ギョクシンカ

ID 0054

観察月

5月 6月
2026年5月 さんぽ山
2026年5月 さんぽ山
2018年6月 金作原
2025年5月

ギョクシンカは奄美大島などの林縁に咲く常緑低木。長く突き出す雌しべや白く美しい花といった外見的特徴が魅力です。森での観察ポイントを詳しく解説します! 基本情報:九州南部から南西諸島、台湾にかけて分布する常緑低木です。初夏から夏にかけて、枝先にまとまって咲く白い花と、花冠から長く突き出した雌しべが特徴的です。乾燥させると植物体全体が黒変するという、植物化学的にもユニークな性質を持っています。 形態的特徴: 花: 枝の先端に直径10〜20cmほどの集散花序または散房花序を形成し、数十個の白い花を咲かせます。花冠は基部が3〜5mmほどの筒状(釣り鐘状)で、先端は5つに裂けて広線形から狭楕円形に開きます。最大の特徴は、線形をした雌しべが花冠から著しく長く(12〜15mm)突き出している点です。周囲には芳香が漂います。 葉: 枝に対生してつき、基部には先端が細く鋭く尖る広三角形の托葉(長さ3〜10mm)があります。葉柄は長さ1〜2.5cmで、短い伏毛が密生します。葉身は長楕円形から楕円形で、長さ6〜20cm、幅2.5〜9cmです。葉の先端と基部はともに鋭く尖り、縁は緩やかに波打ちます。表面は無毛で主脈や側脈の凹みが鮮明に浮き出て見え、裏面には短い伏毛が疎らに生えます。乾燥すると全体が黒変します。 茎: 若い枝には伏せた短い毛が密生しています。 分布域 / 生育環境: 日本国内では九州(中部以南)から奄美大島を含む南西諸島(琉球列島)にかけて分布し、国外では台湾の南部や蘭嶼などに自生します。常緑広葉樹林の林床や林縁、石灰岩地帯などで生育します。 花期: 5月〜9月 レッドデータ等: 環境省のレッドデータブックでの指定はありませんが、分布の北限にあたる佐賀県で絶滅危惧I類、長崎県で準絶滅危惧に指定されており、周辺地域での生息地の消失が懸念されています。

リンドウ目 アカネ科 ギョクシンカ属
学名 Tarenna gracilipes (Hayata) Ohwi (※Tarenna kotoensis とされることもあります)