウガラシモドキ
スズメノトウガラシモドキの観察記録。奄美大島で撮影。

タビラコ
タビラコの観察記録。奄美大島で撮影。

タチイヌノフグリ
タチイヌノフグリの観察記録。奄美大島で撮影。

タチシバハギ
【分布】 ・原産:熱帯アメリカ ・南北アメリカ〜太平洋諸島に広く帰化 ・日本では南西諸島で定着(西表島・沖縄ほか) 【生育環境】 ・畑地、樹園地、路傍、荒地 ・人為攪乱地で優位に定着 【リスク】 ・強い繁殖力と付着散布により拡散 ・農作物との競合を引き起こし、収量・品質低下の恐れ ・在来植物群落を圧迫する侵略性 🌿 和名:タチシバハギ 学名:Desmodium incanum 撮影:11月/住用フォレストポリスの池周辺 見分け:紅紫色の小花を総状につける

タチツボスミレ
奄美大島に自生するタチツボスミレ(学名:Viola grypoceras)の生態と特徴を解説。淡い薄紫色の花とハート形の葉が愛らしいスミレ科の多年草です。葉に厚みと光沢がある南国特有の地域差など、奄美ならではの観察ポイントを紹介します。 形態的特徴(花・葉・茎): 花: 3月~5月頃に開花。淡い薄紫色で濃紫色の筋(紫条)が入り、後ろに突き出た「距(きょ)」も紫色を帯びる。花後は閉鎖花をつける。 葉: 丸みを帯びたハート形(心形)。葉の付け根にある「托葉(たくよう)」が櫛の歯状に細かく裂けているのが特徴。 分布域/生育環境: 北海道から琉球列島まで日本全土。日当たりのよい道端、公園、草原、森林の縁など多様な環境に適応。 花期: 3月~5月頃 奄美特有情報: 奄美大島にも分布するが、本土と比べて個体数は少なめ。 南西諸島で見られるものは、葉に厚みや光沢をもつ海岸型の変種「ツヤスミレ」に近い外観を持つことが多いという地域差がある。 check! 奄美で出会ったスミレたち https://kametora-lab.github.io/kametora_kusabana_sanpo/kusabanamemo/amami-sumire-guide/

タイワンレンギョウ
タイワンレンギョウの観察記録。奄美大島で撮影。

タイワンルリソウ
タイワンルリソウの観察記録。奄美大島で撮影。

タイワンツクバネウツギ
タイワンツクバネウツギの観察記録。奄美大島で撮影。

タイワンヤマツツジ
奄美大島を北限とし、日本では琉球列島に分布する「タイワンヤマツツジ(学名: Rhododendron simsii)」について解説。 人気鉢花「ベルジアン・アザレア」の交配親としても知られる赤い大輪の花の魅力や他のツツジとの見分け方、奄美市天然記念物に指定されている群生地の保全課題に迫ります。 形態的特徴: 春に展開する「春葉」と越冬する「夏葉」の2種類の葉があり、両面に褐色の剛毛が生える。 おしべが10本あるのが大きな特徴で、径2.5〜6cmの朱色や赤の大ぶりな花を咲かせる。 全草に有毒成分(グラヤノトキシン)を含む。 分布域/生育環境: 台湾、中国南部から東南アジアに広く分布し、日本では奄美大島を北限として沖縄・先島諸島に分布。 酸性土壌の山地や低地の岩場、林縁などに局所的に生育。 花期: 春〜夏(奄美では3月中旬〜下旬頃) 奄美特有情報: 室内園芸の女王「ベルジアン・アザレア」の主要な交配親として活躍した歴史がある。 奄美市根瀬部地区の群生地は奄美群島で唯一とされ、市の天然記念物に指定されているが、現在は蛾の幼虫による食害被害に悩まされている。

タカサブロウ
タカサブロウの観察記録。奄美大島で撮影。

タマムラサキ
タマムラサキの観察記録。奄美大島で撮影。

タンキリマメ
🌿 和名:痰切豆,タンキリマメ,キツネマメ,ウイロウマメ 学名:Rhynchosia volubilis Lour. 撮影:10月/笠利・須野ダムの林道 見分け:花期は7月から9月(夏から初秋)で、葉腋から長さ5cmほどの総状花序が上向きにまっすぐ伸び、淡黄色の蝶形花を10数個つけます。花が終わると、花序はさらに倍近く伸びることがあります。

テイキンザクラ
奄美大島の庭先を彩るテイキンザクラ。バイオリン型の葉と赤い花の美しい外見的特徴が魅力です。通年咲く姿が観察ポイントですが有毒な樹液には要注意!奄美散歩で見つける熱帯花木の秘密を解説。 基本情報:西インド諸島(キューバなど)原産の熱帯性常緑低木で、桜に似た赤い5弁花を咲かせます。葉の形がバイオリン(提琴)に似ていることが名前の由来です。非常に美しく観賞用として親しまれていますが、株全体(特に樹液や種子)に強い毒性を持つため取り扱いには注意が必要です。 形態的特徴: 花: 直径2cm〜3cmの5弁花で、鮮やかな紅色(スカーレット)から桃色、橙色などのバリエーションがあります。雌雄同株で、枝の先端から伸びる集散花序に雄花と雌花が5〜8個ほどまとまって咲きます。雄花は10本の雄しべを持ち、黄色の葯が目立ちます。 葉: 互生し、葉柄は長く、長さは7cm〜20cmほどです。形状は極めて変異に富み、長楕円形や卵形、あるいは中央がくびれたバイオリン(提琴)形、浅く3裂した矛(ほこ)形などがあります。葉の縁に鋸歯のない全縁で、表面は濃緑色でベルベットのような質感を持ちます。 茎: 暗褐色で多数分枝し、枝や葉を傷つけると白い乳液(ラテックス)を分泌します。この乳液には毒性があり、皮膚に触れるとかぶれる原因となります。 分布域 / 生育環境: キューバおよびイスパニョーラ島などの西インド諸島が原産です。現在では世界中の熱帯および亜熱帯地域に導入され、庭木や公園樹として植栽されています。 花期: 適度な湿度と温度があればほぼ通年開花しますが、最盛期は春から初夏(5月〜7月)にかけてです。

テンノウメ
テンノウメの観察記録。奄美大島で撮影。

テリハノイバラ
強い光沢のある葉と、海岸の過酷な環境を這うように伸びる姿が特徴のテリハノイバラ(学名: Rosa luciae)。 初夏に咲く芳香豊かな白い花や、世界中の「つるバラ」の交配親となった歴史など、その強さと美しさの秘密をご紹介します。 生育型/草丈: つる性落葉低木。生育気候によっては常緑化することもある。幹は立ち上がらず地面を這うように長く伸びて広がる(ハイイバラという別名がある)。 形態的特徴(花・葉・茎): 葉は革質で厚みがあり、表面に潮風から身を守るための非常に強い光沢(照り)があるのが最大の特徴。 枝にはフック状の鋭い棘がある。6〜7月に直径3〜3.5cmの白い5弁花を咲かせ、強い芳香を放つ。 分布域/生育環境: 本州(宮城県以西)、四国、九州、沖縄、国外では中国や台湾などに広く分布。 主に海岸の岩場や砂地など潮風が当たる厳しい環境のほか、内陸の河原や日当たりのよい草地にも適応し自生する。 花期: 6〜7月(果実は秋の10〜11月に赤く熟す) その他の特筆事項: その強健な性質や葉の光沢から、現在世界中で楽しまれている「つるバラ(ランブラーローズ等)」の交配親として多大な貢献をした植物である。 https://kametora-lab.github.io/kametora_kusabana_sanpo/kusabanamemo/amami-barakanren-guide/

テッポウユリ
奄美大島に自生するテッポウユリ。外見的特徴である純白のラッパ型の花が横向きに咲く姿が最大の観察ポイントです。かつては球根を食用にした歴史もある美しい野草の生態と魅力を徹底解説します! 基本情報: - 九州南部から琉球列島、台湾、フィリピンにかけて分布する日本原産の球根植物(多年草)。 - 5〜8月にかけて、ラッパの形をした純白の花を横向きに咲かせる。 - キリスト教圏では「イースターリリー(復活祭のユリ)」と呼ばれ、純潔や希望、復活の象徴とされる。 - 奄美群島(特に沖永良部島)では「エラブリリー」として球根や切り花の栽培・輸出の歴史を持つ。 形態的特徴: 花: 5月〜8月頃、茎の頂上に長さ10〜15cm、直径5cmほどのラッパ状(筒状)の花を横向きに咲かせる。花被片(花びら)は6枚で、先端が外側に大きく反り返るのが特徴。花色は純白で、ヤマユリほど強くはないが、甘く優しい芳香を放つ。 葉: 披針形から線形の細長い葉が互生し、茎全体を覆い尽くすようにつく。 茎: 細く硬い茎(ワイヤー状)がまっすぐに直立する。 ※猫ちゃんには強い毒になってしまうので、おうちで飾る時は十分に気をつけてくださいね🐱💦 分布域 / 生育環境: 日本固有種を中心として九州南部から琉球列島(奄美大島、沖永良部島など)、台湾、フィリピンに分布する。海岸付近の隆起石灰岩などの岩礁地や風衝地、明るい草地など、水はけが良く潮風の影響を受ける厳しい環境にも適応して自生する。 花期: 5月〜8月(原産地の南西諸島などでは4月〜6月頃から開花する)。 奄美特有情報: 利用法: 奄美や宮古島などの南西諸島では、昔から東平安名崎などに自生する球根(鱗茎)を炊いたり蒸したりして、芋と同じように食用として利用してきた歴史がある。また、沖永良部島などでは「エラブリリー」として高品質な切り花や球根の一大産地となり、地域経済と文化を豊かにしてきた。 レッドデータ等: 全般的な絶滅危惧種の指定はないが、野生個体群の減少が懸念されている地域もあり、自生地の保護や文化的遺産(フラワーツーリズム等)としての保全活動が進められている。連作障害を起こしやすいため、園芸栽培の際は注意が必要である。

トケイソウ
トケイソウの観察記録。奄美大島で撮影。

トキワハゼ
トキワハゼの観察記録。奄美大島で撮影。

トキワカモメヅル
トキワカモメヅルの観察記録。奄美大島で撮影。

トクノシマエビネ
トクノシマエビネの観察記録。奄美大島で撮影。

トクサラン
トクサランの観察記録。奄美大島で撮影。

トックリキワタ
トックリキワタの観察記録。奄美大島で撮影。

トウバナ
トウバナの観察記録。奄美大島で撮影。

ツキイゲ
ツキイゲの観察記録。奄美大島で撮影。

ツキヌキオトギリ
ツキヌキオトギリの観察記録。奄美大島で撮影。

ツメクサ
ツメクサの観察記録。奄美大島で撮影。

ツルボ
ツルボの観察記録。奄美大島で撮影。

ツルグミ
ツルグミの観察記録。奄美大島で撮影。

ツルモウリンカ
ツルモウリンカの観察記録。奄美大島で撮影。

ツルナ
ツルナの観察記録。奄美大島で撮影。

ツルニガクサ
ツルニガクサの観察記録。奄美大島で撮影。

ツルノゲイトウ
生育環境:日当たりのよい湿った場所、路傍や湿地周辺 分布:アジア広域原産/日本では本州中部以西に帰化 備考:特定外来生物ナガエツルノゲイトウとは別種 🌿 和名:ツルノゲイトウ(蔓野鶏頭) 学名:Alternanthera sessilis (L.) DC. 撮影:11月/住用フォレストポリスの池 見分け:白色の小花が葉腋に球状に密集。花柄がなく無柄

