アレチハナガサ
観察月
奄美大島の河川敷や道端でたくましく育つアレチハナガサ。中実の四角い茎と淡紫色の小さな花の外見的特徴が魅力です。葉の付け根が茎を抱かないのが類似種との観察ポイント!南米から来た生命力あふれる野草の生態を解説します。 基本情報: 南アメリカ原産の帰化植物で、1950年代後半から日本で確認され、現在は広い地域に定着しています。高さ1〜2mにもなる茎の先端に、淡紫色の小さな花を多数咲かせます。強健な生命力を持つ先駆植物(パイオニア植物)であり、他の植物の生育を妨げるおそれがあることから、生態系被害防止外来種リスト(その他の総合対策外来種)に記載されています。 形態的特徴: 花: 花期になると、茎の先端が多数に枝分かれし、散房状の集合花序(穂状花序の集まり)を形成します。個々の花は径2〜3mmほどの淡紫色(または淡ピンク色)の5弁花です。花冠筒は萼のほぼ2倍の長さで短く、雄蕊と雌蕊は短くて筒内に隠れており、花冠が萼からあまり突き出ないのが特徴です。 葉: 緑色の広線形から狭長楕円形で、茎の節に対生します。上半分には不揃いな鋸歯がありますが、下半部はくさび形に細まり全縁となります。葉の上面は細脈まで凹み、粗い毛(剛毛)があって著しくざらつきます。最大の識別ポイントは、葉の基部が「茎を抱かない」ことです。 茎: 断面が四角形で、内部の組織が詰まった「中実(ちゅうじつ)」構造をしています。表面には剛毛がまばらに生えており、手触りはざらざらしています。 分布域 / 生育環境: 南アメリカ原産。日本では本州(東北地方北部を除く)、四国、九州、沖縄などに帰化しています。日当たりの良い河川敷、道端、空き地などに大群落を形成することがあります。 花期: 6月〜10月(環境条件によっては4月〜12月と長期にわたって開花することもあります)。 レッドデータ等: 全国的には、環境省の「生態系被害防止外来種リスト」において「その他の総合対策外来種」に指定されており、在来植物(河川植生など)への競合・駆逐の懸念から侵略的外来種として問題視されています。