イルカンダ(ウジルカンダ)

ID 0117
紫と青

観察月

4月
2026年4月上旬 宇検の外れ
2026年4月上旬 宇検の外れ
2026年4月上旬 宇検の外れ

奄美大島の森に咲く「幻の花」イルカンダ(和名:ウジルカンダ、学名:Mucuna macrocarpa)。シャンデリアのような暗紫色の巨大な花序が外見的特徴です。春の開花時期や沢沿いの観察ポイントを解説。熱帯の生命力あふれる姿は必見です。 特徴概要: 「森のシャンデリア」と称される巨大な暗紫色の総状花序を垂らす、大型のつる性木本。 詳細情報 生育型 / 草丈: 常緑のつる性木本。つるは太く成長し、他の高木に巻き付いて数十メートルに達する。 形態的特徴: 花: 枝や古い茎から直接垂れ下がる総状花序(15~30cm)に、長さ約5cmの暗紫色の蝶形花を密につける。旗弁は灰緑色を帯び、翼弁と竜骨弁は深い紫色。 葉: 3小葉からなる複葉で互生。頂小葉は長楕円形から狭卵形で、長さ8~18cm、幅4~10cm。革質で光沢がある。 茎: つるは非常に太くなり、古い茎の樹皮は灰褐色。断面からは赤い汁(血のような樹液)が出ることがあり、中国名「血藤」の由来となっている。 分布域 / 生育環境: 九州(大分県蒲江、鹿児島県)、琉球列島(奄美大島、徳之島、沖縄諸島など)、台湾、中国南部、東南アジア。 花期: 3月〜5月(年によって開花数に大きな波がある)。 奄美特有情報: 方言: イルカンダ(「イル」は色、「カンダ」はつる・カズラの意)。「ウジルカンダ」の「ウジル」は、奄美・沖縄の伝統楽器「三線(さんしん)」の一番太い弦(男弦)に見立てたもの。 利用法: かつては材が強くしなるため、茅葺き屋根を抑える資材や、生活道具の材料として利用された。 レッドデータ等: 自生地が限定的で、森林開発や環境変化により減少傾向にある。大分県など分布北限域では天然記念物に指定されている。独特の「生臭い(雑巾のような)」香りが観察時のポイント。

マメ目マメ科トビカズラ属
学名 Mucuna macrocarpa