ツルラン
ツルランの観察記録。奄美大島で撮影。

ツルソバ
奄美大島の温暖な海岸付近が観察ポイント!ツルソバは、光沢のある葉と金平糖のように集まる白い小花という外見的特徴を持つつる性植物です。海辺のお散歩で、ソバに似た黒い実を探してみませんか? 基本情報:日本(関東南部以西)から台湾、中国、東南アジアにかけて広く分布するつる性の多年草です。ソバの実に似た黒い果実をつけ、長期間にわたって金平糖のように集まる白い小花を咲かせます。若葉や茎には酸味があり、食用や薬用としても知られるたくましい植物です。 形態的特徴: 花: 5月〜11月(温暖な地域では冬でも咲くことがあります)にかけて、枝先に直径数mmの白色または淡黄白色、淡紅色の小さな花が頭状に集まり、密な総状花序を形成します。花びらに見えるのは5深裂した萼(花被片)で、真の花弁はありません。雄しべは8個、花柱は3裂します。 葉: 互生し、長さ5〜10cm(最大16cm)の卵形から卵状長楕円形で、先端は鋭く尖り、基部は切形や円形、または心形です。両面無毛で厚みと光沢があります。葉柄の基部にある托葉鞘は膜質の筒形で、先は斜めに切れ、基部に下向きの小さな刺があります。 茎: 緑色から赤みを帯び、基部は木質化します。毛はなく滑らかですが、よく分枝して他の植物に寄りかかったり、地面を這うように長く伸びます。若茎にはやや酸味があります。 分布域 / 生育環境: 日本(本州の房総半島以西、伊豆諸島、紀伊半島、四国、九州、沖縄・奄美などの南西諸島)、朝鮮半島南部、中国、台湾、インド、東南アジアなどに広く分布します。温暖な海浜や海岸近くの草地、林縁などを好んで生育します。 花期: 5月〜11月(※環境によってはほぼ通年) 似ているもの https://kametora-lab.github.io/kametora_kusabana_sanpo/plants/0190/

ツルウリクサ
ツルウリクサの観察記録。奄美大島で撮影。

ツワブキ
ツワブキの観察記録。奄美大島で撮影。

ウリクサ
ウリクサの観察記録。奄美大島で撮影。

ウスベニニガナ
奄美大島の道端や畑で出会える「ウスベニニガナ」。淡い紅色の小さな花と、基部が茎を抱くユニークな葉が特徴です。学名 Emilia sonchifolia。観察のポイントは、花後に広がる真っ白な綿毛!奄美の自然散策で見逃せない、素朴で愛らしい野の花をご紹介します。 奄美特有情報: 利用法:熱帯域では野菜として食されることもあるが、近年の研究では肝毒性や発がん性のある「ピロリジジンアルカロイド」を含むことが判明しており、食用・薬用には注意が必要。 特徴:結実すると白い綿毛(冠毛)が耳かきの「梵天(ぼんてん)」のように丸く広がり、花よりも目立つ。 似ているもの https://kametora-lab.github.io/kametora_kusabana_sanpo/plants/0027/

ワニグチモダマ
ワニグチモダマの観察記録。奄美大島で撮影。 https://kametora-lab.github.io/kametora_kusabana_sanpo/plants/0192/

ヤエヤマセンニンソウ
ヤエヤマセンニンソウの観察記録。奄美大島で撮影。

ヤクシマスミレ
奄美大島など南西諸島の渓流沿いにひっそりと咲く日本最小クラスの固有種、ヤクシマスミレ(学名:Viola iwagawae)。 草丈わずか数センチの可憐な白い花と生態、そっくりで幻の存在「アマミスミレ」との見分け方など、貴重な観察ポイントを詳しく解説します。 形態的特徴(花・葉・茎): 花: 直径1〜1.5cmの小さな白い花。唇弁と側弁に濃い紫色の筋が入り、側弁には少し毛がある。花後は閉鎖花をつけて種を残す。 葉: 0.5〜1.5cmと非常に小さく、三角形〜菱形で縁に波状の鋸歯がある。細いランナー(匍匐茎)を伸ばして増える。 分布域/生育環境: 屋久島、奄美大島、徳之島、沖縄島(北部)など南西諸島の一部にのみ分布する固有種。 渓流沿いの岩上のコケなど、特殊な湿潤環境に生育する(渓流植物)。 花期: 1月〜7月頃(盛期は4〜5月) 奄美特有情報: 奄美大島のものは花弁の裏側が淡紫色を帯びる「裏紅」という美しい特徴を持つ個体も散見される。 奄美には非常によく似た幻の固有種「アマミスミレ」も自生しており、アマミスミレの方が葉に丸みと光沢があり下方の花弁が極端に小さいことで見分ける。 減少傾向にあり、鹿児島県RDBで「準絶滅危惧(NT)」に指定されている貴重な植物。 check! 奄美で出会ったスミレたち https://kametora-lab.github.io/kametora_kusabana_sanpo/kusabanamemo/amami-sumire-guide/

ヤマヒヨドリバナ
ヤマヒヨドリバナの観察記録。奄美大島で撮影。

ヤマモモソウ(ガウラ)
ヤマモモソウ(ガウラ)の観察記録。奄美大島で撮影。

ヤナギバルイラソウ(柳葉ルイラ草)
参考リンク 💜夏の終わりに出会った花 ― ヤナギバルイラソウ 🌿🌞💜 8月の終わりごろ、散歩の途中でふと目に留まった花があります。それが ヤナギバルイラソウ(柳葉ルイラ草...(続く) http://amamikametora.blog.fc2.com/blog-entry-5270.html

ヤンバルアワブキ
ヤンバルアワブキの観察記録。奄美大島で撮影。

ヤンバルゴマ
ヤンバルゴマの観察記録。奄美大島で撮影。

ヤッコソウ
ヤッコソウの観察記録。奄美大島で撮影。

ユッカ
ユッカの観察記録。奄美大島で撮影。

ユウゲショウ
ピックアップ 5月の草花☀️似て非なる2種類「ヒルザキツキミソウ」と「ユウゲショウ」 🌿 今日は5月の草花、似て非なる2種類「ヒルザキツキミソウ」と「ユウゲショウ」についてです。🌸ヒルザ...(続く) http://amamikametora.blog.fc2.com/blog-entry-5235.html

ユウコクラン
ユウコクランの観察記録。奄美大島で撮影。

ユウレイラン
ユウレイランの観察記録。奄美大島で撮影。

ユワンツチトリモチ
ユワンツチトリモチの観察記録。奄美大島で撮影。

ザクロソウ
ザクロソウの観察記録。奄美大島で撮影。

ヘビイチゴ(蛇苺)
奄美大島の道端や里山で出会うヘビイチゴ(学名:Potentilla indica)。黄色い花と赤い実が特徴のバラ科多年草です。毒があるとの迷信もありますが無毒。奄美で古くから伝わる虫刺され薬としての活用法を詳しく解説します。 利用法: 実に毒はありませんが無味でスカスカしているため、食用には向きません。しかし、奄美ではこの実を焼酎に漬け込んだ「ヘビイチゴ酒」を、ムカデや蜂などの虫刺され薬として家庭に常備する文化が今も残っているとか。 https://kametora-lab.github.io/kametora_kusabana_sanpo/kusabanamemo/amami-barakanren-guide/

リュウキュウウマノスズクサ(琉球馬の鈴草)
奄美大島の林縁で見られるリュウキュウウマノスズクサ(Aristolochia liukiuensis)。サクソフォン型の奇妙な花とハート形の葉が特徴です。ジャコウアゲハの食草でもある貴重な固有種の、受粉の秘密や観察ポイントを詳しくご紹介します。 形態的特徴: 花: 暗紫褐色で、花弁はなく萼(花被)が筒状に合着しています。サクソフォンや喫煙パイプのような独特な形状をしており、内部には逆毛があって、受粉のためにハエを一時的に閉じ込める仕組み(トラップ型)を持っています。 葉: 広卵状心形(ハート形)で、長さは5〜15cmほど。表面には光沢があり、裏面は帯白色で軟毛が密生しています。 茎: つる性で、成長すると木質化します。若枝には灰白色の毛が密生するのが特徴です。 リュウキュウウマノスズクサの果実は**「蒴果(さくか)」**と呼ばれ、以下のような特徴を持っている。 形状: 円筒形から長楕円形をしており、表面には6つのくっきりとした稜(りょう)があるのが特徴。 大きさ・表面: 長さは約5~7cmほどで、表面には細かい毛が生えている。 熟した時の様子: 完全に熟すと果実が花のように裂けて開き、中からトウモロコシの粒が並んだような形状の種子が現れることがある。 名前の由来: 「ウマノスズクサ(馬の鈴草)」という名前自体が、この独特の果実の形が、馬の首に付ける鈴(馬鈴)に似ていることに由来すると言われている。 奄美特有情報: 蝶との関係: ジャコウアゲハ(奄美亜種)、ベニモンアゲハなどの幼虫の重要な食草です。植物に含まれる有毒成分(アリストロキア酸)を体内に取り込むことで、鳥などの外敵から身を守ります。 レッドデータ: 鹿児島県レッドリストで「絶滅危惧II類 (VU)」に指定されている貴重な植物です。

ムサシアブミ
奄美大島でムサシアブミ(Arisaema ringens)を観察するなら必見!馬具の「鐙」に似た奇妙な花の形や、琉球列島に多い緑色個体の特徴、伊勢物語に因む名前の由来を詳しく解説。毒性情報や海岸近くの林内での観察ポイントも紹介します。 生育型/草丈:多年草。草丈は20cm〜50cm程度(条件により15〜60cm)。 形態的特徴: 花(仏炎苞):筒状で、上部(舷部)が袋状に強く巻き込み、口の脇(口辺部)が耳状に大きく張り出す。この形が武蔵国で作られた馬具の「鐙(あぶみ)」を逆さにした姿に似る。 葉:大きな葉が2枚つき、それぞれ3枚の小葉からなる(3出複葉)。葉は光沢があり、小葉の先端は糸状に伸びることがある。 茎(偽茎):葉柄より短く、どっしりとした印象を与える。 果実:秋にトウモロコシのような形状の真っ赤な実をつける。 分布域/生育環境:本州(関東地方以西)、四国、九州、沖縄、奄美群島、朝鮮半島南部、中国、台湾。海岸近くの湿った林内や竹林、半日陰の環境を好む。 花期:3月〜5月(暖地では2月から見られることもある)。 奄美特有情報: 素心型(緑色):本土産は暗紫色の筋が入るのが一般的だが、奄美・沖縄など琉球列島では仏炎苞全体が鮮やかな緑色の個体が多く見られる。 有毒性:全草、特に地下の球茎にシュウ酸カルシウムの針状結晶を含み、誤食すると口内や喉に激痛が走り、腫れ上がるため注意が必要。 近縁種:奄美大島には固有種で絶滅危惧種の「アマミテンナンショウ」も自生している。 https://kametora-lab.github.io/kametora_kusabana_sanpo/plants/0012/

シュウブンソウ(秋分草)
奄美大島の薄暗い森で水平に枝を広げる「シュウブンソウ(Aster verticillatus)」をご紹介します。 淡黄緑色の極小の花と、高標高地にのみ分布する氷河期の生き残り(レリクト)としての貴重な姿が特徴。 不思議な魅力をもつ野生植物の観察ポイントを詳しく解説します! 生育型/草丈: 多年生草本 / 高さ50〜100cm 形態的特徴: 茎: 成長の頂点付近から2〜4本の細長い枝を放射状かつ水平に伸ばす独自の特徴を持つ 葉: 長さ7〜15cmの長楕円状披針形で、短い剛毛が密生しており触るとザラつく 花: 直径4〜5mmの淡黄緑色の極微小な頭花(筒状花と内側の舌状花)を下向きに咲かせる 果実: 冠毛がほとんどなく、先端部に鳥の「嘴(くちばし)」のような突起がある 分布域/生育環境: 関東以西の本州などから南アジアにかけ広く分布し、乾燥を嫌う 湿り気のある薄暗い林内や林縁などの安定した環境を好む 花期: 8月〜11月(長期間咲き続ける) 奄美特有情報: 奄美大島および徳之島の「高標高地にのみ限定して分布」しており、氷河期の生き残り(レリクト)の可能性が示唆されている

