フウトウカズラ

ID 0042
その他

観察月

5月
2026年1月 近所の山
2026年5月 フナンギョの滝周辺

フウトウカズラは奄美大島の森林でも見られるつる植物。コショウに似た赤い実と5脈が目立つ葉という外見的特徴が魅力です。気根で岩や木を這い上がる姿は必見!海岸林での観察ポイントや育て方を解説します。 基本情報:本州(関東以西)から南西諸島にかけて分布する常緑性のつる性木本。気根を出して樹木や岩を這い上がり、秋から冬にかけてコショウに似た赤い実をつけるが、辛みはなく香辛料にはならない。 形態的特徴: 花: 雌雄異株で、葉と対生する位置から花弁も萼もない黄色の穂状花序を垂れ下げる。雄花序は長さ3〜12cmで雄しべが2〜3個つき、雌花序は葉身より短く雌しべが1個つく。 葉: 互生し、葉柄は長さ1〜4cm。葉身は長さ5〜12cmで、地を這う時は幅広で丸みを帯びるが、這い上がると先が尖った卵形〜狭卵形になる。葉の表面は光沢のある暗緑色で、基部から少し上で分岐する「5本の葉脈」が目立つのが特徴。 茎: 節が太く顕著に膨らみ、そこから気根(不定根)を出して岩や樹幹に付着する。若い茎には微細な短毛が散在し、うね状の隆起がある。全体に特有の香りをもつ。 分布域 / 生育環境: 本州(関東地方南部以西)、四国、九州、南西諸島、伊豆諸島、小笠原諸島に分布。国外では台湾、朝鮮半島南部、中国南部などに自生。温暖な海岸林の内部や林縁、崖地などに生育する。 花期: 4月〜6月。 利用法: 九州南部や奄美を含む南西諸島では、生の茎や葉を砕いて風呂に入れ、神経痛や打撲、腰痛などに効く「薬湯」として伝統的に利用されてきた。また、毒蛇による咬傷の解毒剤や、冬場の家畜の飼料としても活用された歴史がある。

コショウ目 コショウ科 コショウ属
学名 Piper kadsura (Choisy) Ohwi