ヒメマツバボタン

ID 0097

観察月

4月 5月 6月

奄美大島の道端や岩場で見られるヒメマツバボタン。多肉質で扁平な葉の付け根に白い毛が密生する外見的特徴があります。観察ポイントは晴れた日中にだけ咲く濃ピンク色の小花。可愛い姿ですが実は外来種です。 基本情報:熱帯アメリカ原産の帰化植物で、乾燥や高温に非常に強い多肉植物です。園芸種のマツバボタンより全体に小さく、葉や花の付け根に縮れた白い毛が密生するのが特徴です。日本では小笠原諸島や南西諸島で生態系への影響が懸念されており、「重点対策外来種」に指定されています。 形態的特徴: 花: 茎の先端に直径0.5〜1.5cmほどの濃いピンク色(紅紫色)の5弁花を2〜3個咲かせます。雄しべは黄色で多数あり、雌しべの柱頭は3〜5裂します。晴れた日の午前中から日中にかけて数時間だけ開き、夕方にはしぼむ一日花です。花の直下には葉が輪生状に集まり、白い毛束が顕著に発達します。 葉: 互生し、枝先では輪生状になります。長さ5〜20mm、幅1〜3mmの扁平な棒状(線形〜披針形)で、プニプニとした多肉質です。葉の表面には濃い色の網目模様が見られ、基部(葉腋)には縮れた白色の長い毛が密生します。 茎: 基部からよく分枝し、地表を這うように伸びたのち、先端が少し立ち上がります。茎は多肉質で無毛ですが、乾燥や強い日差しへのストレス耐性を示す赤褐色や赤紫色を帯びています。 分布域 / 生育環境: 原産地は熱帯アメリカ。日本では本州(関東地方以西)から南西諸島にかけて幅広く帰化しています。乾燥した日当たりの良い道端、アスファルトの隙間、海岸の岩場などを好みます。 花期: 主に7月〜9月(温暖な地域では6月〜12月、条件が合えば周年開花)。 利用法: グランドカバーやロックガーデンとして利用されることもありますが、繁殖力が強すぎるため注意が必要です。奄美特有の利用法についての情報はありません。 レッドデータ等: 本種は環境省の「生態系被害防止外来種リスト」において「重点対策外来種」に指定されています。奄美群島や沖縄諸島において、サンゴ礁石灰岩上に自生する固有種「アマミマツバボタン」や「オキナワマツバボタン」への競合的圧迫が危惧されており、生態系保全の観点から駆除対象となっています。

スベリヒユ科 スベリヒユ属
学名 Portulaca pilosa L.