ソウシジュ

ID 0299

観察月

5月
2026年5月 さんぽ山原生林コース
2026年5月 さんぽ山原生林コース
奄美パーク

奄美大島の防風林や荒地で見られるソウシジュ。春に黄金色の丸い花を咲かせ、葉に見える部分は実は葉柄という外見的特徴があります。奄美での観察ポイントや生態も詳しく解説する植物図鑑です! 基本情報: 台湾・フィリピン原産の常緑高木。春にふわふわとした黄金色の丸い花を無数に咲かせる。葉のように見える部分は、本来の葉が退化し葉柄が変化した「仮葉(偽葉)」であるというユニークな特徴を持つ。 形態的特徴: 花: 4~6月頃に径6~8mmほどの球形をした頭状花序を咲かせる。花弁はなく、鮮やかな黄金色の多数の雄しべが放射状に群がって咲き、ふわふわとした外観になる。開花時は樹冠全体が黄色に染まり、甘い微芳香を周囲に漂わせる。 葉: 本来の葉(ネムノキに似た二回羽状複葉)は発芽直後の幼苗や若枝にのみ見られ、成長すると退化して落ちる。代わりに葉柄が扁平に変形した「仮葉」が光合成を行う。仮葉は革質で互生し、長さ6~11cm、幅5~15mm程度。両端が細長く尖り、鎌状に曲がった披針形で、3~5本の平行脈が走っている。 茎: 枝は無毛。幹は散開形の樹冠を形成し、材は非常に緻密で重く硬い。心材は独特の焦げ茶色を帯びる。 分布域 / 生育環境: 原産地は台湾、中国南部、フィリピン。日本では南西諸島や小笠原諸島へ明治時代以降に導入され、野生化が進んでいる。日当たりの良い環境や痩せた土地、海岸沿いなどに生育する。 花期: 4月~6月(気候条件によっては12月から翌8月までと長期に及ぶこともある)。 奄美特有情報: 方言: タイワンギ 利用法: 奄美群島には明治後期に、痩せ地の急激な造林、緑化、防風を目的に導入された。材が硬く燃焼効率が良いため薪炭材として優れている。また、十分に樹齢を重ねた古木は、沖縄・奄美の伝統楽器である「三線」の最高級棹材(黒ゆし木)に匹敵する密度と美しさを持ち、近年再評価されている。 レッドデータ等: 絶滅危惧種の指定はない(IUCNレッドリストでは「Least Concern」)。しかし、強健な性質と旺盛な繁殖力により在来種の成長を阻害するなど生態系への悪影響が危惧されており、環境省の「生態系被害防止外来種リスト」にて「重点対策外来種」に指定されている。

マメ科アカシア属
学名 Acacia confusa