センネンボク(千年木 / コルジリネ / ティーリーフ)
奄美大島で魔除けとしても親しまれるセンネンボク(学名:Cordyline fruticosa)。 赤や黄色のカラフルな葉が外見的特徴です。集落の庭先での観察ポイントや、興味深いエピソードなど、色鮮やかな植物の魅力をご紹介します! 形態的特徴(花・葉・茎): 【花】3月〜7月頃に茎の先端から円錐状の花序を出し、白やピンク色の小さな花を複数咲かせる。 【葉】赤、黄色、斑入りなど非常にカラフルで美しい。表面はクチクラ層で覆われ、高い撥水性を持っている。 【茎】多肉質の地下茎(根茎)が発達するのが大きな特徴。 分布域/生育環境: 東南アジアからオーストラリア北部、太平洋諸島にかけてが原産。奄美大島では集落内や、民家の庭先によく植えられている。 花期: 主に3月〜7月頃(※温暖な地域では冬の開花や周年で見られることもある)。 奄美特有情報(方言・利用法・レッドデータ等): 奄美大島ではガジュマルやソテツなどと同様に、家の周りに植えて「魔除け(厄払い)」とする風習がある。 また、ハワイ文化の影響でフラの行事やお清め等にも関わりが深い。

不明1
2月初旬、山道にはたくさんのこの羽のような種が落ちていた。 いつか花を見たい。

ブラジルデイゴ(サイハイデイゴ)
奄美大島でおなじみのデイゴとは別種です! ブラジルデイゴ(学名:Erythrina speciosa)は、武将の「采配」のように直立した赤い筒状の花が特徴のマメ科の植物。 幹のトゲや、下から順に咲き進むユニークな花の観察ポイントを解説します。 形態的特徴(花・葉・茎): 花: 晩冬から早春にかけて、茎の先端に長さ約50cmの直立した総状花序をつける。赤やピンクの細長い筒状の花が密集し、花びらは開ききらずに、下から上へ順に咲き進む。 葉: 3出複葉で、菱形から菱状卵形をしている。特に頂小葉は14〜20cmと大きい。 幹: 樹皮は粗くコルク質で、大きな刺が存在する。 分布域/生育環境: 南アメリカのブラジル原産(大西洋岸森林や都市部)。日本では温暖な地域や温室でよく見られる。 花期: 1〜4月頃(日本では晩冬〜早春)。 奄美特有情報: 奄美大島によく自生する県花「デイゴ(Erythrina variegata)」とは全くの別種!名前が似ているため混同されやすいですが、花が直立する姿などで明確に区別できる。 https://kametora-lab.github.io/kametora_kusabana_sanpo/kusabanamemo/amami-deigo-guide/

タコノキ
小笠原固有種の「タコノキ(Pandanus boninensis)」。 タコの足のように伸びる気根や、巨大なパイナップル状の果実が特徴。奄美大島でよく見かける近縁種「アダン」との違いや、面白い見分け方のポイントも詳しく解説! 形態的特徴(花・葉・茎): 幹:中程から多数の気根を放射状に伸ばし、地面を支えるその姿が「タコの足」に見えるのが名前の由来。 葉:長さ1〜2mの細長い剣状(線形)で厚い革質。縁や主脈の裏側に鋭いトゲ(鋸歯)がある。 花:雌雄異株で、なんと花弁(花びら)を持たない!雄花は黄白色の穂状花序、雌花は淡緑色の球状の肉垂花序をつける。 果実:夏に約20cmのパイナップル状の集合果をつけ、秋から翌年にかけてオレンジ色に熟す。 分布域/生育環境:小笠原諸島の固有種。日当たりのよい海岸線から山頂付近まで広く分布し、沖縄などでは街路樹・公園樹としても植栽されている。 花期:初夏(5月〜7月頃)。 奄美特有情報:奄美大島には本来自生しておらず、海岸で見かけるのは近縁種(あるいは祖先)の「アダン(Pandanus tectorius)」であることが多い。タコノキは真っ直ぐ伸びるのに対し、アダンは強風に耐えるよう藪状に広がるなど、見分け方がとても興味深いポイント! https://kametora-lab.github.io/kametora_kusabana_sanpo/plants/0001/

サルトリイバラ(猿捕茨)
奄美大島など日本全国の山野で見られる落葉つる性半低木「サルトリイバラ(学名:Smilax china)」。 猿も捕らえられるほどの鋭いトゲと、秋に赤く熟す美しい果実が特徴です。 生薬や柏餅の葉としても活用される植物の魅力と観察ポイントを詳しく解説します。 形態的特徴(花・葉・茎): 茎には鋭い鉤状のトゲがあり、ジグザグに伸びる。 葉は円形〜広卵形で光沢があり、3〜5本の葉脈が目立つ。 雌雄異株で春〜初夏に淡黄緑色の小さな花を咲かせ、秋には鮮やかな赤い丸い果実をつける。 分布域/生育環境: 北海道から沖縄までの日本全国、東アジアに広く分布。 日当たりと水はけのよい山野や林縁を好む。 花期: 4月〜7月(春〜初夏) 奄美特有情報: 奄美固有の特筆すべきエピソードは少ないものの、ルリタテハなどの蝶の食草としての生態系での役割がある。 https://kametora-lab.github.io/kametora_kusabana_sanpo/plants/0269/ https://kametora-lab.github.io/kametora_kusabana_sanpo/plants/0402/

サカキカズラ
奄美大島の沿岸部の森で見られる常緑つる植物、サカキカズラ(学名: Anodendron affine)。 ジャスミンに似た香りを持つプロペラ状の淡黄色の花や、フワフワの綿毛をつけた種子が風に舞う姿など、その特異で魅力的な生態と観察ポイントを詳しく解説します。 形態的特徴(花・葉・茎): 【葉】サカキに似た長楕円形〜狭卵形で、光沢のある革質の葉が対生する。 【花】淡黄色でジャスミンに似た香りを放つ。花冠の先端が5つに裂け、プロペラのように強くねじれた特異な形をしている。 【果実・種子】細長い円錐形の果実が180度に開き、中から約6cmの銀白色の綿毛をつけた種子が現れる。 分布域/生育環境: 千葉県以西の本州、四国、九州、沖縄、台湾から東南アジアまで広く分布。暖温帯から亜熱帯にかけての沿岸部の照葉樹林などに生育。

シマイズセンリョウ
奄美大島など南西諸島の森の林床を彩る常緑低木「シマイズセンリョウ(島伊豆千両)」。春に咲く白い小さな花や、まるで真珠のように乳白色(アイボリー)に熟す独特な木の実が魅力です。よく似た本土の「イズセンリョウ」との違いや花・葉の見分け方など、緑深い森歩きでの観察ポイントを詳しく解説します。 形態的特徴: 葉: 互生。長さ5〜15cm程度の長楕円形で両面無毛。縁には細かい粗鋸歯がある(近縁種のイズセンリョウより細かいのが特徴)。 花: 直径約3mmの白い小さな広鐘形の花を多数、垂れ下がるように咲かせる。花冠は筒の部分が短く、深く裂けている。 果実: 直径4〜5mmほどの球形の液果(水分を多く含む果実)。秋〜冬にかけて独特な乳白色(アイボリー色)に熟す。食べられるが甘酸っぱく、それほど美味ではない。 分布域/生育環境: 九州南部(屋久島を含む)および琉球列島(奄美、沖縄本島、先島諸島など)、台湾、中国南部。やや湿り気のある常緑広葉樹林の林床や林縁に生育。 花期: 3月〜4月頃(本土系のイズセンリョウより早い) 奄美特有情報: 奄美大島を含めた南西諸島の亜熱帯の森を特徴づける樹木の一つ。全体的に薄暗い林床で、真珠のように白く熟す独特な色彩の果実が観察のポイントとなる。

アカギ
奄美大島でも見られるアカギ(学名:Bischofia javanica)は、赤い樹液が特徴の大型高木。 2〜3月に黄緑色の小花を房状に咲かせ、秋には赤みがかった実をつけます。 小笠原では侵略的外来種、沖縄では天然記念物――対照的な運命を持つ「移入種」の物語を観察しに行きませんか。 形態的特徴(樹皮・材) 赤褐色の樹皮。傷つけると赤い樹液が滲み出る。材も赤みを帯びる(「赤木」名の由来) 形態的特徴(花) 雌雄異株。2〜3月頃に黄緑色の小花を房状に咲かせる。花弁なし 形態的特徴(果実) 秋以降に直径1〜1.5cmの球形核果が房状に垂れ下がり、褐色〜帯赤色に熟す 花期 2〜4月頃(奄美大島では主に2〜3月) 生育環境 石灰岩地帯・湿り気のある環境を好む。耐乾性・耐風性・耐潮性も備える 分布域 琉球列島(奄美群島・沖縄諸島・先島諸島)、小笠原諸島、台湾、中国南部、東南アジア、インド、ポリネシア、オーストラリア 奄美での特記事項 在来種ではなく移入種(外来種)。 かつて街路樹・防風林として植栽。 現在は奄美市内で外来種問題として管理が議論中 文化・生態的特記 小笠原では「侵略的外来種ワースト100」指定・駆除対象。沖縄(首里金城町)では樹齢200〜300年の大アカギが国指定天然記念物で信仰の対象 利用 木材は家具・建築材・工芸品に利用 その他 アレロパシー(他感作用)を持つ。与那国島ではヨナグニサン(世界最大の蛾)幼虫の食草

シロバナタンポポ
奄美大島でも見られるシロバナタンポポ(学名:Taraxacum albidum)は、 日本固有の在来種。純白の花びらと黄色い中心部が美しく、総苞外片の「角状突起」が 同定のポイントです。2〜5月と秋に二度咲く、不思議な生命力を持つタンポポです。 草丈 花茎20〜30cm以上に伸びる 形態的特徴(花) 直径3.5〜4.5cmの頭花。 舌状花は純白〜淡黄色、中心部(雄しべ等)は黄色で中心が黄みがかった白花に見える 形態的特徴(葉) 根生葉で羽状に中裂〜深裂。緑色が薄めで斜め上に向かって立ち上がる傾向 形態的特徴(総苞) 総苞外片の先端に三角形の角状突起があるのが大きな同定ポイント 花期 主に2〜5月(秋:10〜11月にも開花する「二峰性」開花パターン) 生育環境 人家の土堤・社寺の庭など人里に近い場所。奄美では移入として確認 分布域 本州(関東以西)・四国・九州の日本固有種(在来種)。 近年は東北方面へも分布拡大 遺伝的特性 5倍体(2n=40)。無融合生殖(単為生殖)で種子を形成。 全株クローン増殖 起源 カンサイタンポポ(種子親)× ケイリンシロバナタンポポ(花粉親・朝鮮半島)の雑種起源 対セイヨウタンポポ 無融合生殖のため外来タンポポの花粉干渉を受けず、在来種として生き残りやすい強さを持つ 奄美での特記 真の自生ではなく移入の可能性が高い。 人里近くの社寺・土堤等で観察される

ニガナ
「ニガナ」には二つの顔があります。 日本全土に自生するキク科植物・ニガナ(Ixeridium dentatum)は、 わずか5枚の舌状花を持つ小さな黄色い野草。 一方、奄美・沖縄で「ンジャナ」として食される島野菜は別種のホソバワダン。 どちらも、奄美の道端・食卓に根付いた苦さの植物です。 形態的特徴(葉) 根生葉は倒披針形・長い柄あり。 茎葉は基部が抱茎するのが同定ポイント 形態的特徴(花) 直径約1.5cmの黄色い頭状花序。 舌状花が通常5個と非常に少ないのが最大特徴 花期 主に5〜7月(秋に返り咲きあり) 果実 紡錘形の痩果、白い冠毛(綿毛)で風散布 生育環境 日当たりのよい草地・林縁・路傍など身近な場所 分布域 北海道〜南西諸島、朝鮮半島・中国・ロシアなど東アジア広域 和名の由来 切ると白い乳液が出て舐めると強い苦味がある(毒性はなし) 特性 無融合生殖(単為生殖)で種子形成 利用 古くから健胃薬などの民間薬・食用として利用 https://kametora-lab.github.io/kametora_kusabana_sanpo/plants/0104/

