シマツユクサ
観察月
基本情報:日本国内では本来、鹿児島県(屋久島・奄美大島など)以南の南西諸島に自生する熱帯・亜熱帯性の野草です。全体的にツユクサよりも小型で、茎が地表を這うように旺盛に広がるのが特徴です。よく似たツユクサが2枚の青い花弁と1枚の小さな白い花弁を持つのに対し、シマツユクサは3枚とも淡青色をしており、花のサイズも直径1cm未満と小ぶりです。近年は地球温暖化などの影響で、本州の関東以西にも帰化し分布を急拡大させており、水田雑草としての一面も持っています。 形態的特徴: 花: 3月〜11月頃(奄美や沖縄などの温暖な環境ではほぼ1年中)に咲きます。直径6〜10mmほどの小さな淡青色の花をつけます。花弁は3枚あり、上部の2枚だけでなく下方の1枚も淡青色で、極端に小さくありません。花を包む苞(ほう)は披針形〜鎌形で細長く尖り、縁は合着していません。雄しべの中央の葯が「茶褐色」でY字形をしているのが特徴です。 葉: 長さ3〜9cm、幅1〜1.8cm程度の卵状披針形から広披針形で、先端は尖っています。基部は無柄で、長さ1〜2.5cmの円筒形の葉鞘となって茎を抱き、互生します。両面ともほぼ無毛ですが、表面はわずかにざらつくことがあります。 茎: 水分に富んだ多肉質で柔らかく、基部から盛んに分枝します。直立せず地表を這うように水平展開(匍匐)し、各節から不定根を出して地面に定着する強い繁殖力を持っています。 分布域 / 生育環境: アジア、アフリカ、アメリカなどの世界の熱帯・亜熱帯地域に広く分布。日本では九州南部(鹿児島県以南)〜沖縄に在来分布しますが、近年は本州(関東以西)にも帰化しています。日当たりが良く湿潤な環境を好みます。 花期: 3月〜11月(環境により周年) 利用法: 世界的にはパプアニューギニアなどで若葉を加熱調理して食用とするほか、モーリシャス島などでは家畜の飼料として利用されます。また、抗酸化・抗菌作用やスチグマステロールなどの有用成分を含む生薬資源としての研究も進められています レッドデータ等: 千葉県など一部地域では重要保護生物に指定されている一方、難防除の水田雑草として扱われる地域もあります