シマサルナシ(ナシカズラ、クガ、グガ、シマカズラ)

ID 0391

観察月

4月 5月
2026年4月下旬 自然観察の森
2026年5月初旬 さんぽ山

奄美大島の海岸近くの林縁が観察ポイント! シマサルナシは、キウイに似た無毛の小さな果実と光沢のある葉の外見的特徴を持つ植物です。美味しくて栄養満点な島の恵みを探しに出かけませんか? 基本情報:キウイフルーツの近縁種で、秋には毛のない「ミニキウイ」のような甘酸っぱい果実をつける落葉性のつる植物。ビタミンCやポリフェノールが豊富である。 形態的特徴: 花: 雌雄異株。葉腋から集散花序を出し、直径1.5〜2cmほどの白色から淡黄色の花を下向きにつける。花弁と萼片はそれぞれ5個あり、多数の雄しべを持つ(雄花の葯は黄色)。両性花(雌株の花)の子房や小花柄には赤褐色の綿毛が密生する。 葉: 互生し、長さ6〜13cm、幅4〜8cmの楕円形から広楕円形、または卵状楕円形。葉の先は鋭く尖り、縁には硬くてまばらな鋸歯がある。葉の質は厚い紙質で硬く、表面は濃緑色で強い光沢がある。若い葉は脈上に褐色の軟毛があるが、成長すると無毛になる。 茎: 若い枝には赤褐色の綿毛があるが、のちに無毛となる。幹の樹皮は灰黒色から灰褐色で、成長すると縦にひび割れ(亀裂)ができる。 分布域 / 生育環境: 本州(紀伊半島、山口県など)、四国、九州、南西諸島(奄美諸島、沖縄諸島など)の暖地沿岸部に分布。国外では朝鮮半島南部の島嶼部や台湾にも見られる。海岸近くの林縁や山地の林内に生育し、耐暑性や耐塩性に優れる。 花期: 5月〜6月 奄美特有情報: 方言: 奄美大島や沖縄などでは「クガ」「グガ」「シマカズラ」といった方言名で呼ばれることがある。「クガ」などは果実の形から男性の睾丸や卵を意味する言葉に関連しているという説がある。 利用法: 秋から冬にかけて熟す果実は、甘酸っぱくキウイフルーツそっくりで生食できるほか、果実酒などにも利用される。キウイフルーツのアレルギー原因物質である「アクチニジン」が極めて少なく、ビタミンCを豊富に含むため、機能性食品としても注目されている。 レッドデータ等: 奄美大島での特有のレッドリスト指定の記載はないが、分布の北限にあたる三重県や、愛媛県(松山市:絶滅危惧ⅠB類)、兵庫県などで絶滅危惧種としてレッドデータブックに記載され、保護の対象となっている地域がある。

ツツジ目マタタビ科マタタビ属
学名 Actinidia rufa