ウシハコベ
奄美大島の道端や湿った場所で見られる身近な野草、ウシハコベ(学名: Stellaria aquatica)。 春の七草のハコベより全体的に大きく、5本に分かれた花柱が最大の特徴です。 小さな白い花を咲かせるこの植物の見分け方や生態を詳しく解説します。 形態的特徴: 茎:下部は地を這い、上部は立ち上がる。節が暗紫色を帯び、上部には粘着性のある腺毛が密生する。 葉:長さ2.5~8cmの卵形~広卵形で波打ち、対生。上部の葉は茎を抱きこむ(抱茎)。 花:直径8~10mmの白色。花弁は5枚だが深く2裂するため10枚に見える。雄しべの中心にある雌しべの花柱が5個あるのが最大の特徴(一般的なハコベは3個)。 分布域/生育環境:北海道から九州、南西諸島を含む日本全土。ユーラシアなどに広く分布。やや湿った山野、河川敷、畑、道端などを好む。 花期:4月~11月 奄美特有情報:奄美大島でも湿り気のある道端や畑の周辺などの身近な環境でよく見られる。(※同属のコハコベは沖永良部島などで「ミジナ」とも呼ばれる記録あり)

ゴクラクチョウカ(ストレチア、ストレリチア)
まるで極楽鳥!鮮やかな南国気分を味わえる「ゴクラクチョウカ(ストレチア)」。 温暖な奄美大島では庭園や公園で屋外栽培され、オレンジと青のコントラストが美しい花を咲かせます。 極楽鳥花の特徴、開花時期や素敵な花言葉について詳しく解説します。 形態的特徴: 花:オレンジ色の萼片(ガク)と青色の花弁。「仏炎苞」と呼ばれるくちばしのような硬い鞘から、順番に花を咲かせるため数ヶ月間長く楽しめる。 葉:長さ90~120cmの卵状長楕円形。バナナの葉に似た形で、厚い角質層に覆われる。 根:太い多肉質の貯蔵根を持ち、水分や多糖類を蓄積できるため乾燥に強い。 分布域/生育環境:南アフリカ原産。ハワイなど温暖な気候の地域で広く観賞用として栽培される。 奄美特有情報:奄美大島の原生林などに自生しているわけではないが、温暖な気候が非常に適応しているため、庭園や公園、施設などで観賞用としてよく植栽されており、屋外でも元気に花を咲かせる姿が見られる。

スダジイ(別名:イタジイ、ナガジイ)
奄美大島の深い森を支える巨木「スダジイ(イタジイ)」。 照葉樹林の代表種で、初夏には山を黄色く染める花を咲かせ、秋にはアク抜き不要で食べられる美味しいドングリを実らせます。 板根や美しい樹冠の秘密など、奄美の自然に欠かせないシイの木を詳しく解説。 形態的特徴(花・葉・茎・果実): 樹皮: 黒褐色で、成長すると縦に深く不規則な割れ目が入る。 葉: 厚い革質。表面は光沢のある濃緑色、裏面は微細な毛により銀白色〜鈍い金色に見える。 花: 4〜6月開花。雄花は淡黄色の穂状で垂れ下がり、強い香りを放つ。 果実(ドングリ): 翌年秋に熟す「2年成」。細長いしずく型で、殻斗(かくと)に包まれる。アクが少なく生食可能。 分布域/生育環境: 福島県・新潟県以南〜沖縄諸島(国外:韓国済州島など) / 海岸近くから低山帯の照葉樹林。森の優占種。 奄美特有情報(方言・利用法・レッドデータ等): 方言名: 「イタジイ」(板状の根=板根が発達するため) 地域特性: 奄美のオキナワジイは殻斗の先端が完全に合着しているという形態的特徴がある。 利用: シイタケ栽培の原木(ほだ木)として最高級。ドングリは島の人々にとって秋の味覚。 生態系: アマミノクロウサギやカケスなど、多くの野生動物の貴重な食料源。

コバンモチ
奄美の森を彩るコバンモチ(学名 Elaeocarpus japonicus)。 年中落葉する古い葉が真っ赤に染まり、緑の樹冠に点在する様子はまるで小判が舞っているよう。 徳之島の伝統建築を支えた柔軟な木材の秘密など、奄美の自然の魅力を詳しく紹介します。 形態的特徴: 葉: 長楕円形で光沢がある。古い葉が一年中赤く紅葉し、緑の中に赤い葉が混じるのが最大の特徴。葉柄の先が膨らみ赤みを帯びる。 花: 5〜6月頃(南西諸島では2〜4月頃)、淡黄緑色の小さな花を下向きに咲かせる。花弁の先が細かく裂ける。 果実: 秋に黒紫色(濃青色)に熟す小さな核果。 分布域/生育環境: 本州(紀伊半島以西)、四国、九州、琉球列島。暖帯から亜熱帯の常緑広葉樹林に自生。 花期: 2月〜6月 奄美群島特有情報: 徳之島などの森を構成する主要な樹木。木材が非常に柔軟で「しなる」ため、伝統的な茅葺き屋根の「押さえ」として重宝されてきた歴史がある!

リュウキュウツルウメモドキ(別名:リュウキュウオオバツルウメモドキ)
南西諸島(奄美大島や沖縄など)の林縁に自生するつる性植物、リュウキュウツルウメモドキ(Celastrus kusanoi)の生態を解説します。本土のツルウメモドキよりも大型で無毛なのが特徴。11月~1月に熟す美しい橙赤色の仮種皮(実)の魅力と観察ポイントに迫ります。 形態的特徴: 全体的に大型で完全に無毛。葉は長さ7~11cmで卵円形や広楕円形。古い幹には白く明瞭な皮目(ひもく)が著しく発達する。 分布域/生育環境: トカラ列島(中之島)を北限とし、奄美大島、徳之島、沖縄諸島、台湾、中国南部、フィリピンにかけて分布。主に亜熱帯から暖帯の林縁や林道沿いの低木林に生育。 花期: 3~4月(実は11月から1月にかけて熟す)

ヤエヤマコウゾリナ
奄美大島などの路傍でよく見られるキク科のヤエヤマコウゾリナは、カミソリのようにザラつく剛毛と黄色の花が特徴です。環境保全に向けた今後のモニタリング課題など詳しい生態を解説します。 形態の特徴: 花: 沖縄県内では春(3〜5月頃)に鮮やかな黄色の頭花を茎の先端に円錐花序状または簇生して咲かせます。総苞は円筒形から鐘形・卵形で、質感が柔らかく毛が密生します。 葉: 互生し、下部の茎葉は倒卵形から長楕円形(長さ8〜15cm、幅1〜3cm)です。縁には不規則な鋸歯があり、両面に短剛毛が密生しているため触れるとザラついた感触があります。 茎: 直立して単生または基部から少数分枝し、上部1/3で活発に枝を分けます。表面には、先端が2〜4個の鈎(かぎ)状に分かれた硬い毛や刺状の腺毛が密生しています。 配布領域 / 生育環境: 【国内】八重山諸島を含む沖縄県、および鹿児島県の奄美諸島(奄美大島、徳之島など)。 【国外】台湾、中国(南部〜チベット)、インド、パキスタン、ネパール、ベトナム等のほか、オーストラリアや北アメリカにも帰化しています。人為的な撹乱が日常的に発生する路傍などにパイオニア植物として適応しています。 花期: 3〜5月(沖縄地方での開花期。ヒマラヤ地域などでは7〜9月)

セリ(芹)
奄美大島の水辺が観察ポイント!春の七草でおなじみ、セリをご紹介。 縁にギザギザのある葉と小さな白い花が外見的特徴です。特有の爽やかな香りが魅力の湿生植物を探してみませんか? 日本全国に自生する日本原産のセリ科の多年草です。「春の七草」の筆頭として古くから親しまれ、特有の爽やかな香りとシャキシャキとした食感が魅力です。1つの場所に競り合うように群生して伸びることが名前の由来とされています。 形態的特徴: 花:茎の先端が枝分かれし、直径5cmほどの複散形花序(傘状のまとまり)を出し、微細な白い花を無数に咲かせます。花弁は5個あり、花柄の長さが揃っているため花序全体がまとまって見えます。 葉:根際に集まる根生葉と、茎に互生する葉があります。1〜2回3出羽状複葉で、小葉は5枚以上あり卵形〜狭卵形をしています。葉の縁には明確な鋸歯(ギザギザ)があり、葉柄はさや状になります。全体に柔らかく緑色ですが、冬の寒さに当たるとアントシアニンを帯びて赤っぽく色づくこともあります。全体から強い芳香を放ちます。 茎:内部は中空(ストロー状)になっています。春から夏にかけて日が長くなると茎が直立して伸長し、同時に株の基部から四方に「ランナー(匍匐枝)」を長く伸ばして盛んに増殖します。 分布域 / 生育環境: 日本全国(北海道から九州、南西諸島等)をはじめ、シベリア、東アジア、東南アジアからオーストラリア大陸に至るまで広く分布します。年間を通じて水気が供給される水辺や湿地を好みます。

オオキバナムカシヨモギ(ナガバコウゾリナ)
奄美大島の林縁が観察ポイント! オオキバナムカシヨモギは、草丈最大3mで茎が木質化し、黄色の小さな頭花を無数に咲かせるダイナミックな外見的特徴を持つ大型草本です。 森の境界でひときわ存在感を放つその迫力を探してみませんか? 九州南部(屋久島以南)から琉球列島、台湾や中国南部などに広く分布する熱帯・亜熱帯要素の強い大型の多年生草本です。最大3mにも達する木質化した茎や、長さ40cmに及ぶ巨大な葉を持ち、春には無数の黄色い頭花を咲かせる、亜熱帯の林縁生態系における代表的なパイオニア植物です。 形態的特徴: 花:長さ5〜8mm、幅4〜5mmの半球状をした鮮やかな黄色の頭花を、茎の上部の円錐花序に無数に咲かせます。舌状花はなく、筒状花のみで構成されています。 葉:互生し、倒卵状長楕円形で長さ25〜40cm、幅8〜15cmに達する巨大な葉を持ちます。先は短く尖り、縁には細かく鋭い鋸歯が並びます。両面とも無毛である点が特徴であり、茎の上部にいくに従って葉は小さくなります。なお、根出葉は開花期には枯れて消失します。 茎:直立し、高さ1〜3mに達します。基部はしばしば木質化して物理的な強度を高め、上部ではよく枝分かれします。 分布域 / 生育環境: 国内では鹿児島県の屋久島、種子島を北限とし、奄美大島を含む琉球列島全域、与那国島にかけて分布します。国外では台湾、中国南部、東南アジアからインドにかけて広く分布しています。日当たりのよい林縁の荒地、道端、常緑広葉樹林内の湿潤な腐植のある林床などに生育し、土砂崩れや伐採跡地などの空間に素早く進出します。 花期:3月〜5月

