モダマ
観察月
奄美大島の森に自生する世界最大の豆、モダマ。長さ1mに達する巨大なさやと、うねる太いつるの外見的特徴が魅力です。 滝壺に広がる神秘的な姿が観察ポイント!天然記念物の巨大植物の生態を解説。 基本情報:「世界最大の豆」として知られる、つる性のマメ科常緑植物です。豆果(さや)は長さ1m〜1.5mに達し、「ジャックと豆の木」のモデルになったとも言われています。種子は内部に空間があり、海水に浮いて海流に乗って漂着するため、海藻の玉に見立てて「藻玉」と名付けられました。日本国内では屋久島を北限とし、奄美大島では住用町東仲間集落が唯一の自生地として市の天然記念物に指定されています。 形態的特徴: 花: 春から夏にかけて、小さく芳香のある淡黄色や緑白色の花を穂状に咲かせます。昼間はミツバチやチョウ、夜間はガやコウモリを誘引して受粉を行うと考えられています。 葉: 提供された資料内に葉の詳細な形態に関する記載はありません(情報なし)。※一般的なマメ科の羽状複葉を持ちます。 茎: 非常に太く木質化したつるが、ウネウネとねじれながら森の中をくねって周囲の木々に巻き付きます。 果実(追加情報): 長さ1m〜1.5m、幅10cm〜15cmに達する巨大な木質のさや(豆果)をつけます。中には直径5cmほどのツヤのある黒褐色の硬くすべすべした種子が9〜15個ほど入っています。 分布域 / 生育環境: アフリカからアジア、オセアニア、中南米に至る熱帯・亜熱帯地域に広く分布。日本では屋久島を北限とし、奄美大島、沖縄本島、先島諸島に分布します。マングローブ林や海岸近くの湿潤な森、滝のある渓流沿いなどを好みます。 花期: 春〜夏。果期(さやが実る時期)は奄美大島では主に5月下旬から6月上旬頃に観察されますが、結実サイクルは不定期なことが多いです。 奄美特有情報: 方言: 本土などの海岸に漂着した巨大な種子が、海藻に混じっていたことから「海藻の種子(玉)」と考えられ、「藻玉(モダマ)」と呼ばれるようになりました。 利用法: 古くは江戸時代に「榼藤子(もだま)」と呼ばれ、薬入れやタバコ入れとして珍重されました。現代では、海を渡って漂着することから「幸運をもたらす豆(ラッキービーンズ)」や「シーハート」と呼ばれ、アクセサリーやオブジェとして利用されることがあります。 レッドデータ等: 環境省レッドリストで絶滅危惧IA類(CR)、鹿児島県で絶滅危惧I類(CR+EN)に指定される希少種です。奄美大島唯一の自生地(奄美市住用町東仲間)の個体群は「奄美市指定文化財(天然記念物)」として厳重に保護されており、無許可のさややつるの伐採・採取、周辺工事は条例で禁じられています。