ウラジロエノキ
観察月
ウラジロエノキは奄美大島などの林縁で見られる常緑高木。風に揺れると輝く銀白色の葉裏という外見的特徴が魅力です。森の開拓者であるパイオニア植物ならではの観察ポイントや生態を詳しく解説! 基本情報:奄美大島を含む南西諸島や小笠原諸島、および世界の熱帯・亜熱帯に広く分布する常緑高木です。伐採跡地などにいち早く定着し、急速に成長する典型的な「パイオニア植物(先駆樹種)」として知られています。名前の通り、葉の裏面が銀白色に輝くのが最大の特徴です。 形態的特徴: 花: 雌雄同株または雑居性。花期は長く、葉腋(葉の付け根)から長さ1.5〜3cmほどの集散花序を出します。直径3mm程度の黄緑色の小さな花を多数咲かせますが、小さいためあまり目立ちません。 葉: 枝に2列に互生してつきます。長さ5〜15cm、幅2〜6cmほどの卵状長楕円形で、先端は長く尾状に尖り、基部は左右非対称の浅いハート形(心形)をしています。表面には短い毛がありざらつきますが、裏面には伏せた絹毛が密生しており、全体が銀白色に見えるのが顕著な特徴です。葉の縁には細かく整った鋸歯(ギザギザ)があり、基部から伸びる3本の太い葉脈が目立ちます。 茎: 樹皮は灰白色で滑らかですが、若い枝には灰白色の短毛が密生します(成長すると脱落します)。枝には横に長い皮目(空気穴)が多く見られ、材はもろくて折れやすい性質を持ちます。 分布域 / 生育環境: 日本国内では屋久島・種子島を北限とし、奄美群島、沖縄諸島、先島諸島などの南西諸島全域、および小笠原諸島に分布します。国外では台湾、中国南部、インド、東南アジア、オーストラリアなど広範囲に自生。日照を好む陽樹であり、湿潤な地域の開けた場所や林縁によく生育します。 花期: 3月〜9月