ブゾロイバナ(フソロイバナ、ブソロイバナ)
奄美大島の道端で目を惹くブゾロイバナ。和名の由来や、学名 Anisomeles indica が示す不思議な外見的特徴を徹底解説!紫色の不揃いな花や独特の香りを放つ生態など、日当たりの良い林縁での観察ポイントをご紹介します。 基本情報:九州南端から琉球列島に分布する大型の草本。全体に曲がった毛が密生し、強い刺激臭を放つのが特徴。花の上唇と下唇の形が大きく異なり「不揃い」であることが名前の由来とされる。 形態的特徴: 花: 茎の節や葉腋に密集した集散花序を作り、長さ4〜13cmの穂状(総状)になる。紅紫色〜紫紅色の唇形花で長さ10〜20mm。上唇は短小で平坦だが、下唇は大きく発達して3裂し、中裂片はさらに2浅裂する。4本の雄しべが長く突き出し、開花前の蕾は五角錐の形をしている。 葉: 対生し、長さ3〜12cmの卵形。先端は鋭く尖り、基部は真っ直ぐ切れた形かやや心形になる。縁には鈍い鋸歯がある。葉身は膜質で、表面・裏面ともに毛が生える。 茎: シソ科特有の四角形(断面が正方形に近い)をしており、直立して横枝を出す。表面には曲がった短い毛が密生しており、植物体全体から刺激的な匂いを発する。 分布域 / 生育環境: 国内では鹿児島県(奄美大島、与論島)以南の琉球列島(沖縄)に分布。国外では台湾、中国南部、インド、東南アジアからオセアニアまで広く分布。日当たりの良い低地の路傍、林縁、田畑の縁など、適度な人為的撹乱がある環境を好む。 花期: 3月〜10月(温暖な奄美・沖縄地域では年間を通じて開花が見られることもある) 利用法: 国外(インド、スリランカ、中国、台湾など)の伝統医学では、健胃、鎮痛、抗炎症、皮膚疾患の治療などに全草や葉の煎じ薬が用いられてきた。現代科学においても、成分(オバトジオライドなど)が持つ強力な抗炎症作用や抗ウイルス効果、さらに強い匂いを活かした天然の忌避剤としての研究が進められている。 レッドデータ等: 環境省のレッドリストには指定されていないが、国内分布の北限にあたる鹿児島県のレッドデータブックにおいては「絶滅危惧I類」に指定されており、地域的には希少な植物として扱われている。

ギシギシ(シノネ、ウマスカンポ、オカジュンサイなど)
基本情報:日本全土からアジアにかけて広く分布する大型の多年草。春先の新芽はぬめりがあり「オカジュンサイ」として食用にされ、太い黄褐色の根は「羊蹄(ヨウテイ)」として漢方薬にも利用される。非常に強健で深い直根を持つため、強害雑草としても有名。 形態的特徴: 花: 雌雄同株で、両性花と雌花が同じ株につく。花弁はなく、茎の頂部付近に淡緑色の小花が輪生状に多段に密集して咲く(円錐花序)。花粉は風によって運ばれる(風媒花)。受粉後、内側の3枚の萼片(内花被片)が大きくなって果実(痩果)を包み込む。この翼の中央にはすべて「瘤体(りゅうたい)」と呼ばれるこぶ状の白い突起があり、翼の縁には不規則な小歯(低鋸歯)が見られるのが特徴。 葉: 根出葉は長さ10〜25cmの長楕円形で長い柄があり、基部は心形または広楔形で丸みを帯びる(近縁種のスイバのように矢じり形にはならない)。葉の縁はわずかに波打つ。茎の上のほうにつく葉ほど小さくなり、柄がなくなる。 茎: 直立して上部で枝分かれし、表面には縦の稜線(溝)があって無毛。地下には非常に太く硬い黄色の直根があり、地中深くまで伸びて栄養を蓄える。 分布域 / 生育環境: 日本全土(北海道〜沖縄・南西諸島)、朝鮮半島、中国、台湾、ロシアに分布。やや湿った場所を好み、水脈に沿って群生しやすいため地下水位を知る指標植物にもなる。窒素分が多い富栄養な土壌を好み、空き地、河川敷、農地周辺まで幅広く適応する。 花期: 4月〜8月(地域により主に5月〜8月) 利用法: 春先のまだ葉が巻いている若芽を茹でて水にさらし、お浸しや和え物(オカジュンサイ)などにして食される。ただし、シュウ酸を含むため生食や多食は避ける必要がある。また、根は古くから漢方薬(生薬名:羊蹄)や民間療法において緩下剤や皮膚疾患の薬として利用されてきた。

ヤンバルセンニンソウ(テリハセンニンソウ)
奄美大島の明るい林縁が観察ポイント!ヤンバルセンニンソウは、強い光沢の葉と純白の花が外見的特徴のつる性植物です。有毒ですが、亜熱帯の森を覆い尽くすように咲き誇る美しい姿を探してみてください。 基本情報:種子島・屋久島以南から南西諸島、台湾、東南アジアにかけて分布する常緑の木本性つる植物。強い光沢のある厚い葉と、初夏に無数に咲く白い十字形の花が特徴。全草を乾燥させると黒変する性質を持つ。 形態的特徴: 花: 茎頂または葉腋から円錐状の集散花序を出し、直径1.5〜3cmほどの白い花を上向きに多数咲かせる。花弁に見えるものは4枚の「萼片」であり、白色の倒披針形で十字状に平開する。花の中央には多数の雄蕊と雌蕊があり、雄蕊の葯は先端が突出する(葯隔突出)。雌蕊の花柱には淡黄色の長い開出毛が密生している。 葉: 対生し、3枚の小葉からなる「1回3出複葉」。小葉は長さ5〜12cmの卵形〜長卵状楕円形で、縁にギザギザのない全縁。厚い革質で表面の光沢が非常に強いのが特徴であり、「テリハセンニンソウ(照葉仙人草)」の別名の由来となっている。裏面はやや白みを帯び、乾燥すると全体が黒色に変色する特性がある。 茎: つる性で他の樹木などに絡みついて成長し、古くなると下部は木質化する。茎は淡紫褐色で無毛。若い枝や葉柄、花柄は赤みを帯びることが多い。受粉後の果実(痩果)は半月状で、長く伸びた羽毛状の花柱がパラシュートの役割を果たし、風で種子を散布する。 分布域 / 生育環境: 国内では九州(種子島・屋久島以南)、トカラ列島、奄美群島、沖縄諸島、八重山諸島(宮古群島を除く)に分布。国外では台湾、中国南部、フィリピン、ベトナム、東南アジアからインドに広く分布。亜熱帯の明るい林縁や低木林の冠部などに生え、旺盛に這い登って光を独占する。 花期: 4月〜9月(春〜夏にかけて長く咲く。暖地では3月頃から開花が見られることもある) 利用法: 植物体内に配糖体を含み、傷つけるとプロトアネモニンという有毒成分が生成される。皮膚に触れるとかぶれや炎症を引き起こすため「牛食わず」とも呼ばれる。取り扱いには注意が必要だが、その美しさと強健さから、壁面緑化やつる棚(パーゴラ)向けの園芸植物として利用されることがある。

ツルマオ
奄美大島の道端や林縁が観察ポイント! ツルマオは、地を這う茎や3行脈が目立つ対生の葉といった外見的特徴を持つイラクサ科の野草です。目立たないながらも一年中咲く小さな花など、身近な自然の魅力をご紹介します。 基本情報:紀伊半島などの本州一部から琉球列島、アジア広域にかけて分布する匍匐性の多年生草本。茎は蔓状に地を這って伸び、十字対生につく「3行脈」が目立つ葉と、葉腋に球状に固まって咲く小さな白黄色の花が特徴。南西諸島ではごく普通に見られる野草である。) 形態的特徴: 花: 雌雄同株。葉の付け根(葉腋)に白黄色の小さな花が球状に固まってつく。茎の先端側(上方)に雄花が、基部側(下方)に雌花がつく。雄花には長さ約4mmの短い柄があり、5枚の花被片と5個の雄しべを持つ。雌花はほとんど無柄で、2枚の花被片が合着して子房を包み込み、先端に毛がある。 葉: 十字対生し、長さ1〜3mmの短い葉柄を持つ。葉身は長さ3〜10cm、幅1〜2.5cmほどの披針形〜長楕円状披針形で、先端は突き出して尖り、基部は円形または浅い心形になる。縁は全縁(ギザギザがない)。表面はざらつきがあり、裏面には主脈と1対の側脈からなる「3行脈」が強く隆起して目立つ。両面の縁近くには疎らに短毛が生える。 茎: 黄緑色で細い円柱状。まばらに枝分かれしながら蔓状に長く地を這い、先端部のみ直立または斜上する。茎の皮には繊維があり、表面には全体に短毛が生えている。果実は長さ約1mmの黒色で光沢のある痩果を結ぶ。 分布域 / 生育環境: 国内では本州(東海地方、静岡県、紀伊半島南部、中国地方)、四国、九州南部、屋久島以南の南西諸島に分布。国外では台湾、中国中南部、東南アジアからインド、マレーシアにかけて広く分布する。林縁の適度に湿り気のある場所や、日当たりの良い荒地、道路端などに生育する。 花期: 8月〜10月(※奄美大島・沖縄などの南西諸島では夏の一部を除き、ほぼ1年中開花が見られる) レッドデータ等: 奄美大島を含む南西諸島では普通種であるためレッドデータ指定はない。しかし、分布の北限にあたる本州の千葉県、神奈川県、和歌山県、長崎県では絶滅危惧I類に、広島県では準絶滅危惧に指定されており、地域によって希少価値が大きく異なる

オニタビラコ
奄美大島の道端が観察ポイント! オニタビラコは、タンポポに似た小さな黄色い花と綿毛の外見的特徴を持つキク科の野草です。身近な雑草ですが実は食べられる、その魅力と生態をご紹介します。 基本情報:日本全土に広く分布するキク科の越年草。タンポポに似た小さな黄色の花を咲かせ、花後には綿毛をつける。どこにでも生える身近な雑草だが、野草として食用にもされる。) 形態的特徴: 花: 直径1cmに満たない(7〜8mm程度)小さな黄色の頭状花序を多数咲かせる。花びらの一枚一枚が丹精な形をしており、すべて舌状花からなる。タンポポのように種子が熟すると白い綿毛が現れ、風に乗って飛散する。 葉: 主に根出葉で、ロゼット状に地面に広がる。羽状に深く裂け、頂裂片が最も大きい。茎につく葉(茎葉)は少なく、上部に行くほど小さくなる。 茎: 根元から直立し、上部で枝分かれして複数の花をつける。全体に細かい毛が生えており、茎や葉を傷つけると白い乳液が出る。 分布域 / 生育環境: 日本全土(北海道〜沖縄・南西諸島)に広く分布。国外では中国、台湾、東南アジアからオーストラリアなど広く帰化している。日当たりの良い庭、空き地、道端などの適度な人為的撹乱がある環境を好む。 花期: 春〜秋(奄美大島や小笠原諸島などの温暖な地域では、年間を通じて開花が見られる) 利用法: 柔らかい若葉や茎は、お浸しや炒め物、和え物など、ご飯のおかずとして食用にされる野草である(※春の七草のひとつ「ホトケノザ」の正体である近縁種「コオニタビラコ」とは異なる植物であるため混同に注意)。 レッドデータ等: 情報なし(ごく一般的な雑草として扱われる)

