ギシギシ(シノネ、ウマスカンポ、オカジュンサイなど)

ID 0384

観察月

4月
2026年4月

基本情報:日本全土からアジアにかけて広く分布する大型の多年草。春先の新芽はぬめりがあり「オカジュンサイ」として食用にされ、太い黄褐色の根は「羊蹄(ヨウテイ)」として漢方薬にも利用される。非常に強健で深い直根を持つため、強害雑草としても有名。 形態的特徴: 花: 雌雄同株で、両性花と雌花が同じ株につく。花弁はなく、茎の頂部付近に淡緑色の小花が輪生状に多段に密集して咲く(円錐花序)。花粉は風によって運ばれる(風媒花)。受粉後、内側の3枚の萼片(内花被片)が大きくなって果実(痩果)を包み込む。この翼の中央にはすべて「瘤体(りゅうたい)」と呼ばれるこぶ状の白い突起があり、翼の縁には不規則な小歯(低鋸歯)が見られるのが特徴。 葉: 根出葉は長さ10〜25cmの長楕円形で長い柄があり、基部は心形または広楔形で丸みを帯びる(近縁種のスイバのように矢じり形にはならない)。葉の縁はわずかに波打つ。茎の上のほうにつく葉ほど小さくなり、柄がなくなる。 茎: 直立して上部で枝分かれし、表面には縦の稜線(溝)があって無毛。地下には非常に太く硬い黄色の直根があり、地中深くまで伸びて栄養を蓄える。 分布域 / 生育環境: 日本全土(北海道〜沖縄・南西諸島)、朝鮮半島、中国、台湾、ロシアに分布。やや湿った場所を好み、水脈に沿って群生しやすいため地下水位を知る指標植物にもなる。窒素分が多い富栄養な土壌を好み、空き地、河川敷、農地周辺まで幅広く適応する。 花期: 4月〜8月(地域により主に5月〜8月) 利用法: 春先のまだ葉が巻いている若芽を茹でて水にさらし、お浸しや和え物(オカジュンサイ)などにして食される。ただし、シュウ酸を含むため生食や多食は避ける必要がある。また、根は古くから漢方薬(生薬名:羊蹄)や民間療法において緩下剤や皮膚疾患の薬として利用されてきた。

ナデシコ目 タデ科 (Polygonaceae) ギシギシ属(スイバ属)
学名 Rumex japonicus Houtt.