コキンバイザサ
観察月
奄美大島の日当たりの良い草地が観察ポイント! コキンバイザサは、長い白毛に覆われた葉と星形の黄色い花が外見的特徴のキュートな山野草です。 各地で希少になりつつある、この小さな植物の魅力をご紹介します。 宮城県以南の本州から琉球列島、中国南部、東南アジアまで広く分布する多年草です。地表近くに黄色い星形の小さな花を咲かせるのが特徴で、葉など全体が長い白毛に覆われています。近年は自生環境である草地の減少により、各地で希少な存在になりつつあります。 形態的特徴: 花:葉の付け根(葉腋)から長さ5〜10cmほどの細い花茎を出し、その先端に直径1〜1.5cmの黄色い花を1〜2個咲かせます。花被片(花びら)は6枚あり、平らに開きます。近縁のキンバイザサと異なり、花被片の基部が花筒を作らないのが特徴です。外花被片の背面には長い軟毛が密生しており、先端の毛は直立します。花後は花茎が倒れ、果実が地表に接することがあります。果実は長さ6〜12mmの長楕円形(棍棒形)をした蒴果です。 葉:地下の根茎から4〜12枚が束生します。細長い線形で、長さは7〜30cm、幅は2〜6mmほどです。葉の表面には平行脈(縦じわ)があり、全体が長い白毛(軟毛)で覆われています。 茎:地下にある根茎は直径6〜10mmほどの球形または円筒形の塊状(球根状)になっています。地上に伸びる茎は目立たず、葉が根出状に出ます。 分布域 / 生育環境: 国内では本州(宮城県以南)、四国、九州、琉球列島にかけて分布します。国外では台湾、中国南部から東南アジア、インド、パプアニューギニアまで広く分布しています。日当たりの良い山地の草地や林縁、適度な湿り気のある露岩地などを好みます。 花期:4月〜7月 レッドデータ等: 環境省のレッドリストには指定されていませんが、全国の多くの県で絶滅危惧Ⅰ類などに指定されています。草地に生える丈の低い植物であるため、遷移の進行(藪化)によって生育環境が奪われていることが減少の大きな要因とされています。