クチナシ
奄美大島の森にも自生するクチナシ。外見的特徴である光沢のある葉と純白の花が、甘い香りを放つのが最大の観察ポイントです。実の利用法や育て方など、魅力的な植物の秘密を解説! 基本情報: - 東アジアの温帯から亜熱帯にかけて広く分布する常緑低木。 - 6〜7月(梅雨時)に強い甘い芳香を放つ純白の大型の花を咲かせる。ジンチョウゲ、キンモクセイと並ぶ「三大香木」のひとつ。 - 秋には橙赤色の果実をつけるが、熟しても裂開しない(口が開かない)ことが「クチナシ」の語源とされる。 - 果実は古くから黄色の染料や、漢方薬「山梔子(さんしし)」として重宝されてきた。 形態的特徴: 花: 6月〜7月にかけて、枝先に直径5〜10cmほどの純白の6弁花を咲かせる(園芸品種には八重咲きもあるが、野生種は一重咲き)。開花直後は真っ白だが、1〜2日経つと次第に黄色みを帯びてしおれる。非常に強い甘い芳香があり、夕方から夜にかけて特に香りが強くなる傾向がある。 葉: 長さ5〜12cmほどの長楕円形で対生する。葉の表面には強い光沢があり、濃緑色で革質。葉脈がはっきりと目立つのが特徴である。 茎: 幹は直立するより株立ち状に広がりやすい。秋に実る果実は長さ3cmほどの長楕円形で、先端に萼の残りが針のようについている。熟しても自然に割れない。 分布域 / 生育環境: 日本国内では本州(静岡県・福井県以西)、四国、九州、南西諸島(奄美大島、沖縄など)に分布。国外では中国、台湾、朝鮮半島、インドシナ半島に分布する。照葉樹林の林内や林縁などの半日陰で、やや湿り気のある弱酸性の土壌を好む。 花期: 6月〜7月(南西諸島ではより早くから開花が始まることがある) 利用法: 奄美特有の利用法の記載はないが、日本全国で古くから果実が食品(たくあんや栗きんとんなど)の黄色い着色料や、消炎・鎮静などの効能を持つ漢方薬「山梔子」として利用されてきた。また、伝統的な将棋盤や碁盤の脚の形はクチナシの実をかたどっており、これは対局中の「口出し無用(口無し)」という洒落に由来する。

イタチハギ(クロバナエンジュ)
奄美大島の日当たりの良い荒地や海岸が観察ポイントのイタチハギ。イタチの尾のような黒紫色の花と細かい羽状の葉が外見的特徴ですが、生命力が強すぎる外来種としての顔も持ちます。 北アメリカ原産の落葉低木。かつて法面緑化や砂防用として日本全国に導入されたが、現在は旺盛な繁殖力により在来種を駆逐する恐れがあり、「日本の侵略的外来種ワースト100」や「生態系被害防止外来種(重点対策外来種)」に指定されている要注意植物。 形態的特徴: 花: 枝先に長さ6〜20cmの細長い穂状花序を数個出す。花弁は筒状に巻いた1枚の「旗弁」のみで翼弁と竜骨弁は退化しており、濃紫色〜黒紫色をしている。雄しべは10本あり、先端の黄色〜オレンジ色の葯が暗紫色の花弁と強いコントラストをなし、全体としてイタチの尾のような外見になる。 葉: 長さ10〜30cmの奇数羽状複葉が互生する。小葉は5〜17対(11〜35枚)あり、長さ1.3〜5cmの長楕円形〜卵形。葉の裏面や表面には明色の「腺点」が点在し、葉を揉むと特有の独特な芳香(クミンや柑橘のような香り)を放つ。ハリエンジュと異なり、小葉の先端には微突起がある。 茎: 若い枝は緑色〜暗緑褐色で微細な短毛があり、刺(トゲ)はない。 分布域 / 生育環境: 北アメリカ東部〜メキシコ原産。ヨーロッパやアジアなど世界中に帰化しており、日本では北海道から沖縄(琉球列島)まで全国に広く分布している。土壌適応性が高く、荒れ地や河川敷などに密生する。 花期: 4〜7月(主に5〜6月) 利用法: 奄美大島固有の利用法は確認されていないが、日本全国(南西諸島を含む)で道路工事の法面緑化や、荒廃地の土砂流出防止、防風等の目的で植栽されてきた。窒素固定能力を持つため、肥料木としても利用された。 レッドデータ等: 環境省の「生態系被害防止外来種リスト」にて「総合対策外来種(重点対策外来種)」に指定。また、日本生態学会の「日本の侵略的外来種ワースト100」に選定されている。奄美大島を含む琉球列島にも分布が拡大しており、在来植物との競合が懸念されるため防除対策が必要とされている。

ハマクサギ
奄美大島の海岸林縁がおすすめの観察ポイント! ハマクサギは、淡黄色の花と、揉むと独特の匂いを放つ葉の外見的特徴を持つ植物です。不思議な香りを持つ自然のハーブを探しに行きましょう。 基本情報:葉を揉むとピーナッツバターやアーモンドに似た独特の臭気を放つ落葉小高木。葉にはペクチンが豊富に含まれ、初夏には淡黄色の小さな花を咲かせる。 形態的特徴: 花: 枝の先端に長さ5〜15cmの円錐花序を出し、淡黄色からクリーム色の小さな花をまばらにつける。花冠は長さ5〜10mmの筒状で、先端は4裂して水平に開く(くちびる状)。萼は鐘形で口に5つの小さな歯がある。雄しべ4個、雌しべ1個で花冠から大きく突出しない。 葉: 対生し、長さ4〜12cm、幅2.5〜7cmの広卵形〜卵状楕円形(または倒卵形)で膜質の質感。先端は短く尖り、基部は葉柄に流れる。成木では全縁だが、若木や徒長枝では鈍く尖った粗い鋸歯が出ることがある。表面に光沢があり、両面とも脈上に白毛がある。最大の特長として、揉むと揮発性成分による特異な臭気がある。 茎: 茎や枝は木質化し、シソ科特有の四角形の断面を持つ。葉柄基部の「葉枕(ようちん)」が発達しており、節の部分が横にふくらむ構造が特徴。樹皮は灰褐色で平滑。 分布域 / 生育環境: 日本国内では本州(近畿以西)、四国、九州、琉球列島に分布。国外では台湾、中国中南部〜東南部などに自生。海岸沿いの林縁、山地の林内に生え、特に排水の良好な土壌や石灰岩地帯を好む。 花期: 5月〜6月(地域や個体によっては9月頃まで) 利用法: 奄美大島での特有の利用法の記載はないが、本種は古くから多様に利用されている。葉に30〜40%もの高濃度ペクチンを含むため、中国では葉から鮮やかな緑色のゼリー状食品「神仙豆腐(観音豆腐)」が作られ、食用とされる。また、特有の臭気を利用して家畜舎のハエよけとして枝を吊るす伝統もある。さらに日本の盆栽界では「ニオイカエデ」の名で親しまれ、観賞価値が高い。

シマサルナシ(ナシカズラ、クガ、グガ、シマカズラ)
奄美大島の海岸近くの林縁が観察ポイント! シマサルナシは、キウイに似た無毛の小さな果実と光沢のある葉の外見的特徴を持つ植物です。美味しくて栄養満点な島の恵みを探しに出かけませんか? 基本情報:キウイフルーツの近縁種で、秋には毛のない「ミニキウイ」のような甘酸っぱい果実をつける落葉性のつる植物。ビタミンCやポリフェノールが豊富である。 形態的特徴: 花: 雌雄異株。葉腋から集散花序を出し、直径1.5〜2cmほどの白色から淡黄色の花を下向きにつける。花弁と萼片はそれぞれ5個あり、多数の雄しべを持つ(雄花の葯は黄色)。両性花(雌株の花)の子房や小花柄には赤褐色の綿毛が密生する。 葉: 互生し、長さ6〜13cm、幅4〜8cmの楕円形から広楕円形、または卵状楕円形。葉の先は鋭く尖り、縁には硬くてまばらな鋸歯がある。葉の質は厚い紙質で硬く、表面は濃緑色で強い光沢がある。若い葉は脈上に褐色の軟毛があるが、成長すると無毛になる。 茎: 若い枝には赤褐色の綿毛があるが、のちに無毛となる。幹の樹皮は灰黒色から灰褐色で、成長すると縦にひび割れ(亀裂)ができる。 分布域 / 生育環境: 本州(紀伊半島、山口県など)、四国、九州、南西諸島(奄美諸島、沖縄諸島など)の暖地沿岸部に分布。国外では朝鮮半島南部の島嶼部や台湾にも見られる。海岸近くの林縁や山地の林内に生育し、耐暑性や耐塩性に優れる。 花期: 5月〜6月 奄美特有情報: 方言: 奄美大島や沖縄などでは「クガ」「グガ」「シマカズラ」といった方言名で呼ばれることがある。「クガ」などは果実の形から男性の睾丸や卵を意味する言葉に関連しているという説がある。 利用法: 秋から冬にかけて熟す果実は、甘酸っぱくキウイフルーツそっくりで生食できるほか、果実酒などにも利用される。キウイフルーツのアレルギー原因物質である「アクチニジン」が極めて少なく、ビタミンCを豊富に含むため、機能性食品としても注目されている。 レッドデータ等: 奄美大島での特有のレッドリスト指定の記載はないが、分布の北限にあたる三重県や、愛媛県(松山市:絶滅危惧ⅠB類)、兵庫県などで絶滅危惧種としてレッドデータブックに記載され、保護の対象となっている地域がある。

ハドノキ
奄美大島の林縁に自生するハドノキ。葉脈が赤紫に染まる外見的特徴や、幹に直接咲く幹生花が観察ポイント。刺がないイラクサ科の樹木の不思議な魅力を、奄美の自然と共に解説します。 基本情報: イラクサ科の植物でありながら、チクチクとした刺毛を持たない常緑性の低木〜小高木です。葉の裏面にある脈が赤紫色に染まることや、枝(幹)に直接小さな花や実をつける「幹生花」の様相を示すのが大きな特徴です。白いゼリー状の果実は野鳥やニホンザルなどの貴重な食料となります。 形態的特徴: 花: 雌雄異株です。前年枝の葉痕に、紅色を帯びた小さな花が密集してつく団集花序を形成し、幹に直接花が咲く幹生花のような姿になります。雄花序は無柄または長さ3〜5mmの柄があり、雄花の花被片と雄しべは3個。雌花序は3〜5mmの柄があるか、またはほぼ無柄で密集し、花被は筒状です。 葉: 互生し、長さ5〜15cm、幅2〜4cmの長楕円状披針形をしています。先端は鋭く尖り、基部は鈍形または広いくさび形、縁には粗く鈍い鋸歯があります。薄くがさがさした質感で、3行脈が目立ちます。最大の識別ポイントは、裏面に隆起する主脈や側脈、そして長さ1〜3cmの葉柄が紅紫色を帯びることです。 茎: 樹皮は赤褐色で皮目が目立ちます。新枝には短い伏毛(表面に寝た毛)があり、紫色を帯びています。 分布域 / 生育環境: 日本国内では本州(伊豆半島、紀伊半島南部)、四国、九州南部、琉球列島に分布し、国外では台湾からフィリピン、東南アジアにかけて分布します。黒潮の影響を受ける温暖・多湿な低地や山地の沢沿い、林縁に生育し、攪乱跡地にいち早く侵入するパイオニア植物としての性質も持ちます。 花期: 2月〜4月(果期は11月〜3月頃)

