ギンネム(ギンゴウカン)
観察月
奄美大島の日当たりの良い路傍が観察ポイントのギンネム。白い球状の花と羽のような葉が外見的特徴ですが、生命力が強すぎる外来種としての顔も持ちます。 基本情報: 中南米原産の外来植物。かつて緑肥や土壌流出防止目的で導入されたが、旺盛な繁殖力と他感作用(アレロパシー)により在来種を駆逐するため、現在は要注意外来生物として問題視されている。 形態的特徴: 花: 白い球状の花(頭状花序)を多数咲かせる。耳掻きの後ろについている梵天(ぼんてん)のようなふわふわとした可愛らしい外見をしている。 葉: 鳥の羽のような細かな2回羽状複葉で、小さな小葉を密につける。夜間や極度の乾燥時には、水分蒸散を防ぐために小葉を閉じる「就眠運動」を行う。 茎: 成長が非常に早く、枝先に細長く扁平な豆果(鞘)を多数つける。鞘が成熟して裂けると、中から多数の種子がこぼれ落ちて繁殖する。 分布域 / 生育環境: メキシコ南部から中央アメリカ原産。世界中の熱帯〜亜熱帯に広く帰化している。日本では小笠原諸島や、奄美大島を含む南西諸島全域に定着し、日当たりの良い空き地や荒れ地をすばやく占拠する。 花期: ほぼ通年(奄美や沖縄では特に春と秋に開花のピークが見られる) 利用法: 過去には緑肥や薪炭、赤土流出防止などの目的で人為的に植栽された。近年他地域(沖縄や小笠原)では、伐採したギンネムを健康茶、和紙、木工製品の材料やバイオマス資源として有効活用する取り組みも進められている。 レッドデータ等: 外来生物法における「要注意外来生物」、国際自然保護連合(IUCN)の「世界の侵略的外来種ワースト100」、環境省の「生態系被害防止外来種リスト(重点対策外来種)」に指定。奄美大島でも「外来植物防除優先度リスト」にて普及啓発等を通じて新たな拡散を防止する種類とされている。