キンギンソウ
観察月
奄美大島の林縁で出会えるラン科植物、和名キンギンソウ(学名:Goodyera procera)を解説!花色が白から黄色に変わる外見的特徴からその名が付きました。渓流沿い等の湿った場所が観察ポイントです。ぜひ探してみてください。 アジアの熱帯から亜熱帯に広く分布し、日本では屋久島以南の琉球列島や小笠原諸島で見られる地生ランです。咲き進むにつれて花の色が変化するのが大きな特徴です。 形態的特徴: 太く肉質で直立する茎を持ち、茎の下半分には光沢のある少し多肉質な葉をつけます。初夏に茎の先端に長い穂状の総状花序を伸ばし、多数の小花を咲かせます。 花: 3〜6月頃に開花します。花は下方から上方へと咲き進み、咲き始めは白色ですが、時間が経つにつれてだんだんと黄色(または淡黄緑色)へと変化します。この白と黄色の花が混在する様子を「金と銀」に例えたことが和名の由来です。 葉: 茎の下半分にやや密に互生します。葉身は長さ8〜20cm、幅2〜8cmの披針形から楕円形で、先端は鋭く尖ります。少し多肉質で柔らかく、表面にはツヤがあります。同属の他の植物に見られるような白い網目模様(斑)はありません。 茎: 太く肉質で直立し、下部はやや傾上して多数の根を出します。 分布域 / 生育環境: 日本国内では屋久島、琉球列島(奄美大島、沖縄島など)、小笠原諸島に分布します。国外では台湾、中国大陸、インド、マレーシアなどアジア広域に分布します。山地の自然林の林床や林縁、渓流沿いなど湿り気のある環境を好みます。 花期: 3月〜6月 奄美特有情報: 琉球列島に広く分布する種であり、奄美大島でも渓流沿いや湿った林道沿いで観察されます。提供資料内に奄美固有の生態等の特筆すべき記載はありません。 利用法: 観賞用として栽培されるほか、中国では全株を「石風丹」と呼び、半身不随やリウマチの麻痺を治す薬用として利用されています。