ヤナギイチゴ(メグサリ、コゴメイチゴ)
奄美大島の林縁や渓流沿いで見られるヤナギイチゴ。細長い葉と橙黄色のイチゴ状の果実という外見的特徴が魅力です。裏面が真っ白な葉が風に揺れる様子が観察ポイント。イラクサ科の珍しい木イチゴの生態を解説します。 基本情報:名前に「イチゴ」と付きますがバラ科ではなくイラクサ科に属する落葉低木です。ヤナギのように細長い葉と、キイチゴに似た橙黄色の集合果をつけるのが特徴です。葉の裏面には真っ白な絹毛が密生しており、風に揺れると白く目立ちます。初夏に実る果実は食用になるほか、かつては強靭な樹皮から繊維を取り出して麻の代用品として利用されていました。 形態的特徴: 花: 雌雄異株(稀に同株)。葉の展開後である3月〜5月にかけて、葉の付け根(葉腋)から長さ約1cmの柄を出し、多数の微小な花が球状に密集した「団散花序」を2個ずつ対になってつけます。雄花は花被片と雄しべが4個あり、雌花は花被が壺状に子房を包み込み、柱頭には白い毛が房状に密生します。 葉: 互生し、長さ7cm〜20cm、幅1cm〜2.5cmほどの線状披針形または長楕円形をしています。葉の表面は三行脈が深く窪んでシワがあり、やや光沢があります。裏面には雪白色または銀色の絹毛(綿毛)が密生しています。 茎: 幹は灰褐色で細かい皮目が多数あります。枝はよく伸びて広がり、若い枝には白い毛が多く見られます。樹皮は非常に強靭な繊維質です。 分布域 / 生育環境: 日本国内では関東地方以西の本州、四国、九州、沖縄(琉球諸島)に分布し、国外では中国、台湾、インド、ネパールなどに広く分布します。海岸近くから山地にかけての湿潤な林縁や渓流沿い、日当たりの良い斜面や岩場に生育します。 花期: 3月〜5月(果期は5月〜9月。6月頃に多肉化した花被が痩果を包み込み、直径5〜7mmの橙黄色をしたイチゴ状の集合果になります)。 利用法: 一般的には、甘みのある果実を生食したり、ジャムや果実酒に加工して利用します。また、古くは強靭な樹皮から繊維を採り、紐や網、布を織る麻の代用品として利用されていました。

マツバラン
奄美大島の森や岩場に着生するマツバラン。根も葉もなく緑色の茎が二又に分かれる不思議な外見的特徴が魅力です。黄色く熟す丸い胞子嚢が観察ポイント!江戸時代から愛された生きた化石の生態と秘密を解説します。 基本情報:名前に「蘭」とつきますがラン科ではなく、維管束植物でありながら根も葉も持たないという極めて原始的な姿をしたシダ植物です。「生きた化石」とも呼ばれ、太古の植物が退行的進化を遂げた結果だと考えられています。日本では江戸時代から「奇の文化」を代表する古典園芸植物として珍重され、数多くの品種が作られました。現在、野生のものは乱獲や環境変化により減少し、全国的に準絶滅危惧種に指定されています。 形態的特徴: 花: シダ植物であるため、花は咲きません。代わりに胞子で繁殖します。 葉: 植物学的な意味での「真の葉」は存在しません。茎の表面に「前葉体」や「鱗片状突起」と呼ばれる小さな突起がまばらに互生していますが、これらには維管束が通っていません。 茎: 根を持たず、地下には水平に伸びる地下茎(根状茎)があり、そこから褐色の仮根を出して菌類(内生菌)と共生し栄養を得ます。地上茎は緑色で無毛、直立または下垂し、上方で「二叉分枝(一つの軸が二つに分かれる)」を規則正しく繰り返して箒(ほうき)のような独特のフォルムを形成します。枝には稜があり断面は三角形になります。分岐点の付近に3つの胞子嚢が合着した丸い「合嚢(単体胞子のう群)」をつけ、未熟な時は緑色ですが、成熟すると鮮やかな黄色から橙色に変化します。 分布域 / 生育環境: 日本国内では本州(宮城県・石川県以南の暖地)、四国、九州、琉球列島(奄美から沖縄諸島)、小笠原諸島に分布します。国外では世界の熱帯から亜熱帯地域に広く分布します。 花期: 花は咲きませんが、常緑性のため一年中観察でき、成熟した黄色い胞子嚢群も見られます。

ショウベンノキ(ヤマデキ、マデキ)
奄美大島の森で見られるショウベンノキ。艶やかな三出複葉と、初夏に咲く白い花が外見的特徴です。春先に枝を切ると出る大量の樹液が一番の観察ポイント!ユニークな名前と生態を持つ熱帯・亜熱帯植物の謎を詳しく解説します。 基本情報:四国南部から九州、奄美大島を含む琉球列島や台湾などの温暖な地域に分布する常緑の小高木です。最大の特徴は、春先に枝を切ると切り口から水のような樹液が大量に滴り落ちることで、これが「小便の木」というユニークな和名の由来となっています。初夏に白い小花を咲かせ、秋には赤い果実をつけます。 形態的特徴: 花: 枝の先端から長さ10cm〜20cmの円錐花序を出し、直径約5mmの小さな花を多数つけます。花弁は5枚で白色〜緑白色の倒卵形をしており、萼(がく)よりもやや長くなります。雄しべも5本で花弁と同長、雌しべの柱頭はわずかに3裂します。 葉: 茎に対生してつき、基本的には3枚の小葉からなる「三出複葉」です(まれに単葉や5小葉になることもあります)。小葉は長さ7cm〜15cmの長楕円形で、先端は鋭く尖り、縁には浅い鈍鋸歯があります。多肉質のような厚い革質で表面には強い光沢があり、裏面は主脈が著しく隆起しています。 茎: 頂芽を作らず、1対の仮頂芽から有花枝や無花枝を伸ばしてY字型(二又)に分枝しながら成長します。若い枝は緑色で無毛、縦の白い筋(皮目)が目立ちます。成木の樹皮は黒褐色〜暗褐色で白い斑点があり、エゴノキに似たのっぺりとした質感になります。 分布域 / 生育環境: 国内では四国(高知県西南部)、九州(大分県・長崎県以南)、琉球列島(奄美大島を含む南西諸島)に自生し、国外では台湾や中国南部に分布します。黒潮の影響を受ける温暖で湿潤な常緑樹林内や渓流沿いに生育します。 花期: 3月〜6月(奄美大島や沖縄などの温暖な地域では早く、3月末〜4月頃から咲き始めます)。果期は11月頃で、直径7〜10mmの液果が赤く熟します。

ウラジロエノキ
ウラジロエノキは奄美大島などの林縁で見られる常緑高木。風に揺れると輝く銀白色の葉裏という外見的特徴が魅力です。森の開拓者であるパイオニア植物ならではの観察ポイントや生態を詳しく解説! 基本情報:奄美大島を含む南西諸島や小笠原諸島、および世界の熱帯・亜熱帯に広く分布する常緑高木です。伐採跡地などにいち早く定着し、急速に成長する典型的な「パイオニア植物(先駆樹種)」として知られています。名前の通り、葉の裏面が銀白色に輝くのが最大の特徴です。 形態的特徴: 花: 雌雄同株または雑居性。花期は長く、葉腋(葉の付け根)から長さ1.5〜3cmほどの集散花序を出します。直径3mm程度の黄緑色の小さな花を多数咲かせますが、小さいためあまり目立ちません。 葉: 枝に2列に互生してつきます。長さ5〜15cm、幅2〜6cmほどの卵状長楕円形で、先端は長く尾状に尖り、基部は左右非対称の浅いハート形(心形)をしています。表面には短い毛がありざらつきますが、裏面には伏せた絹毛が密生しており、全体が銀白色に見えるのが顕著な特徴です。葉の縁には細かく整った鋸歯(ギザギザ)があり、基部から伸びる3本の太い葉脈が目立ちます。 茎: 樹皮は灰白色で滑らかですが、若い枝には灰白色の短毛が密生します(成長すると脱落します)。枝には横に長い皮目(空気穴)が多く見られ、材はもろくて折れやすい性質を持ちます。 分布域 / 生育環境: 日本国内では屋久島・種子島を北限とし、奄美群島、沖縄諸島、先島諸島などの南西諸島全域、および小笠原諸島に分布します。国外では台湾、中国南部、インド、東南アジア、オーストラリアなど広範囲に自生。日照を好む陽樹であり、湿潤な地域の開けた場所や林縁によく生育します。 花期: 3月〜9月

モッコク
モッコクは奄美大島で見られる常緑樹。ツヤのある葉と赤い葉柄の外見的特徴が魅力。初夏の白い花や秋の赤い実など観察ポイントが満載!庭木の王様と呼ばれる理由や育て方を解説します。 基本情報:関東以西の本州から四国、九州、南西諸島にかけて分布する常緑高木です。モチノキやモクセイと並び「三大庭木」「庭木の王様」と称され、江戸時代から日本庭園に欠かせない格調高い樹木として愛されてきました。葉柄が赤みを帯びる艶やかな葉と、秋に熟して割れる赤い実が特徴的です。 形態的特徴: 花: 雌雄異株(両性花をつける株と雄花のみの株がある)。初夏、葉の付け根(葉腋)から柄を出し、直径1〜2cmほどの小さな5弁花を下向きに咲かせます。色は白色から次第にクリーム色(黄色)へと変化し、洋ランのセッコク(石斛)に似た甘い芳香を放ちます。 葉: 枝に対生ではなく互生してつきますが、枝先に集まって生えます。長さ4〜7cmほどの倒卵状楕円形〜靴べら形で、縁にギザギザ(鋸歯)はありません。葉脈が見えないほど分厚い革質で、表面は強い光沢のある暗緑色をしています。最大の識別ポイントは、葉の付け根(葉柄)が赤みを帯びている点です。 茎: 幹の樹皮は暗灰色〜黒灰色で滑らかであり、多数の皮目を持ちます。若い枝は無毛で灰褐色。材は緻密で硬く、美しい赤褐色を帯びています。 分布域 / 生育環境: 日本国内では千葉県(関東地方南部)以西の本州太平洋沿岸、四国、九州、奄美大島を含む南西諸島に自然分布します。国外では朝鮮半島南部、台湾、中国、東南アジアからインドにかけて広く分布。海岸近くの温暖な山地に自生し、潮風や大気汚染にも強い性質を持ちます。

イヌクグ
イヌクグは奄美大島の道端や海岸の草地で見られるカヤツリグサ科の多年草。ブラシ状の穂と丸みを帯びた三角の茎という外見的特徴を持ちます。熟すと小穂が根元から丸ごと落ちるユニークな観察ポイントや似た草との見分け方を解説! 基本情報:本州(関東以西)から四国、九州、奄美大島を含む南西諸島にかけて分布する多年草です。「クグ」とはカヤツリグサ科の植物(特にハマスゲ)を指す古名であり、それによく似ているものの実用性が劣ることから「イヌクグ」と名付けられました。茎の先にボトルブラシのような円柱状の穂をつけるのが特徴です。 形態的特徴: 花: 茎の先端に単一の花序をつけます。花序のすぐ下には、長さの異なる3〜7枚の葉状の「苞葉(ほうよう)」があり、これが放射状に広がって花序の受け皿のようになります。花序は5〜15本の枝に分かれ、その先端に長さ1.5〜3cm、幅6〜10mmの円柱状でブラシに似た穂状花序を形成します。小穂は長さ4〜5mmの線形で緑色から黄緑色をしており、1〜2個の小花を含みます。最大の特徴は、小穂が成熟すると基部の関節から丸ごとポロリと脱落し、後には軸だけが残る点です。 葉: 根出葉は幅3〜6mmの線形で、花茎より短く、外側に向かって緩やかに反り返ります(外反)。葉や苞葉の縁には微細な逆刺状の鋸歯があり、触ると少しざらつきます。 茎: 茎(花茎)は直立し、全体に緑色から黄緑色で強い光沢があります。断面は三角形ですが、角が非常になめらかで丸みを帯びています。地下には卵形に肥厚した強靭な根茎があり、明るい褐色の鞘に包まれ、これが数珠繋ぎになって増殖します。茎の基部は赤褐色から赤紫色を帯びます。 分布域 / 生育環境: 本州(関東地方南部以西)、四国、九州、南西諸島に分布。国外では台湾、朝鮮半島南部、中国、東南アジア、インド、オーストラリア、アフリカなどの熱帯から温帯にかけて広く分布します。乾燥に対する耐性が強く、海岸近くの草地や内陸の道端、農耕地の周辺などに生育します。

シマウリノキ
奄美大島の森にひっそり咲くシマウリノキ。切れ込みのない葉と7枚に反り返る白い花という外見的特徴を持つ貴重な樹木です。石灰岩地帯の薄暗い林内が観察ポイント。不思議で魅力的な姿を探してみませんか? 基本情報:九州南部から奄美大島、沖縄など南西諸島にかけて分布する亜熱帯性の落葉低木〜高木です。本土で見られるウリノキに似ていますが、葉に切れ込みがない点や、白い花弁が7枚ある点などが特徴的な、森の奥にひっそりと生育する貴重な植物です。 形態的特徴: 花: 5〜6月頃に開花します。葉の脇から短い集散花序を出し、2〜5個の白い花を下向きに咲かせます。花弁は長さ約2cmの線形で、7枚(まれに5枚等の変異あり)あり、開花すると外側にくるりと強く巻き上がります。花の中からは7本の雄しべが伸び、その基部には黄色の伏毛が密生しています。 葉: 互生し、長さ10〜17cm、幅5〜12cmほどの広卵形から卵形、または倒卵形をしています。本土のウリノキと違い、葉の縁にギザギザや深い切れ込みがない(全縁)のが最大の特徴です。基部はやや斜めでアシンメトリーな形をしており、裏面の脈の分岐点には毛の房があります。 茎: 幹は直立し、若い枝には無毛または短い伏毛が見られます。石灰岩地帯の森では、キジョランなどのつる性植物が巻き付くための重要なホストツリー(支柱)として機能することもあります。 分布域 / 生育環境: 九州南部(鹿児島県)、屋久島、種子島、奄美大島、徳之島、沖縄島などの琉球列島から、台湾、中国南部、東南アジアにかけて分布します。乾燥しやすい石灰岩地帯の中でも、深い谷間や海岸段丘の林内など、風が遮られて湿度が高く保たれた薄暗い環境を好んで生育します。 花期: 5月〜6月 奄美特局情報: 奄美大島を含む南西諸島に自然分布していますが、生育地は局所的で個体数も多くありません。地域の石灰岩林という特異な環境に依存しており、森林伐採や開発による微気象(湿度や日照)の変化に非常に弱い植物です。 利用法: 直接的な人間の利用法に関する記録は乏しいですが、自然界ではアサギマダラ(蝶)の食草であるキジョランなどの生育を支える重要な骨格的役割を果たしています。また、古墓や御嶽(うたき)など、人が古くから保護してきた聖域の森にひっそりと残存していることがよくあります。 レッドデータ等: 沖縄県では「絶滅危惧II類(VU)」に指定されています。奄美大島においても個体数は限定的であり、生息環境の保護が求められる希少な植物です。

ノボロギク
奄美大島の道ばたで1年中見られるノボロギク。花びらのない黄色い筒状の花と、先端が黒い総苞という外見的特徴を持っています。畑や空き地が観察ポイントですが、強い毒を持つため誤食には要注意です! 基本情報:ヨーロッパ原産の外来種で、1年中黄色い筒状の花を咲かせ、フワフワとした白い綿毛を飛ばす繁殖力旺盛な雑草です。全草に「ピロリジジンアルカロイド」という強い肝毒性成分を含むため、絶対に食べてはいけません。 形態的特徴: 花: 茎の先端に、直径約5mm、長さ7〜8mmの黄色い円筒形(鐘形)の頭花を複数上向きにつけます。通常は舌状花(花びら)を持たず、管状花(筒状花)だけで構成されています。花を包む総苞の基部には、先端が黒くなった三角形の小苞(総苞外片)が並んでいるのが大きな特徴です。花後には純白色の細くて長い冠毛(綿毛)を持つ、10本の脈がある円柱状の果実(痩果)をつけます。 葉: 互生し、長さ3〜5cm、幅1〜2cmほどの倒披針状長楕円形から広線形をしています。不規則な羽状に中裂から深く切れ込み、縁はギザギザしています。葉柄はなく、基部が耳状に広がって直接茎を抱き込みます。濃緑色でやや肉厚、光沢があり、若い葉には白いクモの巣状の毛が見られます。 茎: 水分を含み柔らかく、やや肉質です。基部からよく枝分かれして直立または斜上します。表面にはまばらにクモ毛があり、日当たりの良い環境などではアントシアニンの蓄積により赤紫色を帯びることがあります。 分布域 / 生育環境: ヨーロッパ原産ですが、現在では世界中の寒帯から熱帯にかけて帰化定着しています。日本には明治初期に渡来し、北海道から沖縄まで全国に広く分布しており、窒素分が豊富で適度な湿り気のある畑地や荒地、道ばたなどに普遍的に生育します。 花期: ほぼ通年(環境が合えば1年中開花と結実を繰り返します) 利用法: 全草に強い毒性(ピロリジジンアルカロイド)を含むため、食用や民間療法での利用は厳禁です。シュンギクや、食用とされる「ベニバナボロギク」と葉の形が似ているため誤食事故が報告されており、注意が必要です。奄美大島における特有の利用法は確認されていません。 レッドデータ等: 情報なし(環境適応能力が極めて高い外来種であり、生態系や農作物に影響を与える強害雑草として扱われます)

カラスバサンキライ
奄美大島の林縁が観察ポイント。カラスバサンキライは、棘のない滑らかな茎と光沢のある葉の外見的特徴を持つつる植物。黒く熟す実や不思議な壺状の花も魅力的です。自然豊かな森で探してみませんか? 基本情報:九州南部から奄美大島など南西諸島にかけて分布する常緑のつる植物です。同科のサルトリイバラなどに見られる鋭い棘を全く持たない扱いやすい性質と、タマバエの一種と「秘密の暗号(香り)」で結ばれた絶対的送粉共生というユニークな生態を持つ、森の賢いサバイバーです。 形態的特徴: 花: 雌雄異株で、葉腋から散形花序を出して淡黄色の小さな花を複数つけます。他のシオデ属と異なり花被片が癒合しており、雄花は筒状、雌花は壺状(ほぼ閉塞した状態)になります。 葉: 互生し、卵形から卵状披針形あるいは心形をしており、長さ5〜28cm、幅3〜12cmに達します。先端は急に細く尖り、基部は円形または緩やかな円心形です。洋紙質からやや革質で表面には上品な光沢があり、5〜7本の平行脈が極めて明瞭に浮き出ます。葉柄の基部の托葉鞘から1対の巻きひげを出し、周囲のものに絡みつきます。 茎: 緑色で硬く、無毛で滑らかです。他の多くのサルトリイバラ類と異なり、全株にわたり「棘が完全に欠如している」のが際立った特徴です。 分布域 / 生育環境: 九州南部(屋久島・種子島以南)、琉球列島(奄美大島など)、台湾、中国南部、インドシナに分布します。林縁や道端などに生育し、マイナス20℃から43℃までの極端な温度変化や乾燥に耐えうる、非常に強靭な環境適応能力を持っています。 花期: 6月〜10月(※環境によっては冬でも花や実をつけます) 利用法: 西日本や南西諸島において、防腐性に富む葉を「しば餅」などを包む包材として利用する伝統があります。また、東洋医学等では根茎が消炎・解毒作用を持つ生薬として扱われ、近年は根部抽出液のチロシナーゼ阻害作用を活かした美白化粧品の原料(特許取得)としても利用されています。 レッドデータ等: 情報なし(※台湾では「暫無危機(LC)」に分類されていますが、日本での環境省等のレッドデータ指定についての記載は資料にありません) https://kametora-lab.github.io/kametora_kusabana_sanpo/plants/0269/ https://kametora-lab.github.io/kametora_kusabana_sanpo/plants/0367/

ワダツミノキ
基本情報:奄美大島のみに自生する極超希少な固有種の落葉小高木です。2004年にクサミズキから独立した新種として記載され、奄美大島出身の歌手・元ちとせさんの大ヒット曲『ワダツミの木』にちなんで命名されました。植物体内に抗がん剤の原料となる成分を含有しており、現在は保全のためのクローン増殖技術の開発が進められています。 形態的特徴: 花: 5月〜6月頃に開花します。枝の先端に円錐花序を出し、淡緑色の小さな花(直径3〜4mm)を密生させます。花弁は5枚で内側には綿毛が密生しており、花弁の長さは7〜9mmと、近縁のクサミズキに比べて大きいのが特徴です。また、雄しべの葯隔(やくかく)が短く顕著に突出しています。 葉: 枝先に集まって互生します。葉の質は洋紙質で、倒卵状楕円形から長楕円形を呈し、長さ10〜17cm、幅6〜9cmほどになります。近縁種との大きな違いとして、葉の基部が截形(水平)または浅い心臓形をしています。 茎: 冬芽は裸芽であり、植物体全体(特に芽や小枝)に褐色の軟毛が密生しています。 分布域 / 生育環境: 鹿児島県奄美大島の固有種です。潮風を受ける海岸近くの林縁部など、限られた環境にのみ生育します。 花期: 5月〜6月(例年5月10日頃からの開花が観察されています) 利用法: ワダツミノキは細胞分裂を阻害する抗がん活性物質「カンプトテシン」を高濃度で含有しており、医療用半合成薬(イリノテカン)の原料としての高い価値が認められています。特に芽に近い先端部分ほど含有率が高いことが判明しています。野生での採取は禁止されていますが、森林総合研究所などにより組織培養によるクローン苗木の増殖技術(保全バイオテクノロジー)が確立されています。 レッドデータ等: 環境省レッドリストで「絶滅危惧IA類(CR)」に指定されています。また、鹿児島県指定希少野生動植物や「奄美大島5市町村の希少野生動植物の保護に関する条例」の対象となっており、採取・捕獲・移植・損傷などが厳しく禁じられています。野生個体は数十本程度しか確認されていない幻の木です。

ヤマヒハツ
奄美大島の深い森や林縁が観察ポイント。ヤマヒハツは、倒披針形の葉とブラシ状の花、秋に黒く熟す実の外見的特徴を持つ常緑低木です。昔懐かしい森のおやつを探しに、自然散策に出かけませんか? 基本情報: 本州(和歌山県以南)から四国、九州、奄美大島などの南西諸島、台湾、中国南部、東南アジアにかけて広く分布する常緑低木です。秋に黒紫色に熟す果実は甘酸っぱく、昔から島の子どもたちの天然のおやつとして親しまれてきました。香辛料として知られるコショウ科の「ヒハツ」と名前が似ていますが、全く異なる非つる性の自立する樹木です。 形態的特徴: 花: 雌雄異株です。春から初夏(3〜5月頃)にかけて、枝先や葉の脇から総状花序(ブラシ状)を出して、花弁のない小さな花を多数咲かせます。独特の強い(やや不快な)芳香を放ち、特定の昆虫を誘引する役割があると考えられています。 葉: 互生し、倒披針形から倒卵状長楕円形をしています。縁はギザギザのない全縁で、先端は尖り、やや革質です。同属のシマヤマヒハツと比較すると、全体的に葉脈の数が多いという特徴があります。 茎: つる性を持たない自立性の木本です。属名の「*Antidesma*」はギリシャ語で「帯・紐の代用」を意味し、かつてこの仲間の樹皮が極めて強靭でロープなどの結合資材の代用品として利用されていたことに由来します。 分布域 / 生育環境: 本州(和歌山県紀伊半島)、四国、九州、南西諸島から台湾、中国南部、東南アジアの熱帯・亜熱帯地域に分布します。アルカリ性の石灰岩地帯を好む同属のシマヤマヒハツとは異なり、主に内陸側の山地の林内や疎林、林縁の弱酸性から中性の土壌環境に生育します。 花期: 3月〜5月(初夏) 利用法: 雌株に実る果実は心地よい甘みと酸味があり、奄美大島や徳之島などの地域では、ムベやシマサルナシなどとともに、秋の天然の甘味として子どもたちに生食されてきた歴史があります。また、アントシアニンを豊富に含み、泡盛に漬けて果実酒として楽しまれます。さらに、紫色の果実の搾汁液を使って紙に絵を描くと、空気酸化や金属イオンとの反応により「紫色」から「灰色」へとドラスティックに変色する特性があり、島の小学校の図画工作の授業などで天然絵の具として活用されています。